エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

芝桜・・・またまた羊山

2013年04月28日 | ポエム
芝桜がなだらかな斜面を這いあがって、幾何学的であったり、具象的であったり、人に感動を呼び起こすのである。
実に、使い勝手の良い芝桜である。



羊山公園は、秩父の名峰「武甲山」に抱かれているのである。
名峰と言っても、セメント原材料の山として無残にも削り取られてしまっている。
けれども、その部分が風景としてある・・・その不思議の山である。



山の麓の緑は濃い。







「芝桜色重ねつつ緑濃く」







緑を重ねることで産まれる色彩は、いま楽しむしかない。



かてて加えて、八重山吹は鮮やかなコントラストを見せる。
山で咲く山吹は生き処を得て、より鮮やかである。



見上ぐれば、山は新緑の艶めかしさに横溢する。



正に、今が木の芽時。
都市部に遅れてきた、その時期である。
精神が掻き乱され、揺さぶられる。

揺らぐ・・・揺らぐ。



そこに、色が落とされる。
ますますぼくの心が鳴り響く。

静かに、しかして穏やかに進む恋の季節である。



      荒 野人