徒然なるままに…なんてね。

思いつくまま、気の向くままの備忘録。
ほとんど…小説…だったりも…します。

ぶらり…旅…⑦ またね…北海道!編→変…?

2006-12-28 16:15:00 | ぶらり…旅
 二晩…知床に泊まってしまったから…釧路か登別を断念しなきゃならない…。
希望では…ひと晩くらいはいい温泉旅館に泊まろう…と考えていたので登別の旅館をあたってみた…。

 何しろ…列車内宿泊や民宿…ユースでの宿泊ばかりで過ごしてきたから…それはそれで楽しかったけれど…ちょっとは贅沢しようか…って話になっていたのだ…。

 けれども…この時期満員で予約が取れなかった…。
それじゃ…どうせなら釧路で丹頂鶴を見よう…と決めてユースを後にした。
 知床で知った自然を撮り続けている写真家の人の作品が展示してあるというところへ見学に行ってから発とうと…寄り道をした…。

思えば…この寄り道が失敗…というか落とし穴…。

 展示を見てから…喫茶店でお茶を飲んでいるところへ…ユースに泊り込んでいる常連の…ってかほとんどスタッフの写真家さん…本職かどうかは知らないけど…にばったり出会ってしまった。

あれ…きみたち…何…何処行くの…?

えっ…?
これから釧路へ…行くつもりなんですけど…。

何…何…いいじゃない釧路なんて…もう一泊していきなよ…。
知床はいいよぉ…。

いいのは分かってるんですけど…帰りの予定が…。

だったら…なおさら…釧路なんて次の機会でいいじゃない…。
ねっ…!
ユースに帰ろうねっ!

 そんな感じで言いくるめられて…結局…ユースに逆戻り…。
まあ…いっかぁ…!
ユース…居心地良かったし…風呂も悪くないし…ね。

 後で聞いた話じゃ…この写真家さん…みんなにそんなことやってるらしい…。
よっぽど…ここを愛してるんだねぇ…。
 そんなこんなで…何人もの人がこのユースに留まって…いつの間にかスタッフになっちゃうって…そういう気持ちも分からないではないんだなぁ…。

そういう魅力が…知床にはあるみたい…。
いつか機会があったら…また遊びに来たいな…。

 ずっとここで暮らそうとは思わないけどね…。
だって…冬…大変だよ…ここ…。
自分みたいな怠け者ではとてもやっていけないだろう…。

えっ…冬眠すれば…って…?
う~ん…それはいい考えだけど…まず無理…昼寝しても頭痛になる人だから…。

 翌朝…名残惜しげに出発した…。
さすがに三日も泊まると情が移る…。
 またね…知床…。
お元気で…ユースの皆さん…お世話になりました……。
 木彫り修行のお兄さん…頑張ってね…。
木彫り教室の母さん…有難う…。


 知床を後にして…さあ…本日中に帰るとなると飛行機を使うしかない…。
何処から乗ったんだったか…もう忘れちゃったけど…とにかく…自分らの町まで約一時間ほど…。

えぇっ…!
たった一時間なの…?
列車とはえらい違いだ…。

そっか…長期の休みが取れなきゃ…飛行機使えばいいんだ…。
そんじゃ…すぐに…釧路へ行けるかもな…。

 飛行機はこれで二度目…わくわく…子供みたい…。
スチュワーデスさんって…(あっごめん…今はフライトアテンダントだっけね。)…めちゃ綺麗じゃん…。

さよなら…またね…北海道…いい旅を有難う…。


 それきり…二十年以上…北海道には行っていない…。
北海道へ行く…というきっかけが作れないままに過ぎた…。
友だちは…あれからすぐに…また…知床へ行ったらしいけど…。

 そうだな…。
子供たちが独立して自由の身になったら…ゆっくり…道内を回る…かな…。
 登別や釧路…まだ行ってないところがたくさんある…。
行ったところの方がはるかに少ないんだから…。

 変わってるんだろうな…二十年も経つと…。
あの時の自分には戻れないように…あの時の北海道にはもう…出会えないかもしれないね…。

 それでも…いつか行ってみよう…。
これからの自分を連れて…これからの北海道を見る旅に…。




ぶらり…旅…⑥ 知床(天然…氷の滑り台)編→変…?

