桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2012・5・27

2012年05月28日 | Weblog
日頃どんなに忙しい日でもその日の第一食はきちんと食べなくてはいけないと言っていた筈なのに、数日前「時間に負けて」何も食べずに出かけてしまった日があったことを大いに反省し、昨日一昨日はたっぷりがっちり食べて出かけたのに、今日は「敢えて」何も食べずに出かけることにした。午後からウチのスペースでやる「冬のサボテン」を見るのに、空腹だったら眠気に襲われないだろうと思ったからだ。勿論、昨日と同じように直前にカフェインの粉末を飲み、アイスコーヒーを三杯も飲み、キャンディと冷たいおしぼりも用意した。だから眠らずに見ることが出来たと書くと演出家や俳優諸氏に非礼もいい処だけど、それほどまでに眠ることを恐れていたのだ。普通の劇場だと居眠りしても余程のことがないと分からないけど、ウチみたいに狭いスペースだと演じている俳優からも眠っているのが丸見えになってしまう。そんなことになったら大変だ、取り返しのつかないことになると恐れつつ見た一時間四十五分。それでもホモの野球部員四人を通して描く人間讃歌をたっぷり堪能することが出来た‥‥と書きたい処だけど、実をいうと途中で女友達のKを開演時間に合わせて店に呼んだことを思い出して「堪能度」が半減してしまう。何故彼女を開演時間に合わせて呼び寄せたのかというと、本当なら芝居は昨日見ていて、今日の開演中は暇だった筈なので、久しぶりにお喋りしようと約束していたのをすっかり忘れていたのだ。やばい。まだ彼女が18だった頃に知り合って10年以上のつきあいになる気心の知れたKでも、わざわざ日曜の午後に呼び寄せておいての放置プレーはないんじゃないかと怒っても当然な訳で、芝居が終わるまで、これまで結構約束を忘れたりキャンセルすることがあった彼女が今日もそうであって欲しいと願わずにいられなかった。でも、願いは叶わなかった。芝居か終わってバーへ出てみたらカウンターにKの姿。こういう日に限って時間通りに来て、芝居が終わるのを待っていたという。もうこうなると、普段は彼女に対して偉そうに振る舞う俺もへりくだった態度にならざるをえない。本当ならみんなが撤収するまで待たなくてはいけなかったのけど、終わるまでかなり時間がかかりそうだったのでそれまでKを待たす訳にもいかず、それに朝から何も食べてなかったので、後は出演者でもあるO君に任せてKと店を出て西麻布の居酒屋に向かう。そして、その店でオーダーした食べ物が出てくるまでに日本酒を飲む。アイスコーヒーの後に俺の胃袋を通過したのが日本酒だったなんて、ちょっと異常だ。しばらくして世の中がくるくると回転し、Kにどんなことを喋ったか覚えてない。これもみんな芝居をちゃんと見ようと思ったからなんだけど、何だか本末転倒って感じ●COREDOプロデュース・津森久美子ファドライブ『リスボンの夜vol3』ポルトガルギター演奏・西村輝彦、6/24(日)開場12時開演14時・料金3000円 ~ご予約お問い合せはコレドシアター03ー3470ー2252まで