江戸前ネギ巻き寿司

オタク一匹の日常を綴る。
※各種作品のネタバレを含みます。
※最近は多肉植物・サボテンの観察日記的な要素も。

鹿の王 ユナと約束の旅を観てきたー。

2022年02月14日 21時46分55秒 | アニメ・実写レビュー
 ども、江戸です。今日は家族が町外の眼科へ行くというので、運転手要員として同行しておりました。まあ、帰り道は一時的に家族に運転を任せましたが、その際に助手席から窓の外を見ていたら、鹿が超いる。場所によっては20mに1~2頭は目に入るって感じ。結局、累計で50頭近く見たわ……。こんなに鹿を見たのは初めてだ……。


 で、関係あるのか分からないけれど、時間潰しに『鹿の王 ユナと約束の旅』を観てきました。以下、ネタバレ注意。

 内容としては、帝国によって併合された民族の中にくすぶる反抗の芽と、そんな彼らに関わる疫病との戦いを中心に描いた感じですな。
 監督が『もののけ姫』などにも参加していた為、作画や内容に類似した部分もありますが、それだけにクオリティは高いと思います。

 ただ、良くも悪くも地味。『もののけ姫』のようなカタルシスはありませんねぇ。あちらは「激しい戦いの結果、何もかもが壊れて1からやり直す」ような印象のオチですが、こちらは「むしろそうならない為に、本格的な戦いになるのを止めよう」とする話ですからねぇ……。派手なバトルは期待しない方がいい。

 で、オチとしては大きな戦いは回避されるものの、結果として侵略者である帝国の統治を甘んじて受けいれる事になるので、なんだかもやっとするという……。まあ、その方が平和なのも、死人が少ないのも事実ではあるんだけどねぇ……。
 そもそも皇帝の人物像が終始描かれていない(しかも意図的に)あたり、明確な悪役がいてそれを倒せばいい……というような単純明快な構図では無いのですよね。その辺も物語の爽快感を弱めている原因でしょうな。

 それと疫病との戦いについては、治療法は本筋と関係なくても、いつか発見されるんじゃないかという単純な物だったので、ちょっと拍子抜け感はありますな。まあ、安易に文化や風習を奪ってはいけないという、教訓めいた者は感じるが。

 ところでタイトルが「鹿の王」となっていますが、作品を観ただけではピンときませんね。なんとなく鹿の角の形から、木の根とか、血管の分岐とか、進化の系統樹とか、そういう生命的なイメージからきていて、つまり「生命を司る者」の象徴なのかなぁ……と、解釈はしたけど、作品だけ観ると、「鹿を乗りこなすのが上手いだけの人」という印象の方が強くなる。
 つか、結局主人公は、最後に何の為に姿を消して、何処で何をやっていたのかが分からないのも、スッキリとしない要因になっているとは思います。

 というか、どちらかというと鹿よりも犬の印象の方が強いぞ、この作品……。タイトルが『犬の王』でも成立したような気がする……。

 そんな訳で本作は、出来は悪くないけど派手さは足りない……そんな感想になりますね。



 じゃ、今日はここまで。
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