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パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

PY-D432Wの減塩パン、みごとにケーブイン

2012-02-05 22:54:21 | パン
暦の上では春、とはよく言うが、まだまだケガのシーズンが終わっていないのでこの所、毎日が忙しい。パンをじっくり焼く暇がないためホームベーカリーPY-D432Wを使ったパン焼き以外、パンは焼いていない。付属のレシピの食塩量がかなり高いため焼くのは自分のレシピの減塩パンだ。先日、朝、タイマーの時間がずれてしまったためしばらく放置してしまった。焼きこみを入れるのが面倒だったのでそのままにしておいたらケーブイン。焼き方、こめでこれだ。PY-D432Wは捏ねも弱けりゃ、焼きも甘いという致命的な欠点があるため二度捏ねをしたり、焼きあがったら即オーブンで10分ほど焼きこんだりとこの欠点を補うためにそれなりに手間がかかる。まあ、激安で手に入れたものだから多少の手間はしょうがないが、せめて焼きだけでもしっかり焼けたらいいのになと思うことしきり。




レシピはこちら

減塩りんごパン

2012-01-17 06:03:38 | パン
減塩生地でりんごパンを焼成した。生地はセルペントーネ風パンと同じ物。
減塩生地は若干甘みが強いためこういう甘いパンにいい。




強力粉 (うたまろ) 150g
準強力粉(ウーヴリエ) 100g
砂糖 20g
塩 1g
ニガリ 35g
牛乳 110g
卵1個
バター 40g
金サフ 2g

中の具
煮たリンゴ
干しブドウ
ココナッツ

約55gずつ分割し、リンゴ、ブドウ、ココナッツを包み込むようにして成形。
カップにいれて二次発酵、切れ目を入れてあられ糖をまぶし、焼成200度10分、180度8~10分。

セルペントーネ(ペルージャの)風パン

2012-01-04 21:13:00 | パン
煮たリンゴがたくさんあったので久しぶりにセルペントーネ風のパンを焼成した。セルペントーネとはイタリア、ペルージャ名物の大蛇の形をしたクリスマスから新年に食べられるパンだ。例のよってペルージャ本場の詳細なレシピを知らないしvin santoというワインも使っていないのであくまでも「風」。でもこのパンを焼くのは3年ぶり。少しふわっとさせたいのと減塩したいのでレシピを変えた。

前回、ツチノコみたいになってしまったので今回はセルペントーネ(大蛇)を目指した。アンズで背中の模様をつけたが、焦げてしまった。ただそれほど苦くない。でも今年は辰年なので足をつけてもよかったかもしれない。



中はしっとり、ふわふわ。でも具が少しかたよってしまった。





強力粉 (うたまろ) 150g
準強力粉(ウーヴリエ) 100g
砂糖 20g
塩 1g
ニガリ  35g
牛乳 110g
卵1個
バター 40g
金サフ 2g

中の具
煮たリンゴ
スライスアーモンド
干しぶどう

外の飾り
目 ヘーゼルナッツ
うろこ 干しアンズ

バター以外の材料をキッチンエイドでこねる。ある程度こねたらバターを入れてしっかりこねる。一次発酵後、ベンチタイム、長方形にのばして中に具を入れて巻く。大蛇の形にした後、ハサミで目と口、うろこの切り込みを入れて舌、うろこには干アンズ、目にヘーゼルナッツを入れて二次発酵。焼成200度15分、160度5分。

大晦日にのんびり焼成したライ麦パン

2012-01-02 00:40:09 | パン
新年早々、のっけからこんなことを言ってしまうのも申し訳ないのだが、実は

「新年あけましておめでとうございます」という正月の挨拶は好きではない。

「本年もよろしくお願いいたします」

という挨拶は気にならないが、頭に例の(言いたくもない)定型文を持ってこないとしまりが悪いものだから結局、自分の気持ちを抑えてしまうことになる。
昔はそうでもなかったが、年々抵抗があるようになってきた。正月三が日まとめて休んだことはほとんど無く、仕事をしているので「めでたく」ないからかもしれないし、正月でも入院中の患者さんに「おめでとう」というのに抵抗があるからかもしれない。
そして昨年の大震災や福島原発も収束していない影響もあって「めでたい」気分には特に今年はなれない。

一休禅師の歌に

「門松は冥土の旅の一里塚めでたくもあり、めでたくもなし」

というのがある。昔は数えで年齢を数えていたので正月を迎えるということは今でいうところの誕生日が来るようなもので「新年あけましておめでとう」というのは「誕生日おめでとう」といった意味合いも含んでいたのだろう。年を取るということは無事1年過ごせたということでめでたいのだが、死へと近づいていることだからめでたくもあろうはずがない。

日本が正月なら西洋はクリスマス。同じような事をTS Eliotも'THE CULTIVATION OF CHRISTMAS TREES'という詩で言っている。

.....(抄訳)

人生の最後のクリスマスはこれまでの記憶が大きな喜びに凝縮されるとともに大きな恐れを伴ってやってくる。始まりは終わりを予感させ、キリストの生誕は再臨(最後の審判の日、あるいは個人の死の時、死後の審判)を予感させるからである。

.........

