平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

バカですか? ②~経団連・十倉会長「社会保障のために消費税などの増税から逃げてはいけない」

2023年09月21日 | 事件・出来事
 経団連の十倉会長の「消費税などの増税から逃げてはいけない」発言が批判されている。
 その批判内容については前回その①で書いたとおり。

 では、なぜ彼らは消費税UPにこだわるのだろう?
 消費税を上げれば商品が売れなくなり、国内市場が縮小し、
 結果として自分たちの首を絞めることになるのに……。

 ネットではこんなことが言われている。

 富裕層からすると、消費税増税、所得税減税は助かるわ

 確かに。
 たとえば電気代やガス代にも消費税はかかる。
 だが、電気やガスを使う量は庶民であれ金持ちであれ、そんなに変わらない。
 一方、月収200万の電気代3万円と月収20万の電気代3万円では意味が大きく違う。

 消費税高いとされてる国は軽減税率で生活必需品は5%台とか0%だし
 ちゃんと消費税を社会福祉に当ててる


 消費税UPを容認する人が例として挙げるのがこれだ。
「他国の消費税は日本よりはるかに高い」
 でも上のコメントにもあるとおり、
 食品とか生活必需品に掛かる税率は0%とか低率なのだ。
 まあ、消費税が高くても社会保障がしっかりしていれば、それでもいい。
 だが、日本は「健康保険料」や「年金保険料」を併せて取られる。
 その他、さまざまな形で税金を取られて、
 一説に拠ると日本の税金負担率は「6公4民」と言われている。

 なんで法人税は何度も減税されてるんだよ
 おかしいだろ


 これが今回の最大のテーマだ。
 政府は「消費税は社会保障に使われています」と言っているが、それは本当か?
 実は、消費税増税分は法人税減税に使われている。
 消費税の税収10兆とすると、その10兆は法人税減税に宛てられる。
 何しろお金に色はついていないですからね。

 財務省の発想はおそらくこうだ。
「政治家と財界が法人税を減税しろ、と言ってるぞ」
「法人税減税分をどこで補填しよう?」
「そうだ。消費税で補填しよう」

 同じことは防衛費でも言える。
 今は予備費や個々の税金の税率をあげることで賄っているが、
 いずれ消費税で賄う時が来る。

・輸出企業は逆に戻し税で還付金がもどる。
・21年度の消費税収26兆円のうち1兆7千億円余りが輸出大企業上位20社に還付
・アホは輸出戻し税で大企業が何百億円も減税されていると理解できないのな


 最近、話題になっているのは、この「輸出還付金」だ。
 輸出大企業にとっては、輸出すれば消費税分が戻って来るので、こんなにおいしいことはない。

 このように大企業は税制でさまざまな優遇を受けている。
 庶民は正直に納税してるが、まさに「正直者がバカを見る」世界だ。
 ………………………………………………………………

 以上が経団連が「消費税UP」を歓迎する理由である。

 ある経済人が言っていた。
「日本が生き残るためには格差拡大は仕方ない」
 これが経団連の本音なのだろう。

 というわけで、ふたたびネットの言葉。
 
 日本の経済政策は何が経済学的に正しいのかではなく、
 財務省と経団連にとって何が得であるのかによって決まっている。
 日本経済がどうなるかなど、彼らにはどうでも良いのである。


 経団連が日本のことを考えずに自分のことだけの圧力団体に成り下がって30年
 その間成長せずに凋落してんだからな


 法人増税から逃げんなゴミ

 経済界も身を切って国民の負担を軽くしろよ

 経団連企業だけ100%に増税すればいいよ。
 輸出還付金も廃止。


 内部留保税の新設しかないな

 経団連企業ってほんと糞だよね
 まともに税金納めず優遇されてるのに、
 GAFAみたいな冠たるグローバル企業もない無能集団だし


 ほんと、それ、
 アベノミクスで株価だって上がっているんだから、
 商品開発や技術開発に投資して、世界が驚く商品をつくってみろよ。
 現在、世界に通用する日本の商品は「自動車」だけ。
 その自動車も他国に押されている。
 あと思い当たるのは「アニメ」「ゲーム」だが市場規模は小さい。
 結果、今めざしているのは「インバウンド」「観光立国」だ。


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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
内部留保税 新設 (半沢)
2023-09-21 17:58:55
コウジさん今日は
記事の作成お疲れ様です

