骨髄腫の方の疼痛緩和に
フェンタニル貼付剤 7.5mg
を投与していました。
もう一つすっきり痛みがとれず +++++++++++++++++++
オピオイドローテーションを行うことになりました。
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オピオイドローテーションというのは
掃除のモップにたとえられます。
あるモップで掃除をしていると
だんだん埃がとれなくなってきます。
そこで、新しいモップに変えると
また、埃がモップにつき始めます。
こんな風にして、がん性疼痛の治療に医療用麻薬は
3つの薬剤を切り替えながら投与していきます。
そうすると、一剤だけで何とかしようとするより
増量幅が抑えられます。
がんが慢性疾患になった所以です。
治療の効果から、治療をしながら
疼痛緩和をしていく期間が長くなったため
オピオイドをどのように長期間
上手に使い続けていくかということが
腕の見せ所になってきたわけです。
フェンタニル 貼付剤 7.5mg
経口モルヒネ 180mg/日
経口オキシコドン 120mg/日
これがほぼ等力価になります。
切り替えるときは、ここから20~30%減量します。
ということで、オキシコドン100mg/日を目標にして
切り替えました。
と、すごい眠気・・・
今、40mg/日まで減量しています。
骨痛には、オキシコドンがよく効きますが、
目標値の半分以下となるとは予想を超えていました。
と、いいつつも、これで複数例の経験です。
疼痛の原因から、ローテーションの比率をもう少し
細かに調整していく必要がありそうです。
患者さんは眠い眠いとおっしゃっておりましたが、
オピオイドが1/3に減らせそうだと伝えたら
とても、嬉しそうに笑ってくれました。
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ローテーション前の疼痛の状況によりますが、貼付剤を剥がしたら、同時~2、3時間遅れで、静注を1/2のスピードで開始し、12時間後(前後)にフルドースにアップしています。
fumiさん(どのような方にも“さん”で統一しており、大変恐縮ですが、さん付けで書かせていただきますことお許しください)
ご指摘の通り、安定した吸収が得られているのかという問題があります。ただ、今回のような症例を経口モルヒネからオキシへのローテーションでも経験しており、共通項が骨転移であったことから吸収率だけの問題ではないかもしれないと思っています。本当にオピオイドは奥が深い薬剤だなあと感じています。
僕の数少ない経験では、デュロテップパッチを使用していて、レスキューが飲めなくなって、注射剤にローテーションするケースが多いような気がします。
ローテーション時には、一時的な痛みの増加がこわくて、デュロテップをはがすタイミングと
ローテーション後の薬剤の開始時間に気をつかいます。注射剤にスイッチングするときは、痛み時にレスキューを使ったら、持続注射を始める予定時間が近かったらそのまま持続注射をはじめるようにお願いすることもありますが、先生は、ローテーション時の切り替えタイミングには、どのような指示を出され、注意されているのでしょうか?
今回のブログとは関係ないのですが、3月3日の「がん疼痛緩和と医療用麻薬の適正使用推進のための講習会」に行きます。楽しみにしてます。とんちんかんな質問をするかもしれませんが...