栄一(吉沢亮)は千代(橋本愛)に旅の途中で岩山に登って見た景色を語る。
「あの空一面の青は苦労しねえと見られねえ景色だ。
おれはおのが力で立っていた。青い空に拳を立てていた」
おおっ、だから『青天を衝け』なのか!
これが作品全体のモチーフ。
人生を山登りにたとえるのはよくあるが、いかにも青春真っ盛りという感じ。
若くてエネルギーのかたまりの栄一はまだ見ぬ景色に心をときめかせている。
千代とは結婚。
千代に思いを寄せていた喜作(高良健吾)は千代を賭けて剣術で戦い、栄一に判定で勝つが、千代に言う。
「あいつにはおめえのようなしっかり者の嫁がいた方がいい」
喜作、イケメン!
まあ、これもよくあるパターンではあるが。
千代の兄(田辺誠一)に、栄一と千代が結婚の許しを乞うた時はこんな感じ。
「兄ぃ、お千代を俺の嫁に下さい!」
「兄様、千代も……!」
すると兄ぃ。
「おまえら思い合っていたのか!
栄一は俺の同志で弟分だ。そういうわけなら認めぬわけにはいかぬだろう」
兄ぃ、鈍すぎ……。
長七郎(満島真之介)や周囲はとっくに気づいているのに。
白無垢を着た千代の嫁入り道中はなかなかよかった。
沿道で祝福する村人たち。歌を歌う子供たち。
嫁を迎える渋沢家の者は家の前で待っていて挨拶。
栄一の母(和久井映見)は千代の手をとって家の中に導く。
今作はこういう描写をしっかり描くんだなあ。
かつての風俗・風習がわかって勉強になる。
………………………
慶喜パートは〝茶歌ぽん〟井伊直弼(岸谷五朗)が登場!
今までの井伊直弼は権謀術数の悪党として描かれていたが、
今作では、茶や和歌や能の好きな、およそ政治向きでないただの小心な男。
周囲は大老に抜擢された直弼を「この難局にあたれる器ではない」と陰口をたたき、直弼も「そうだよな」と思っている。
そんな直弼を抜擢したのは将軍・家定(渡辺大知)。
抜擢した理由は、
慶喜(草彅剛)を絶対に将軍にしたくないから。
直弼なら言うことを聞いてくれそうだから。
こういう人事っていつの時代にもあるよな。
天下国民のことを考えるのなら有能な人材を登用すべきなのに、個人の思惑・私怨で人事を行なってしまう。
小心で器の小さい人物が権力をもったらどうなるか? の歴史的検証でもある。
直弼は十四代将軍に徳川慶福を据えると、一橋派の粛清を始めた。
直弼は権力に酔い始めたのかな?
自分の一言で周囲が黙り、そのとおりです、と言い始める。
人事も自分の思うがまま。
徳川斉昭(竹中直人)も松平慶永(要潤)も慶喜も引退・蟄居に追い込めた。
一方、弾圧すれば、大きな反動・反発が起きるのが歴史の常。
その反動・反発が怖いから為政者はもっと過激に弾圧する。
かくして怒りと憎しみの連鎖。
だから「安政の大獄」
そして「桜田門外の変」。
小心で器の小さい人物が権力をもったらどうなるか?
次回はさらにそれが見られそうだ。
「あの空一面の青は苦労しねえと見られねえ景色だ。
おれはおのが力で立っていた。青い空に拳を立てていた」
おおっ、だから『青天を衝け』なのか!
これが作品全体のモチーフ。
人生を山登りにたとえるのはよくあるが、いかにも青春真っ盛りという感じ。
若くてエネルギーのかたまりの栄一はまだ見ぬ景色に心をときめかせている。
千代とは結婚。
千代に思いを寄せていた喜作(高良健吾)は千代を賭けて剣術で戦い、栄一に判定で勝つが、千代に言う。
「あいつにはおめえのようなしっかり者の嫁がいた方がいい」
喜作、イケメン!
まあ、これもよくあるパターンではあるが。
千代の兄(田辺誠一)に、栄一と千代が結婚の許しを乞うた時はこんな感じ。
「兄ぃ、お千代を俺の嫁に下さい!」
「兄様、千代も……!」
すると兄ぃ。
「おまえら思い合っていたのか!
栄一は俺の同志で弟分だ。そういうわけなら認めぬわけにはいかぬだろう」
兄ぃ、鈍すぎ……。
長七郎(満島真之介)や周囲はとっくに気づいているのに。
白無垢を着た千代の嫁入り道中はなかなかよかった。
沿道で祝福する村人たち。歌を歌う子供たち。
嫁を迎える渋沢家の者は家の前で待っていて挨拶。
栄一の母(和久井映見)は千代の手をとって家の中に導く。
今作はこういう描写をしっかり描くんだなあ。
かつての風俗・風習がわかって勉強になる。
………………………
慶喜パートは〝茶歌ぽん〟井伊直弼(岸谷五朗)が登場!
今までの井伊直弼は権謀術数の悪党として描かれていたが、
今作では、茶や和歌や能の好きな、およそ政治向きでないただの小心な男。
周囲は大老に抜擢された直弼を「この難局にあたれる器ではない」と陰口をたたき、直弼も「そうだよな」と思っている。
そんな直弼を抜擢したのは将軍・家定(渡辺大知)。
抜擢した理由は、
慶喜(草彅剛)を絶対に将軍にしたくないから。
直弼なら言うことを聞いてくれそうだから。
こういう人事っていつの時代にもあるよな。
天下国民のことを考えるのなら有能な人材を登用すべきなのに、個人の思惑・私怨で人事を行なってしまう。
小心で器の小さい人物が権力をもったらどうなるか? の歴史的検証でもある。
直弼は十四代将軍に徳川慶福を据えると、一橋派の粛清を始めた。
直弼は権力に酔い始めたのかな?
自分の一言で周囲が黙り、そのとおりです、と言い始める。
人事も自分の思うがまま。
徳川斉昭(竹中直人)も松平慶永(要潤)も慶喜も引退・蟄居に追い込めた。
一方、弾圧すれば、大きな反動・反発が起きるのが歴史の常。
その反動・反発が怖いから為政者はもっと過激に弾圧する。
かくして怒りと憎しみの連鎖。
だから「安政の大獄」
そして「桜田門外の変」。
小心で器の小さい人物が権力をもったらどうなるか?
次回はさらにそれが見られそうだ。
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