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エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

はなみずきが淡々

2014年04月22日 | ポエム
明治の末、尾崎東京市長がワシントンに贈ったサクラの返礼にと贈られた花卉である。



新緑を楽しみ、花を楽しみ、木陰を楽しみ・・・そして紅葉も楽しめる。
それが花水木である。










花言葉は・・・。
「私の思いを受けて下さい」「公平にする」「返礼」「華やかな恋」
である。

麗しい言葉が並んだ。
ハナミズキの由来が為せる言葉の割振りである。

この季節の清々しさったら・・・ない!







「女去り季節を覚ゆ花水木」







新緑は、いくら重ねても緑の濃さが増すばかりである。
万緑のように、重ねると漆黒の闇になることは断じてないのである。

其処が、新緑の良さだ。
山が装うのだ。



ハナミズキの小山を、一人の女が歩いて過ぎ去った。
なかなかの風情であって、後ろ姿の床しさに思わず見とれたのであった。



帰宅途中、桜の蕊で真っ赤になった林を過ぎた。
向こうの、小さな丘の緑と対照的であって深く深く季節を覚えたのであった。



       荒 野人