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Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

SCCMとESICM

2012年12月23日 | ひとりごと
SCCM = Society of Critical Care Medicine
まあ、アメリカ集中治療医学会みたいなもの。総会は毎年冬に開かれる。
ESICM = European Society of Intensive Care Medicine
ヨーロッパの集中治療医学会。総会は毎年秋に開かれる。

この二つが、集中治療の世界では代表的な学会。
でも、総会に参加する日本人の数はSCCMの方が多い。根拠はないけど、多分そう。
何故か。ちょっと不思議。

基本的に学会は好きではないので、必要がない限り行かないのだけど、
一度は見ておかないとな、と思い、両方とも発表がてら行ったことがある。
とても対照的な経験をした。
ESICMはオーラルプレゼンテーションで、普通にいくつか会場から質問があった。
SCCMはポスターで、司会者が、何のコメントもなしに、じゃ次、と言った。
SCCMの研究がひどかったから、とは思えない。
両方とも多施設観察研究で、ESICMのはICM、SCCMのはCritical Careに載っている。

この二つの学会の最大の違いは、言葉じゃないかと思う。
一つは英語圏じゃないところで行われ、英語を母国語としない人たちが集まり、英語をツールとして使用する。なので、どこから来たかの重要性が問われない。
もう一つは英語圏で行われる英語圏の人のための学会で、英語が話せて当たり前、という雰囲気。そこに英語を母国語としない人たちが行くので、どうしても下に見られる。
そりゃそうだ。日本の学会にたどたどしい日本語で発表する外国人が来たら、何となく低く見ちゃいそうじゃない?

ARDSの新しい定義もESICMで発表されたしねー。

少なくとも、海外学会デビューするときは、ヨーロッパの学会の方が、暖かく見守ってくれるかも?
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