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地熱発電

2012年04月10日 | 社会、読書
我が国は自前の資源に乏しい国だと言われている。
学校でも「資源がないから輸入して製造して輸出している。」と習った。
大東亜戦争は
石油を初めとした資源の輸入を止められた日本が
生存と自衛のためにやらざるを得なかった戦争だったと
マッカーサーさえも認めている

ところが我が国には、地熱という大きな自前のエネルギー資源がある。
火山と温泉に恵まれた我が国は、
地熱発電では世界第三位の資源量を持っているのだそうだ。

火山国アイスランドは地熱発電が盛んなことで知られている。
発電量の三割が地熱発電だという。
そこでは発電だけでなく温水の暖房利用など
地熱を余すところ無く活用している。

実は日本は地熱発電技術の先進国として知られている。
世界中に地熱発電設備機器を輸出していて
地熱発電用タービンでは
日本のメーカー3社で世界の3分の2のシェアを占めているというのだ。


地熱発電用タービンメーカー世界シェア(2010年までの累計)
日本地熱開発企業協議会資料

それなのに日本での地熱発電はほとんど進んでいない。

原因は大きく二つあって
第一は地熱資源の大半が国立公園内にあって開発に厳しい規制が掛かっていること。
そこで規制区域の外側から熱源に向かって「斜め堀り」をする方法がとられる。
真上から掘るのに比べて、技術的な難しさやコストが大幅に増すことは言うまでもない。

第二には温泉事業者が「温泉が枯れる恐れがある」と反対すること。
長い歴史を持つ温泉地の心配も分からないではない。
しかし地震や火山噴火などの自然現象に伴って温泉が出たり枯れたりすることは
決して珍しいことではない。
であるならば
アイスランドのように地熱発電とともに温水の活用を図ることで
温泉地の方達と共存共栄することは難しくないと思う。

メリットとデメリットを比べたとき
我が国での地熱発電はメリットの方がはるかに大きいと、私には見える。

今の世界には「エネルギー資源を他国に頼る日本」が組み込まれている。
それによって利益を得ている者が、世界にも我が国の国内にもいる。
既得権益というやつだ。

地熱発電が進まない最大の理由は、もしかすると
既得権益者の妨害かもしれない。
今を生きる私達日本国民のため、それ以上に私達の子々孫々のために
既得権益者を打ち負かして
自前のエネルギー資源、つまり「地熱」を開発・活用しなくてはいけないと思う。
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