「太陽にほえろ!」の放送が始まって5年目の1977年。
すでに俳優としてドラマに登場する前から名の売れていた沖雅也の“スコッチ刑事”が、転勤という設定で番組を降板した後に登場した新人俳優が木之元亮。劇中では“ロッキー刑事”と呼ばれた事はファンならずとも知られていると思います。
その「ロッキー刑事のテーマ」が収録されたシングルレコード。山男という性格設定のため、そのサウンドも雄大な山脈を彷彿させるスケールの大きな曲調。さらにB面には「ロッキー刑事/放浪のテーマ」。ウッドブロックとゆったりとしたサックスがおりなすのんびりとした曲調。山頂でテントを張った脇で、沸かしたばかりのコーヒーを美味しい空気と共にすする山男のイメージ、なんだよなぁ。
さらに新人としては異例の2枚目のシングル発売。「ロッキー刑事のテーマPART2」はスピーディーな曲調に乗って奏でられるのはピアノの高音とティンパニーの低音の絶妙のハーモニー。カッコいいです。
さらには「友情のテーマ」「愛のテーマ」も収録。ロッキー刑事関係だけでも5曲がいきなりリリース。「太陽にほえろ!」5周年という節目に登場したロッキー刑事が、いかに期待されていたかがわかります。
登場して3年目の頃にドラマの中で挿入歌として披露された「都会の潮騒」。
木之元亮自身が歌っていますが、タイトルのイメージとはかけ離れて、ぶっとく、アツい、そして重い歌謡曲タッチです。木之元&ロッキーの「男らしさ」を描いたのでしょうが、「オヤジを奪った海が騒ぐよ・・・」なんて聞くとちょいと心がどんよりしてしまうのは僕だけかなぁ。
ジャケット右下に「Rocky」と記されています。歌っているのは木之元亮だけど、つまりはロッキーなんだよ。ロッキー刑事が歌っているんだよ・・・という意味合いなのかな(ほかの刑事が歌う挿入歌にはこういう記述はありません)。