桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2012・6・12

2012年06月13日 | Weblog
朝風呂の中に雑誌「ユリイカ」を持ち込んで、先日亡くなったイタリアの作家アントニオ・タブッキの追悼号を読み出す。ついつい興味深いエッセイや対談が掲載されていたので時間を忘れてしまう。特に未邦訳の小説「いつも手遅れ」は最高だったが、ふと気づいた時はもう出かける時間ギリギリ。今日は桃井の主義には反するけど、タブッキに免じて朝御飯は諦めて、11時に麻布十番にあるポルトガル文化センターへポルトガル語の個人授業を受けに出かける。イタリア人のタブッキは30過ぎからポルトガル語を習ってポルトガル語で小説を書いたと言う。小説は日本語でだって難しいのでとても無理だけど、せめて日記位はポルトガル語でスラスラ書けるようになりたいと思うが,今日も先生の赤のボールペンが添削添削添削‥‥で俺の書いた日記の原型をとどめてないのはいかがなものか?1時近くに授業は終了したので、一旦五反田に戻ろうかと思ったけど、折角パソコンを持ってきたのだからと、店に行って安売りしていたステーキをにんにく三粒で焼いて、サラダとスープで腹ごしらえしてから近所のオープンカフェにパソコンを持ち込んで日記を書く。今日は電源、電波とも俺に従順に仕えてくれたので何とか書き上げる。そこでふと今日はとんでもなく寒いと気づく。おまけにこの雨。更に今日はサッカーの試合があると聞いて、お店はこの時点でとんでもなく暇だろうと早くも試合放棄気分。そしてその気分は現実になってしまって、8時過ぎに芝居のスタッフのS君がDVDを上映しながら酒を飲みたいと十数人できてくれるまで、スタッフのHKにウイスキーの種類を講義したりして過ごす。でも、S君たちが呼び水になったのか、その後近所のデザイン会社のKさんたち、映画をクランクアップさせた直後に来店してシャンパンで乾杯に相成ったYさんたち、映画監督兼教育評論家のHさんたち、週刊BのライターのIさんとFさんなどが来店してくれて、何とか店としての格好はつく。でも、こんな日は俺の人生は変化しない。多分このまま終電車で帰って録画してあった「初恋」か「リーガルハイ」を見ながらたぬきうどんをたべて今日一日を終わるのだろうなと諦めて後片付けをしていたら、夜中の二時に携帯が鳴った‥‥Rさんからだった。●桃井章プロデュース・津森久美子ファドライブ『リスボンの夜vol3』ポルトガルギター演奏・西村輝彦、6/24(日)開場12時開演14時・料金3000円 ~ご予約お問い合せはコレドシアター03ー3470ー2252まで