桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2006・2・6

2006年02月07日 | Weblog
この日記で来店してくれたお客さんの肩書をつける時、職業を持っていたり、体格や性格に差し障りのない特徴ー例えばお喋りMちゃんとか(差し障りがあるか)ーがあったりするといいんだけど、それがない場合は困る。Iさんは高校生の娘のいる専業主婦で、カラオケが大好きと聞いたもんだから、この日記ではカラオケ好きの主婦Iさんと肩書をつけてきた。ところが今日、それじゃ色気がないと抗議されたので、一緒に来たSさんやRさんとどんな肩書にするか協議。すったもんだの末、当人が気に入ったのが「人妻Iさん」、何となくエロくていいんだそうだ。女はいつまでも色っぽくエロっぽくいたいと云う「人妻Iさん」は正直でいい。店は雪が降ってきたにもかかわらず『西沢利明ひとり芝居・白鳥の歌』が終った後も、「人妻Iさん」たちの他、脚本家のHさんたち、プロデューサーのFさんたち、同じくKさんたち、演出家のSちゃん、女性編集者のYさんたち、 法律事務所勤務のNさん、それに息子さんと公演を見に来てくれた高校の一年先輩のMさんたちでまぁまぁの賑わい。遅い時間になって立ち寄ったSミュージックのSさんがお腹が減ったと云うんで鯖の塩焼きにカブの塩揉み、それに味噌汁とご飯をつけて食べて貰う。コレドは「色っぽくエロっぽく」私を見てと云う「人妻Iさん」と、深夜2時近くに鯖の塩焼きを食いたいと云うSさんの両極端の要求を満たす店と云うことか。店を出たら大雪でさすがの俺もタクシーで帰りたくなって、Lちゃんに今日は領収書を取っていいから途中まで乗せて行ってと頼む。タクシー好きのLちゃんは「いいわ、落としてあげる」と得意気に空車に手を挙げた。