昨年の西松建設献金疑惑のときは、民主党代表を辞任した小沢氏。今回の陸山会土地購入資金疑惑では、幹事長を辞任する気は毛頭ないようだ。「自民党を離党して16年目でやっと目標の第一歩を達成した。まだまだしなければならないことがたくさんある」と執念を見せている。93年8月、自民党政権に代わって細川・非自民6党連立政権が成立する。細川政権の名実ともに中心にすわったのは、小沢氏であった。小沢氏にとっての一度目の「政権交代」であった。「歴史は繰り返す」「一度は悲劇として、二度目は茶番として」(マルクス)。かつて、構造改革の旗手であった小沢氏が、選挙に勝つためには、反構造改革のポーズをとり、旧い自民党的な利益誘導型政治もやる。それでいて目指すは、新自由主義的な強権国家であることは一貫している。今回の「政権交代」が「茶番」に終わるかどうかはまだわからない。この夏の参院選挙における国民の選択にかかっているのだ。
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