パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

キタノカオリでカンパーニュ ~ポーリッシュ法~

2008-11-05 23:52:43 | パン
連休に久しぶりにカンパーニュを焼こうと思って冷蔵庫の中の発酵生地をみたらアルコール臭がかなりした。さすがに2週間以上リフレッシュしないとかなり発酵がすすんでしまう。アルコール発酵しているのでいわゆる「腐敗」ではなさそうなので再びリフレッシュして使うことも可能ではあるのだが、そういう時間も惜しい。ここは素直に青サフで作ることにした。

青サフは余計な添加物が入っていない純粋なパン(ビール)酵母(サッカロミセス・セレビシエ)のみだ。添加物がない分、赤サフ、金サフに比べて発酵力はやや弱い。ただ、逆に発酵力が弱いと発酵時間が長く取れ、発酵生地を無理に使わなくてもポーリッシュ法でかなりいいパンが手軽に焼ける。欠点としては予備発酵が必要なことだ。

朝に仕事に行かなければいけなかったので5時に起床してポーリッシュ種を仕込んだ。焼成が終わったのは夕方5時ごろ。12時間かかった。

カンパーニュをはじめとするハースブレッドはクラムに大小の荒い気泡を作って仕上げるのがフラクタル曲線みたいで格好いいとされているみたいで、これを作るにはある程度技術が必要だ。これを目指して頑張ってみたこともある。これはこれでいいのだが、食べていて物足りなく感じる時もある。空気を食べるのもいいが、やっぱり食事用にはある程度中身がある方がいい。20年近く前のレイモン・カルベルの著書で理想的なクラムとして写真が掲載されているのは大小の荒い気泡があるパンではなくてある程度中身のしっかりあるパンだ。以前、神戸のビゴの店で購入したバタールの中身はそんな写真のようなパンだった。ビゴはカルベルの直弟子らしいので、やはり大小の気泡は最近の流行りなのかもしれない。



ポーリッシュ種 5時間程度、室温で発酵

   全粒粉  150g
   水    150ml
   青サフ   1g

本種   
青サフ 4g 水 20ml 砂糖一つまみ で予備発酵
それとポーリッシュ種と以下を混ぜて捏ねる。 

   キタノカオリ  300g
   水       145ml
   塩        8g

一次発酵 室温で3~4時間たったらパンチしてさらに1~2時間。
籠に入れて2次発酵。

焼成 300度予熱。スチーム入れ、230度10分 200度25分。