本とに理不尽なシステムですね。経団連会長は庶民生活の事など如何でもいい
のでしょう。ま、ネット民の言葉にある通り 法人税増税から逃げるな、そして
大企業内部留保511兆円超から課税の新設の方が理にかなっている。
消費税増税、物価高騰、実質賃金下落続きでは庶民生活は崩壊し兼ねない‥
肉屋を応援する豚ことネトウヨは崩壊
10月からはインボイス制度、個人事業主は大打撃です。もう税金ばかり
摂取する卑劣な自公政権…
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税会は税制優遇と円安にあぐらをかいた無能集団 (コウジ)
2023-09-21 21:46:47
半沢さん

いつもありがとうございます。

今のやり方で30年成長していないのですから、方向転換すべきなんですよね。

今やるべきは減税。
減税して使えるお金が多くなれば、消費が拡大し、市場が潤い、結果として税収も上がります。
これが一番の経済対策なんですけどね。

なのに政府や財界がやろうとしているのはそれの逆。
インボイス導入とその先にある消費税増税。

まあ、ブログ後半で書きましたが、財界が「自分たちが日本経済を引っ張るから生成優遇を受け入れろ」というのなら、「世界で売れる商品を作ってみろ」と言いたいですね。
今の財界は「税制優遇」と「円安」で利益をあげているだけの無能集団です。

実際、十倉氏は「万博協会」の会長ですが、ぜんぜん仕切れていない。
まあ、お飾りの名誉職なんでしょうが、あの体たらくは劣化日本の象徴だと思います。
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石炭から自動車まで (2020-08-15 21:07:49)
2023-09-22 06:54:05
>今のやり方で30年成長していないのですから、方向転換すべきなんですよね。

まさにこれです。
昭和時代の戦後の日本は、実は方向転換の嵐だったわけです。花形産業がめまぐるしく変わりました。
石炭、製鉄、重化学工業、自動車…
ところが平成になって、こういった産業構造の変化が減っています。
平成になってから30年以上、まだ自動車が日本産業の花形なんです。たとえば、昭和20年から55年くらいまでの産業の変化と比べれば、ほとんど動いていないと言ってもいいくらいです。
新しいものが出てきてもいいのに、出ないわけです。

この風景をどう考えるのか…
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企業は任天堂になれ (コウジ)
2023-09-22 08:46:53
2020-08-15 21:07:49さん

いつもありがとうございます。

僕の言う「方向転換」とは「分配から成長へ」「減税から成長へ」なのですが、おっしゃるとおり産業構造にも同じことが言えるのかもしれませんね。

任天堂は「花札」から「ゲーム機器」「ゲームソフト」にシフトして世界的な企業になりましたが、他の企業で、こんなに大きく変化した企業はありません。
あとはSONYくらいでしょうか。

あるいは政府は補助金をイノベーションに取り組む新規の企業に渡すべきなのですが、渡しているのは利権絡みの「お友達企業」。

ですから「税制優遇」と「円安」と「安い労働力」と「政府の補助金」で利益をあげている経団連系の大企業には猛省してほしいのですが、そこには考えが至っていない様子。

「老害」という言葉は使いたくないのですが、頭の古い、保身だけの経営者には早く引退してほしいです。
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Unknown (象が転んだ)
2023-09-23 12:06:25
今の日本は
まるで、増税という名のインフレです。
アメリカは第二次世界大戦時にても、インフレを避ける為に日常必需品らにはできるだけ増税を避けました。
しかし、日本政府は戦時でなくとも増税を繰り返し、しかもその税金は法人税に垂れ流されてる。

元々、消費税増税なんてドン百姓の腐った論理なんですかね。米単価に1%の税金を掛ければ農協は安泰だという。
こんなアホな国・・・住んでて悲しくなりますよね。
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ほんとアホの国です (コウジ)
2023-09-23 21:19:23
象が転んださん

いつもありがとうございます。

>日本政府は戦時でなくとも増税を繰り返し
今は実質、戦時かもしれませんね。
コロナ、物価高騰、円安……こういう時こそ減税しなくてはならないのに。
ドイツを始め、他国は皆そうやっています。

日本政府は誰のために政治をおこなっているんでしょうね?

