寝る前に飲んだ花粉症の薬が効いているのか、普段なら十時前には起きてしまうのに十二時近くまで起きることが出来なかった。そればかりか起きてからも眠い。朝風呂に入って文庫本(田草川弘著『黒沢明VSハリウッド』)を読んでいる内に舟を漕ぎだして、気づいた時には手に持っていた文庫本を湯船の中に浸けてしまっていた。こうして日記を書いていても詰まるとしばらくしてコックリを始める。勿論バスの中では五反田から六本木までオール睡眠。お店でもお客さんがいないとついウトウトしてしまう。こんな時は芝居や映画はみないに限る。どんなに面白い内容でも眠ってしまう可能性が大だからだ。特に知り合いや自分が関係している映画や芝居はみない方が賢明だ。うっかり寝てしまって知り合いや関係者の感情を害すことになるからだ。それなのに、明日は去年のコレド演劇フェスティバルで最優秀賞を獲得した演劇ユニット「Poimy」の公演がウチであるし、土曜日には50を過ぎてから俳優修行を始めたもう30年のつきあいになる女性編集者Yさんの芝居を見に行く約束をしているし、知人の映画監督Kさんの新作の試写会も見に行くことになっている。やばい。薬を飲めば眠ってしまうし、飲まなかったら鼻水とクシャミが連続する。うーん、春は昔からホント嫌いだ。