徒然なるままに…なんてね。

思いつくまま、気の向くままの備忘録。
ほとんど…小説…だったりも…します。

お駄賃…稼ぎます…!

2006-11-27 20:03:00 | ひとりごと
 小学生時代…春・夏・冬の長い休みに入るたびに叔母の家に遊びに行っていたのは前にもお話ししたね…。
そう…とんでもないラーメンのところだよ…。
田んぼや畑で真っ黒になって遊びまくっていた…って話…。 

ほんと…よく遊んだなぁ…。 

 だけど…実は…田舎へ行くのは遊びだけが目的…ではなかったんだ…。
お小遣い稼ぎ…も兼ねてた。

えっ…強請りに行ったのか…って? 

 そんな失礼なことはしないよ…。 
人にお金をたかるのは良くないことだろ…。

バイト…バイトだよ…。

 小学生で…? そう…小学生で…ね。
まあ…バイトっていうとちょっと語弊があるかもなぁ…。
差し障りのない言い方をすれば…お手伝いしてお駄賃稼ぐの…。

 叔母の家のすぐ近くに…伯父の家もあって…そこへも必ず遊びに行っていた。
伯父の家は自営なので工場を併設している。
 伯父も伯母も自分たちを可愛がってくれて…遊びに行くと必ず歓迎してくれた。
伯母の作ってくれた牡丹餅は今でも記憶に残ってるくらい…ほんと美味しかったよ。 

 伯父は茶目っ気のある人で…直接お小遣いを渡す代わりに仕事をくれるわけ…。
犬の散歩であったり…工場の子供でもできる簡単な仕事であったり…。

 伯父たちにしてみれば内心は…子供が仕事場をうろちょろするのは邪魔だったんだろうけれど…怒りもせずに働かせてくれた…。 

 布の端っこにはみ出した残り糸を綺麗に切ったりする仕上げのところ…。
機械にかけられた布がゆっくりと巻かれていくのを検品しながら残り糸を切る。
ひとりでやることもあるし…齢の近い従妹と組みになってやることもある…。

 責任重大…失敗なんかできない…。 見落としもだめ…。
なんてたって…扱っているのは本物の売り物なんだから真剣だ…。

勉強はそんなに頑張らないけど…金がかかってるとなると違うもんだねぇ…はは。

 懸命に集中して…だいたい30分から1時間くらいすると…伯父がストップをかける…。
そろそろ止めさせんと失敗されちゃかなわん…というのが本音かもしれない…。

 はい…工賃…と小銭を渡してくれる…。 
キャラメルとかアイスクリームが買えるくらいのものだが…それでも自分で稼いだ金なわけ…。
ちょっと嬉しい…。 

 お手伝いだからお駄賃貰えない時もあるけれど…それはそれで構わない…。
糸を切るのが楽しいし…工場にある物を見るのが面白いから…。
お駄賃はおまけみたいなものだ…。 

 大人の仕事を見て…子供も仕事を覚える…働くことを覚える…。
お手伝いってのは本来は子供が生きていくための勉強だと思うんだよ…。
お駄賃貰わなくても伯父からは…十分…良いものを貰ったと思っている…。

 う~ん…でも当時は…ちょっと期待はしてたかなぁ…。 
毎度毎度…伯父さん…仕事ないかって…訊いていたような気がするから…。

お駄賃貰えなくてもね…。
後でちゃんと…御馳走してくれたんだよ…ふふふ…。