Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

慈恵ICU勉強会 180220

2018年03月15日 | ICU勉強会
2月20日 ICU protocols

慈恵の柏病院からの発表。
少ない医師スタッフ数の状況で、どうやってICUを良くしていくかについて考えています。
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肝不全とCRRT

2018年03月14日 | 消化器・血液
Cardoso FS, Gottfried M, Tujios S, et al.; US Acute Liver Failure Study Group.
Continuous renal replacement therapy is associated with reduced serum ammonia levels and mortality in acute liver failure.
Hepatology. 2017 Aug 31. [Epub ahead of print] PMID: 28859230.


観察研究とはいえ、急性肝不全でNが1000を超える研究というのはなかなか無いのではないか。
結果は観察研究なので定まったものではないけど、まあそうだろうという気はする。

ALFとRRTの話はパラパラ出るけど、見かけるたびに10年以上前のことを思い出す。
まだ慈恵の集中治療部ができたばかりで、他の科の医者から半分無視されていた頃のこと。若い急性肝不全の患者さんに対して、誰かがHDFをやろうと思いつき、開始後からだんだん血圧が上がり、2時間くらいで瞳孔散大。週末にこの治療が行われ、その話を週明けに聞いて、複数の意味でがっくりした。

これまた複数の意味で、もうそんなことは起こらない。
それは良いことなのだけど、性格がhalf emptyなので、楽しくない記憶としてつい思い出してしまう。
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文献のsupplement

2018年03月13日 | その他
Flanagin A, Christiansen SL, Borden C, et al.
Editorial Evaluation, Peer Review, and Publication of Research Reports With and Without Supplementary Online Content.
JAMA. 2018 Jan 23;319(4):410. PMID: 29362785.


JAMAのショートレター。自分のところに投稿された文献についての情報を使って、supplementの意義を考えた。結論は、supplementがある文献の方がpeer reviewに回りやすく、アクセプトされやすく、でもreviewerはその内容についてコメントすることは少なく、読者がダウンロードすることも少ない。
Although possibly less valuable to peer reviewers and readers, online supplements may be a marker for complexity and qualty of research manuscripts submitted and published, facilitate complete and transparent reporting for studies, and may provide information for replication and future research.

自分で文献を書く時はちゃんとした研究の方が結果が多くなるし、peer reviewしていてsupplementがどっさりあるとウンザリするし、文献を読んでいてsupplementをダウンロードするときは抄読会の時か、よほど真剣に読む時か(年1回くらいかも)のどちらかしかない。たしかにその通り。

ところで、JAMAって1年間に4416研究が投稿されて、そのうち2.4%しかアクセプトされないんだね。すご。
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で、結局、脳出血急性期の血圧管理はどうすればいいの?

2018年03月09日 | 神経
という趣旨の2ページ程度の文章。

Rabinstein AA.
Optimal Blood Pressure After Intracerebral Hemorrhage: Still a Moving Target.
Stroke. 2018 Feb;49(2):275-276. PMID: 29301975.


分からんねー。
こんなにメジャーな病気なのに、分からないことばかり。血圧をどうすればいいのかすら分からん。
21世紀になってやっとRCTが行われるようになったけど、結論が出ない。
ましてや術後の血圧をどうしたらいいかなんて、どこにも書いてないんじゃないか?

でもとりあえず、この文章の、急激な変化はよくなさそうだ、という結論はちょっと納得できた。
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夜中と週末の院内心停止

2018年03月08日 | 循環
Ofoma UR, Basnet S, Berger A, et al.
Trends in Survival After In-Hospital Cardiac Arrest During Nights and Weekends.
J Am Coll Cardiol. 2018 Jan 30;71(4):402-411. PMID: 29389356.


だんだん院内心停止の予後は良くなっているが、夜中と週末に心停止したのと、平日の日中に心停止したのとでは予後に差があり、その差はずっと縮まらない。

図が綺麗。

モニタリングが良くなったり、シミュレーションでみんながCPRをできるようになったり、蘇生後の管理が進歩したり。でもこういう効果って、心停止が起こる時間とは関係なく見られるもの。
ルーチンでは対応できず、その場の状況で何とかしないといけない時って、ある。そういうスキルって、訓練や医学の進歩でなんとかなるのだろうか。とりあえず、過去十数年ではなんとかできなかったっていうことだよね。

この図が今後どうなるのか、とっても興味がある。
システムや科学の進歩はスキルを超えるのか?
超えるとしたらいつ?
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HESはヨーロッパではもう使えません。

2018年03月07日 | 循環
クソ久しぶりに文献を読んだ。
徐々に活動再開である。
ちなみに古いのから順番に読んでいるので、しばらくは紹介する文献は今月号じゃないからね。

Oh HW, Lee JH, Kim HC, et al.
The effect of 6% hydroxyethyl starch (130/0.4) on acute kidney injury in paediatric cardiac surgery: a prospective, randomised trial.
Anaesthesia. 2018 Feb;73(2):205-215. PMID: 29150842.


ほんと、面白い。
この研究に限らず、HESはICUで使うと有害、OP室で使うと無害。
患者背景が異なる、ICU患者は重症である、それだけで説明していいのだろうか。

まあ、そんなことよりも。
今年からHESはヨーロッパではもう使えなくなったそうだ。
理由は、有害だから。

こんな文章もある。最近のLancet。
内容は、「ヨーロッパで売れなくなったら製薬会社は中低所得国に売り込みをかけるに違いない。人命を守るためにもWHOが何とかしないと」っていう感じ。

ん?
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JIPAD年次レポート2016

2018年03月03日 | データベース・JIPAD
出たぞー。
去年に続き、これで2回目。
去年はほぼ僕1人で作ったけど、
今年はJIPADのワーキンググループができて、統計のプロもいたりして、表紙もカッコ良くなったりして、とってもいい感じ。
読んでね!
リーフレットもあるよ。

JIPAD年次レポート2016
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SCCM発表文献まとめ

2018年03月02日 | その他
NEJM
Balanced Crystalloids versus Saline in Critically Ill Adults
Balanced Crystalloids versus Saline in Noncritically Ill Adults

JAMA
Effect of On-Demand vs Routine Nebulization of Acetylcysteine With Salbutamol on Ventilator-Free Days in Intensive Care Unit Patients Receiving Invasive Ventilation
Effect of a Pediatric Early Warning System on All-Cause Mortality in Hospitalized Pediatric Patients

E-mail alertで来たのはこの4つ。
Lancetがないが、どうもこれで終わりっぽい。
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テンプレート変更。

2018年03月01日 | ひとりごと
春だー。
突然あったかくなった。
そして、だんだん仕事の整理がついてきた。
もうすぐ文献が読めるぞー。わーい。
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