平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ラブ・アクチュアリー~クリスマスだから聞き流してほしい。僕の心は君のもの

2012年12月25日 | 洋画
 別に浮かれているつもりはないけれど、クリスマスの夜には「ラブ・アクチュアリー」を見る。
 そこで描かれるさまざまな愛の物語。
 ぼくが好きなのはこのシーンだ。

 親友の妻に恋をしてしまった男。
 親友の妻であるため、一歩を踏み出してはいけないと思っている男は、彼女に冷たくあたる。心を開かない。
 彼女はそのことが気になっていて、自分のことが嫌いなのかとか、彼はゲイなのかとか思ってしまう。
 原因を明らかにして、彼と心を通わせたい、友達になりたいと思う。
 だが、ある時、彼女は、男が撮影した自分の結婚式のビデオを見てしまう。
 そこにいたのは、彼女! 彼女しか映っていない!
 これで彼女は理解する。
「彼は自分のことが好きなのだ」「親友の妻だから距離を置いているのだ」
 男はそれをあわてて否定するが、気まずいふたり。

 そしてクリスマスの夜、男は彼女の家のドア口にやってきて、告白し、けじめをつける。
 自分のきもちをボードに書いて、紙芝居みたいに一枚一枚めくって。
 それはこんな感じ。

①『来年にはきっとこういう恋人が出来る』
②セクシーな女性の写真
③『重荷に思わず、クリスマスだから聞き流してほしい』
④『本心を打ち明けるのが、クリスマスだから』
⑤『僕の心は君のもの』
⑥『君がこういう姿になり果てる日まで』
⑦ミイラの写真
⑧『メリークリスマス!』

 何というお洒落な告白だろう。
 自分の気持ちをしっかり表現し、同時に彼女への決別も語っている。
 しかも、セクシーな女性やミイラの写真も駆使して。
 こんな告白がうれしかったのだろうか、彼女は、雪の中せなかを向けて歩いていく彼の所に走っていき、キスをする。
 見ていない方のためにフォローしておくと、このキスは彼の気持ちを受け入れたというキスではない。友だちとしての、彼の誠実さに対する感謝のキスだ。
 キスをすると、彼女は夫のいる家の中に走っていく。
 キスを受けて、男はうれしそうにつぶやく。
「これでいい。これで満足だ」

 この告白のシーン、時間にしたら3分くらいかと思うが、映画史の十指に入る告白シーンだと思う。
 この他にも『ラブ・アクチュアリー』には、クリスマスでのさまざまな愛の形が描かれる。
 それは笑いあり、涙あり、感動ありで、心温まる料理をフルコースで食べているような感じだ。
 世界には愛があふれている!!


 昨年書いた『ラブ・アクチュアリー』の記事はこちら


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