加山到のハマッ子雑貨飯店

おもちゃ箱をひっくり返したような楽しい雰囲気が伝われば嬉しいなっと。08年11月6日開店!

マレーシアのドラゴンソング

2018-10-10 | ドラゴン
ブルース・リーの人気に便乗して発売されたシングル盤
ジャケ裏にはいずれも発行元(レコード会社)の住所がクアラルンプールと表記されているので、マレーシアのレコード店に並べられていたのでしょうね。で、きっとブルースに憧れた子供たちを喜ばせていたのでしょう(・・・がっかりさせていたかも?)。
歌っているのはマレーシア在住の華僑歌手と思われます



「猛龍過江」郭炳堅/歌
タイトルは「ドラゴンへの道」の原題であり、ジャケットにも映画の写真がコラージュされています。曲の冒頭に、「ドラゴンへの道」でノラ・ミャオの部屋に銃弾が撃ち込まれるシーンの音声(銃声、ノラの悲鳴、ブルースのセリフ)が再現されているのですが、これがなんともチープで(笑) そしてこの銃声の「バーン!バーン!バン!バン!バンバンバン・・・」がリズムになって曲が始まるという奇想天外なオープニング。広東語特有の跳ねるような楽しげにも聞こえるイントネーションとリズミカルなサウンドは、ブルースや映画を彷彿させるというより、まさに子供向け番組の主題歌と言った感があります。



「精武門」金川/歌
タイトルは「ドラゴン怒りの鉄拳」の原題。ジャケには日本人道場で大暴れするブルースのカットや特写があしらわれています。
これまたテンポの良いマーチ風ともいえるリズミカルなサウンドに乗って、甘い歌声の広東語で迫ってきます。歌詞の内容は「怒りの鉄拳」のストーリーを簡単に紹介しているようで、「道場(精武門)は不幸に見舞われている 師匠が亡くなったから 陳真(チェン・ジェン=ブルースの役名)は怒りに燃え ヌンチャクを手にして 日本人を相手に戦う」といった感じですね



「歌頌李小龍」金川/歌
和訳すると「ブルース・リーを讃える」というタイトルになるのかな。曲調は、そのシンプルなギターとオルガンの音がなんとなく日本のGSサウンドを彷彿させます。
「トリビュートブルース・リー 苦しみに耐え努力を重ね 拳法を熟練し カンフー映画を大成させた 海外に赴き勉学にいそしみ 食うや食わずで拳法に励み 道場を開き・・・」とブルースの半生を音に乗せて紹介しているといった内容。何のひねりもないようです(笑)

こういう便乗商法はどこの国でもあるんですね。日本でも「さらば!ブルース・リー」というシングル盤がワーナーパイオニア(「燃えよドラゴン」サントラ盤の発行元)から発売され、ジャケには“歌/ブルース・スリー”と記されていたから「え!ブルースが歌っているの?!」と勘違いした多くの少年たちが買ったようです。ちなみに歌は日本語で、作詞ブルース・ワン、作曲ブルルース・ツーと人を食ったような名前。怒りを通り越して呆れたものでした。
あ、私も勘違いして買ってしまった少年の一人です
コメント
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