そうChristmas はmerry でもなければ新年はhappyでもない。ただ死への準備を思い起こさせるいいきっかけなのかもしれない。そう言えばこういう言葉もあった。

「一年の計は元旦にあり」

でも、計画たてるの苦手なんだよなぁ。。



大晦日にのんびり焼成したライ麦パン。いつもはクルミを入れているが、今回、ヘーゼルナッツで焼成した。大晦日はこのパンをカマンベールチーズとワインで楽しんだ。

基本的な配合他はいつも通り、ただ焼成時間を今回は蓋をしめて300℃20分、250℃10分、その後、蓋をとって250℃10分とした。


イタリア人もびっくり?トスカーナ?シチリア?フランス?減塩デュエリオ・カンパーニュ(世界初?) 

2011-12-10 23:55:53 | パン
このところ健康を考えて減塩パンに挑戦中。今回は減塩パンの代表、トスカーナ・パン( pane toscano, tuscan bread )を自己流にアレンジをした。使用した小麦粉はウーヴリエがベースだが、減塩故、高たん白のパンで湯ごねをと思い、デュエリオを使った。イタリアと言えばセモリナ粉、という安易な発想だ。でも、よく考えると減塩パンはトスカーナ、セモリナパンはシチリア、それでカンパーニュはフランス、ちゃんぽんのようなパンだ。こんなことはイタリア人だったらやらないだろう。きっと世界初に違いない。またこのブログで世界初の作例報告をやってしまった。自称本邦初、世界初はこれで何度目だろう(笑)。

パンはとても甘いが、塩気がほとんどないのでこれだけではぼけた味だ。しかし、チーズを載せると普通のパンよりもはるかにうまい。ちょっと塩気の入ったベーコンもあう。素材の味を引き立たせ、くどくない。これはパンの塩気が邪魔をしないためだろう。本当の食事パンと言ってもいいぐらいだ。



イタリアのパンは前種 Bigaを使って焼くことが多いそうです。
今回はBiga + 湯だねの combined methodです。

1)前日晩に用意

i)Biga

ウーヴリエ  200g
水      200ml
青サフ    1g     まぜて一晩放置

ii)湯だね

デュエリオ 150g
熱湯    150ml こね合わせて荒熱をとって冷蔵庫で一晩熟成

2)

Biga と湯だねに以下のものを加え、捏ねて一次発酵、成形、二次発酵し、ダッチオーブンとガスオーブンで焼成(焼成法はこちら)

水     70ml
にがり   30g
塩     1g
モルト   大1
ウーヴリエ 250g
赤サフ   2g



本邦初公開? のcombined techinique ホームベーカリーPY-D432Wで焼く減塩パンへの工夫

2011-11-29 22:11:15 | パン
ハンバーガーバンズをPY-D432Wのレシピで作ったが、食塩の量が多いのに驚いた。バンズ1個で1g近い食塩を摂取するのはいくらなんでもヤバすぎる。そこで健康のために減塩パンに挑戦した。

減塩パンを焼くと言ってもただ単に塩を減らしただけではダメなようだ。塩はグルテンをひきしめ、過発酵を抑制し、雑菌の繁殖を抑制する。よって塩が無いとペチョっとした、風味が少ないそれで保存性の劣るパンが出来てしまう。そこで減塩パンを自宅で焼いている人たちは「やさしお」などの含カリウム減塩しおを食塩の代わりに使っているようだ。これだと楽に減塩が出来て風味良く焼き上がりも綺麗にできるようだ。お手軽な事はお手軽だが、特殊調味料を使用するのはいささか抵抗があるし、わざわざ購入するのも面倒だ。そこで家にある材料で出来ないか模索してみた。

