遠くの橋の下には 中洲があって 昭和の少年期には絶好の無人島探検の空間であ
った。街中ではほぼ自然放置状態の小さなジャングル的存在で 橋を渡る時 必ず下
を覗き水の流れと野鳥の存在を確認してから 御山を眺望する場所でもあった。
昨年重機が中洲を均していたので(写真上) 景観整備でもするのかな?・・と思
っていたのだが 正月明けに何気なく眺めると なんかが足りない。はて?俺の無人
島は?どうしたのかと眼を凝らすと 完全除去されていて唖然。盛岡の風景がまた一
つ消えてしまっていた。グシュン
街は変化している。消えていくモノも多い。例えば かってのレコード屋さんで
今風にはCD屋さん・・マニアックなお店はがんばっているが少なく ジャケ買いと
いう衝動買いみたいなことは 最近ではまったくなくなった。
古いものは消えるのが運命かもしれないが それに応じて新しいものが増えている
という感じがしないのは まだ昭和95年(換算)に生きているせいなのだろう。
まもなく昭和百年である。あと5年後の街角を見たいような 見たくないような
・・複雑なり。
「美しくもろもろ枯れし初景色:富安風生」