桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2013・12・15

2013年12月16日 | Weblog
昨日、レンタルビデオ屋で一瞬意識を失ってその場に倒れた時、その姿を空中から俯瞰で見てしまった気がして、このままじゃ不味いと咄嗟に倒れている自分の体に意識を無理やり戻して、よろける足でその場から立ち去ったのだけど、これって一種の臨死体験なんだろうか?と我ながら大袈裟だとは思うけど、ちょっと怖いので、今日はトイレで立ち上がる時、風呂の湯船から出る時、ベッドやソファから起きあがる時に一々気にしていた。でも、そんなことを意識するということは、暇だと云う証拠で、店をやりつつ芝居の公演に向けて動き回っていた一カ月前までの忙しさが嘘の様だ。今日も一昨日作ったカキフライを母にも食べてもらおうとバカリャウのコロッケ、ひじきの煮つけ、三食おにぎりと一緒に持って行って老老ランチをした後は、そのまま食卓の椅子に座ったまま二三十分居眠りして、五十分ほどかけて歩いて五反田に帰る。部屋に戻ったら戻ったで、朝風呂の続きの「何もかも憂鬱な夜に」(中村文則)を読み耽り、気づいてみれば夕方。彼の小説はストーリーではないので一字一句目が離せないからかなり疲れる。でも、それが喜びだ。夕食は数日前から食べたくてたまらなくなっていた織田作之助風カレーライス。それにソーセージ盛り合わせでビールを飲みながら録画してあった映画「最強のふたり」(エリック・トレダノ監督)なと見ていると「ひとりぼっちの幸せ」をしみじみ味わう。八時過ぎSさんに呼び出されて麻布十番に。金目鯛の干物を肴に日本酒を二合程。「いい女とふたりきりの幸せ」をしみじみ味わう。でも、このしみじみ感は長続きしないだろう。俺は人生と云う舞台で暴れに暴れまくって終わりを迎えたいのだ。けど、今芝居は台本のどの辺りを演じているんだろ?それは即興劇だから作家にも分からない。