今後は防衛費増額を補うために消費税を上げてきます。
社会保障のために使うとウソをついて。
で、また使えない型落ちの武器を買わされて税金をドブに捨てる……。

ほんとアホの国です。

岸田首相は国連で、核廃絶のために30億の資金を出すと表明しましたが、首相にとって30億とは3000円くらいの感覚なのでしょう。
所詮は税金で、自分の懐の痛まないお金ですからね。
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分断 (2020-08-15 21:07:49)
2023-09-24 16:08:43
グローバル経済は国家や社会の分断をもたらすといったことを、教育テレビで偉い経済学者や評論家がちょくちょく言っていたような気がしますが、今見えていますね。

今の日本のエリートさんは、自国に住む庶民を仲間と思わず、他国民のエリートを仲間と思い意気投合して、他国のエリートと協調して日本の政治を行い、日本国の制度を、他国のエリートに使いやすいようにしていくわけですね。

コウジさんは、むき出しのグローバル資本主義に疑義を申し立てていますが、10年くらい前には、里山資本主義という言葉が提唱されたことがありました。ただ、そのとき、日本のマスコミさんはかなりスルーしました。

また(前にもコメントしましたが)ピケティの21世紀の資本論が話題になったときも、「日本社会は欧米ほどの格差がないので、この本に書かれていることは日本には当てはまらない」と、マスコミさんは一大キャンペーンを張りました。そのため、日本語訳が発売された頃には、ピケティは過去の人のようになってしまいました。この本に書かれているという
「庶民がいくら働いても、金持ちの投資にはかなわない」
「エリートが持つ資産は、身分として世襲され、世代を超えて格差は拡大する」
という重大理論は、注目されなかったのです。

ピケティさん黙殺のあとに本格化したのは投資ブームですが、庶民がクレカのポイントでささやかに「おまかせ投資信託」などやったところで、バブル時代の定期預金の利息に達することもなく、おカネのある人の大規模投資には到底かないません。

こういったもろもろの問題に目をつぶって「さあリスキリングで挽回だ」というスローガンも、困ったものです。
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地球にやさしい素朴な資本主義 (コウジ)
2023-09-24 19:39:27
2020-08-15 21:07:49さん

「里山資本主義」、読みました。
おそらく僕の考え方の中核になっていると思います。
今は藻谷さんの提唱した地球に負担をかけない穏やかな素朴な資本主義に立ち返るべきだと思います。

ピケティの「21世紀の資本」はさすがに読めていませんが、現在の資本主義が限界に来ていることは確かです。
大資本は持っている資産を右から左に動かすだけで莫大な利益を得ることができます。
でも、これは本来の資本主義なのか?
一方、庶民はちまちまと自分の労働を提供して、ちまちまと商品を売って……。

さて、この社会はどこへ向かうのでしょうか?
かつてのような一億総中流は無理なのでしょうか?
今はその分岐点に来ている気がします。
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修正資本主義 (2020-08-15 21:07:49)
2023-09-26 05:34:56
里山資本主義と並んで、いわば再評価したいのは修正資本主義ですね。社会福祉を充実させた(多分に共産主義に学んだ)やさしい資本主義で、戦後の西欧社会などでは流行りました。たとえば、イギリスのゆりかごから墓場までもそうです。

ただ、ソ連の崩壊とともに「やっぱり資本主義の勝利」となってしまい、19世紀型の「えげつないむき出しの資本主義」が再登場して、自己責任論が吹き荒れているのが、歴史の現在地でしょう。

ここでもう一度修正資本主義を再評価してもいいと思うのですが、財政支出が大きくなる傾向にあり、いわゆる「大きな政府」が必要なため、里山資本主義とは相性が悪いというのが欠点ですね。
このあたりを何とか整合させるような経済理論がほしいところですが、日本の経済学者って西洋ばかり見る傾向があるので、困ったもんです。
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だから、れいわ新選組 (コウジ)
2023-09-26 09:02:37
2020-08-15 21:07:49さん

>何とか整合させるような経済理論
それがMMTであり、積極財政論なんですよね。

僕がれいわ新選組を支持しているのはこの点です。
大規模な財政出動をして、消費税を減税し、介護士・保育士さんらの給料を上げ、公営住宅をたくさんつ安価で安価で住宅を確保できるようにする。
まさに2020さんのおっしゃる「修正資本主義」かもしれません。
その財政的な根拠になるのがMMT理論(=通貨発行権)です。

「里山資本主義」はミクロ、地方自治の視点なんですよね。
地産地消で自分の消費する食料やエネルギーは自分の所で確保する。
おそらくこれが「強い国」の基盤になると思います。
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