桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2009・6・20

2009年06月21日 | Weblog
お米を研いだものの、何となく白いご飯に味噌汁といった食事が疎ましくなって、ガスを点ける寸前に中止。気だるさも手伝って、ピザを取ることにしてしまった。でも、そんなダラダラ気分の決断が想像もしなかった再会を演出する。数十分後、ブザーが鳴って出てみたら広尾時代から乃木坂一年目までウチでスタッフとして働いてくれて、且つ俺の作家復活第一弾「コレド殺虫事件」にも出演してつれた俳優のS君がピザのケースを抱えて立っていたのだ。別に携帯だって知っているし、店にも客として来てくれたこともあるんだし、彼と会おうと思えばいつだって会えるんだけど、こんな形で会うとなるとお互い妙に照れてしまう。普通だったら冷たいもんでも飲んでいけとお喋りしたりするんだけど、こういう関係で会うとそうもいかない。「ご苦労さま」「ではお釣りです」なんて業務的会話を交わすだけで、「近い内に店に来いよ」と見送るのが精一杯。でも、妙に興奮した数分間だった。お店は早い時間から絵画教室の生徒さんである主婦三人と来てくれた日本画家のKさん、先週の日曜日ミニコンサートをしたバイオリン奏者のNさん、映画カメラマンのYさん、年下の女友達Hさんをつれてきてくれた広尾時代のお客さんであるIさん、Y君の昔からの知り合いのTさんの会社の部下であるKさんたち、いつも元気すぎる映画監督のHさんたちで、土曜日にしてはまぁまぁ売上。いつもの土曜日は閉店後映画を見に行くのが最近の習慣になっているのだけど、今日は時間的に無理だったので、部屋に帰って今日の午後再放送していたので録画しておいた『太宰治物語』を見る。このドラマは、脚本家のTさんに頼まれて女優Tさんをキャスティングするのに少し仲立ちした経緯があったのだけど、数年前のオンエア時には録画が出来なくて今日まで見逃して来た作品だったのだ。太宰をやったTさんも女優のTさんも見事だった。でも、それ以上にTさんのオリジナル脚本が際立つ。昨日脚本家のHさんのことを褒めたけど、彼とは違う意味でTさんの凄さは折り紙つきだし、もっと活躍してほしいものだ。