白いハイビスカスはこのウッド・デッキに咲いているのである。
花弁が白いのは当然だけれど、蕊までくっきりと白いのだ。
ぼくは思わず膝を折り写真を撮った。
撮って詩を捧げたのである。

白いハイビスカス
白いハイビスカスが密やかに咲いている
夜目にも鮮やかな花よ
ああ
嘆息するしかない心揺さぶられる
白いハイビスカス
ぼくはきみのその白き花弁の透明な感性に
魅せられ
やがて虜となってしまったのだった
ぼくを捉えて離さない
きみの妖しき気配と吐息よ
白いハイビスカスの両頬を
そっとおし包み
おさえ
引き寄せてしまいたい
引き寄せて
ぼくは
静かに深くきみに口づけるのだ
きみの甘やかな熱い唇を
甘噛みして
きみのこれからの航跡を奪うのだ
ああ
ぼくは
白きハイビスカスに恋をしてしまった
その結果がどう出ようとも
ぼくは怯(ひる)まない
怖(お)じ気づかない
そう
白きハイビスカスとの
新たな生命を育むための時間の
その営みにこそ
ぼくはエールを交換するのだ
ああ
きみの豊かな抱擁に酔い痴れてしまおう
全てを投げうって
束(つか)の間かもしれない
痺れるような忘我を
あらゆる心象風景の一枚一枚の片隅に
刻印するのだ
それはめくり絵のように
ぼくの脳裏を支配するに違いないのだ
ぼくは回帰する
還っていく
あなたは何億光年の彼方から回帰せよ
ブラックホールから回帰して
そしてあなたは
女になっていくのだ
ぼくは瞳孔が開くほど眩しく
眼を瞑(つむ)ってしまう
瞑想(めいそう)ではない
物理的な行為であるのだ
あなたの眩(まぶ)しい肢体に憧れてしまい
あなたの甘やかな吐息と
熱い唇よ
その透き通った肌よ
男を惑わすその白き容姿を
どうしたら隠せるのだろう
ああ
ぼくをそうまでしていたぶるのはやめよ
新たな世紀が始まるまでの
何億光年という刹那(せつな)

このハイビスカスの乙女のような可憐さに膝を折りたい。
その、たおやかな肢体を抱きしめ、汗ばんだ額に口づける許しを請いたいものである。
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荒野人
花弁が白いのは当然だけれど、蕊までくっきりと白いのだ。
ぼくは思わず膝を折り写真を撮った。
撮って詩を捧げたのである。

白いハイビスカス
白いハイビスカスが密やかに咲いている
夜目にも鮮やかな花よ
ああ
嘆息するしかない心揺さぶられる
白いハイビスカス
ぼくはきみのその白き花弁の透明な感性に
魅せられ
やがて虜となってしまったのだった
ぼくを捉えて離さない
きみの妖しき気配と吐息よ
白いハイビスカスの両頬を
そっとおし包み
おさえ
引き寄せてしまいたい
引き寄せて
ぼくは
静かに深くきみに口づけるのだ
きみの甘やかな熱い唇を
甘噛みして
きみのこれからの航跡を奪うのだ
ああ
ぼくは
白きハイビスカスに恋をしてしまった
その結果がどう出ようとも
ぼくは怯(ひる)まない
怖(お)じ気づかない
そう
白きハイビスカスとの
新たな生命を育むための時間の
その営みにこそ
ぼくはエールを交換するのだ
ああ
きみの豊かな抱擁に酔い痴れてしまおう
全てを投げうって
束(つか)の間かもしれない
痺れるような忘我を
あらゆる心象風景の一枚一枚の片隅に
刻印するのだ
それはめくり絵のように
ぼくの脳裏を支配するに違いないのだ
ぼくは回帰する
還っていく
あなたは何億光年の彼方から回帰せよ
ブラックホールから回帰して
そしてあなたは
女になっていくのだ
ぼくは瞳孔が開くほど眩しく
眼を瞑(つむ)ってしまう
瞑想(めいそう)ではない
物理的な行為であるのだ
あなたの眩(まぶ)しい肢体に憧れてしまい
あなたの甘やかな吐息と
熱い唇よ
その透き通った肌よ
男を惑わすその白き容姿を
どうしたら隠せるのだろう
ああ
ぼくをそうまでしていたぶるのはやめよ
新たな世紀が始まるまでの
何億光年という刹那(せつな)

このハイビスカスの乙女のような可憐さに膝を折りたい。
その、たおやかな肢体を抱きしめ、汗ばんだ額に口づける許しを請いたいものである。

荒野人
とても素敵な詩に酔いしれて出て来ました。
心が華やぎますね!
ゆっくりと流れる血もなにやら激流に感じるほど!
人は生きて行く事に疲れるけれど、このような感情を忘れてはダメですね・・・
今年も精一杯頑張って、私も言葉をつづれるようにしたいです。
良いお付き合いをさせてください。
なんだかやっと新年を迎えた気分です。
もうぼくも、この年代になってほとばしる様な激情に駆られてみたいと作ってみました。
忘れないようにしないと、老いがぼくを追い越して行ってしまいそうです。
気分が向いたときで良いですから・・・時々のぞいて下さい。
ぼくも良いお付き合いをさせていただければ幸いです。