数年前、土曜日の深夜にNHKで『ダーマ&グレッグ』と云うアメリカのテレビドラマにはまっていた。正味25分弱の二人の夫婦生活を描いたコメディだが、セックス描写が過激で、体制批判も辛辣で、よくもこんな物をNHKが放送するなと感心して見ていた。英語の出来る人に言わせると、かなり本家のテイストと違うらしいが、徐賀世子さんの翻訳台本が面白くて、毎回笑い転げていた。そんなドラマだったから、いつかもう一度見たいと思っていたのだけど、なかなかDVD化されずに諦めていたら、昨日深夜の散歩の途中で入ったレンタルショップに新作として並んでいるのを見つけ、まるでひったくる様に借り出して、昨日から今日にかけて合計8話を見てしまった。普通こう云う場合、期待と違ってがっかりすることが多いものだけど、その面白さは数年前と全く変わらず、幸せな午後を過ごす。銀行に寄ってからDVDを返却して店へ。新しい月に入った初日のお客さんは、最近常連になったSさん、近所の出版社のO君、映画の宣伝に来た自主映画監督のHK、土曜に引き続いてAN嬢、女優のKさん、常連の演出家Sちゃんの6人だけ。途中Sちゃんにかなりの量の焼酎を飲まされて酔っぱらってしまい、12時過ぎには瞼が閉じ始めて、2時まで椅子に坐っているのがやっとの状態。最後まで残ったO君には悪かったけど、2時半になった段階で「もう終るから」と身勝手なマスターになってしまう。表に出たらまるで冬に逆戻りしたような寒さ。ブルブル震えながら家路につく。