要は減塩の欠点である

1)グルテンがひきしまらない
2)過発酵抑制
3)風味の添加

を克服すればいい。

1)グルテンがひきしまらない

無塩パンというのがイタリア、トスカーナ地方にある。このパンはbigaという液種を使って作る事が一般的だが、湯種を使って作る事もあるらしい。湯種はデンプンが糊化するためもっちり仕上がりグルテンをしっかり出さずともうまく焼けるらしい。このテクニックを応用する。また、グルテンをしめるにはナトリウムよりも当ブログで以前から紹介している2価のイオンであるマグネシウムの方が有利である。よって今回も「にがり」を使用する。また、粉は最強力粉の割合を多くする。最強力粉はもっともタンパク量の高い「特うたまろ」を使用する。

2)過発酵抑制

イースト減量も考えたが、風味添加の点からも抑制的に働く乳酸菌を添加することにした。

3)風味の添加

少量のライ麦粉を混入させ、しっかりした焼き色を付けると同時にデンプンを分解し、有機酸を発生させるためにモルトを添加する。


以上 まとめると

1.湯種使用
2.にがり使用
3.ヨーグルト添加
4.粉は最強力粉を中心に少量のライ麦粉使用
5.モルト添加

このテクニックを用いてPY-D432Wで自動で減塩パンを焼成した。

ややケーブイン気味だが、クラムはふわっと出来た。そして甘い。減塩パンと言われなければ気がつかない素晴らしい出来だ。



1.5斤で食塩量は約1.6g 、PY-D432Wのレシピの5分の1以下だ。やや厚切り(9枚)で1枚あたり0.2g以下。かなりの減塩だ。このcombined techiniqueはかなりいい。数年後にはこのテクニックが減塩パンの焼き方の主流になっている事だろう(笑)。




熱湯 120ml
特うたまろ 100g

熱湯で捏ねて湯種を作る。冷ました後、次のうちバターと赤サフ以外の材料を加え、PY-D432Wで10分ほど捏ねた後、リセット、バターと赤サフを加えタイマーを焼き色こめでセットする。
 
塩 1.5g  
砂糖 30g
牛乳 120g
にがり 30g
ヨーグルト 7g
モルト 5g
バター 10g
水  40ml
特うたまろ 250g
ライ麦粉 50g

バター 10g
赤サフ 3g

ハンバーガーバンズ

2011-11-26 22:59:05 | パン
ニューヨークで大学入試試験を替え玉受験した疑いで20人の高校生が逮捕されたというニュースを見た。有罪となれば最長4年の懲役刑となるらしい。ニュース動画では手錠をかけられ逮捕され護送される瞬間を流していたが、顔や手錠などにモザイクなどはかかっていなかった。アメリカのカンニングに対する罰は社会的にも刑罰でも厳しいと聞いていたが、ここまでとは思わなかった。日本でも昨年、京大入試で不正があったが、刑事罰も個人公表もなかった。不正という事に対して日本の甘さとアメリカの厳しさを実感した。

http://www.nbcnewyork.com/news/local/SAT-Cheating-Scandal-Students-Surrender-Long-Island-Probe-Arrest-134311673.html

ハンバーガーバンズを焼いた。レシピはPY-D432Wの食パンのレシピ。1.5斤分の生地を9分割としたが、計算すると1個あたりの食塩量は驚いたことに0.9g。1個あたり1g近い食塩量は体によくない。自分のレシピだと給水65%で塩は2斤あたり7gとしているからこのレシピでは1.5斤としては8.1gと自分のレシピの約1.5倍とかなりの食塩量だ。給水が約71%と高いからグルテンをしっかり出すためにやや多めの食塩としたレシピにしているのだろう。この機種を使っている人は気をつけた方が良い。




生地を9分割
セルクルを使って焼成 200度10分 180度8分

ライ麦カンパーニュ

2011-11-16 23:06:43 | パン
ガスオーブンにダッチオーブンを併用するとカンパーニュが手軽にきれいに出来るので休日はこればかり作っている。今回もクープがきれいに開いた。

9月から10月にかけて庭にスズメバチが飛んできていたので怖くてBBQは控えていたが、11月になっていなくなったので久々にリブアイ・ステーキをグリルした。





ポーリッシュ種

ライ麦粉  200g
水     200g
青サフ    1g
ヨーグルト  5g

一晩放置して以下のものを加えてこねて一次発酵

ブルーメ
(鳥越製粉) 200g
ウーヴリエ  100g
にがり     10g
塩       10g
水      120ml

酵母液
   青サフ  3g
   水   15ml
   砂糖 ひとつまみ  青サフの缶に書いてある通りに予備発酵


焼成
ダッチオーブンごと300度予熱
ダッチオーブンの蓋をしめて300度焼成 10分
同250度 10分

蓋をあけて焼き色を見ながら 200度焼成 15~20分