桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2013・12・14

2013年12月15日 | Weblog
昨日買ったイカを刺身にしようと思ったけど、何となく朝から刺身と云うのもそぐわない気がして、塩辛作りを始めてしまう。ハラワタをに塩を降って臭みを取る間、今日は母は弟夫妻とお墓参りにいく予定で老老ランチは中止だったので、生姜と酒に漬けて一晩置いた牡蠣に熱々にしたニンニクオリーブオイルをかけるだけの一皿にクレソンを添えて、そしてその一皿とは全く趣が違う湯豆腐、卵入り山芋、市販の野沢菜漬け、若布の味噌汁を並べて、一人で朝昼兼用の食事。食べ終わって後片付けした後、塩辛作り。イカのハラワタを絞りだし、酒とみりん、刻んだ昆布と唐辛子、本当は柚子だけどなかったので代用のレモンも刻んで、イカの身も細く切って混ぜ合わせて、後は冷蔵庫で二晩か?ちょっと長いな。美味しく出来上がるまでに食べてなくなってしまわないといいけど、なんて思いながら珈琲をいれて「去年の冬、きみと別れ」(中村文則・著)を読む。昨日のお昼に読み始めたばかりなのに、それから三時間ほどで最後まて読み終わってしまう。そのまま同じ作家の「何もかも憂鬱な夜に」に移りそうになって、やばい、休憩と録画してあった「砂漠でサーモンフィッシング」(ラッセ・ハルストレム監督)の続きと「人生はノー・リターン~僕とオカン、涙の3000マイル」(アン・フレッチャー監督)などを見る。でも、中村文則の小説の方が気になって集中できない。DVDが終わった途端、もういいだろとばかりに「何もかも憂鬱な夜に」を手にとる。一行目「一羽の赤い鳥を飼っていた」というフレーズに、もう俺はこの小説から逃げられないと云う思いを強くする。一体俺の感受性というか神経はどうなっているんだ?八時に現役女子高生の天使Sちゃんとその母親天使のIと新宿で会って天麩羅を食べる。その帰り五反田のビデオレンタル屋で棚の下にあったDVDを探していて立ち上がったらひどい立ちくらみで一瞬意識を失い、倒れたこともあって店員に救急車を呼ばれそうになって慌てて店から飛び出す。と云うのも俺が一番下の棚から取り出しだのは俺が昔脚本を書いたロマンポルノで、疚しくはないけど、裸の女優さんがパッケージになっていることはなっている訳で、だからと云って、いやこれは俺の作品だしと言い訳するのも変で、その場から一刻も早く立ち去るしかなかったのだ。