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トヨタの撤退とモータースポーツ

2009年11月04日 | モータースポーツ
トヨタが今年限りでF1から撤退することが決まった。
数日前のブリジストン2010年末撤退に続く残念なニュースだ。

今のF1は年間数百億円もかかると言われている。
大手自動車会社がそこに参戦する目的は「技術開発」と「宣伝効果」だ。

今回のトヨタ撤退で
「速さを競うモータースポーツそのものが、環境重視の時代に合わなくなっているのでは?」
というような記事があちこちで見られる。

本当にそうだろうか?

モータースポーツは単純に
「より速く走りたい」「誰よりも、どの車よりも速く走りたい。」
という欲望というか、ほとんど本能のようなものが最大の動機だと思う。
たとえ沢山のCO2を排出するにしても、だから止めようとは
モータースポーツの魅力に取り憑かれた人々は決して思わないはずだ。

レースってそういうものでしょう?


大企業が「費用対効果」の論理で撤退するなら、
レースをしたいレース屋(個人のチーム)が、出せる資金のなかでレースをする。
そういうカテゴリーのモータースポーツこそ
本来のモータースポーツの姿なのではと思う。

金をより多くつぎ込めるものが勝つなんて、そもそも不公正で不健全だ。

日本のF4というカテゴリは予算の上限がレギュレーションとして定められているという。
その予算の中で技術と情熱を注ぎこんで速い車を作り競争する。
資金力で競うのではなく、技術力の競争。
それって夢があるしフェアだと思う。

もしもこの流れの中で日本のモータースポーツが衰退するとしたら、
結局は資金力の競争だと思っている人達が余りにも多かったという話なんだろう。

そうではないと思いたい。

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