2006-12-27 11:21:31 | ぶらり…旅
 朝食が済むと急いで仕度をしてユースでノルディック用のスキーを借りた。
こんなスキー板は初めてだ…。
 なんたって爪先だけが固定されていて…かかとが自由に動く…。
あ…そうか…これじゃなきゃ遠距離歩けないもんね…。
でもなんか変な感じ…。

案内のお兄さんがひとり付いて…少人数で滝を目指すツアーが始まった。

 自分たちの選んだツアーの他にも更に遠くまで行くツアーもあったのだが…初心者としてはこれが限界…だって付いて行くのがやっとだったもんな…。
如何に日頃運動不足かを露呈するツアーとなった。

 友だちはスキー慣れしているから平気だけど…自分はスキーも始めたばかり…無駄な力ばかり使ってぜいぜい言っていた。
運動部だった高校の頃の体力はいったい何処へって感じ…。

ノルディックの選手ってこんなしんどいこと毎日のようにやってるんだねぇ…。
尊敬しちゃう…!

 知床の雪原を行く…。
ぜいぜい言いながらも気分は爽快…。
 だって…一面…雪…雪…雪…。
向うの方に森だか林だか…が見える…。

何…この身体の重さ…情けねえ…。

 滑るのとも違ってスキーを履いて歩くのは、長靴で地面を歩くよりずっと大変…。
だけど…雪原は長靴なんかじゃ到底歩けない…。
雪に足をとられて前へ進めないんだって…。

 やっとこさっとこ目的地到着…そのまま見れば崖があるだけなんだけど…。
はい…ここでスキーを脱いで…という案内のお兄さんの言葉でやっとスキーをはずす…。

 ここから覗いて見て…と言われて崖の上から恐る恐る覗くと…何と其処は滝の真上…しかも…カッチンコッチンに凍った滝…。

 下まで降りるからね…とお兄さん。
めちゃくちゃ上手に天然の滑り台となった滝を滑り降りて行った。

 下で止めてあげるから…ひとりずつゆっくり滑り降りてきて…。
落ちたら氷の海ん中へドボンだからね…。

 そう…ここんとこ二十年ほど滑り台なんて滑っていないけれど…そこは童心に帰って…って結構高いよ…この滝…!

凍った滑り台はゆっくりしようと思ってもゆっくりはできないと分かった。

 降りたところは実は海…凍っていて…流氷もあるから陸のように感じるだけ…。
夏だったら絶対来られないところなんだよ…と教えてくれた。

 振り返って見上げると…其処は自然の作った大迫力の造形作品…流れ落ちたままに凍ってるんだから…。
言葉にならないくらい幻想的…。

これってさ…時間がここで止まったってことだよね…。

 この滝が…例えば…もし12月10日に完全に凍ったとすると…この氷柱みたいな形の尖端っていうのは12月10日のまんまなんだ~!

なんか…感動…!

…感動は長く続かなかった…。
この切り立った崖を…登るの…これから…。

降りる時は楽だけど…登る時は地獄…再び…ぜぇぜぇはぁはぁ…の世界…。

そのまま居たら凍死するので…嫌でも帰らなきゃならない…。
ようよう…登り切ると…また…あのスキーを履いての歩きが待っている…。

いや…歩き…ならまだ良かったんだけど…。
帰りは雪の積もった林の中の道なき道を滑って帰る…初心者にとって恐怖の体験が待っていた…。

なぁに…滑るのが怖いんじゃなくて…超ノロいの…自分だけ…。
みんなスキーが上手いんだぁ~!

涙チョチョギレそうなくらい情けねぇ~!

それにしても…なんでこんなに滑りにくいんだろう…?
何か板が妙に引っ掛かるんだよね…。

…でやっと…ユースに辿り着いたら…なんと自分の借りたスキー板が裂けたように折れてることが分かった…。

スキー壊しちゃったぁ~!
うっそぉ~!
こけてもいないし…ぶつけてもいない…歩いて滑っただけなのに…?

顔面蒼白…。
恐る恐る返しにいって…壊しちゃいました…と謝った…。

すると…ユースのお兄さんはにっこり笑って…。

スキー板は初心者が歩いただけで折れるようなもんじゃないよ。
これ…最初から壊れた板を持っていったんだよ…。

そうなのぉ~?

それを聞いて…ほっとした…。

 考えてみれば…自分の持っている普通のスキー板は…容赦なくこけまくっているわりには折れたことないもんなぁ…。
けど…あれ…割り当てだったから自分で選んだわけじゃないんだよね…。
大当たりしちゃったんだ…。

 何はともあれ…無事…ツアーから戻って…その日の昼食はユースの外へ出た…。
町の小さな食堂…ユースの人たちが来ていた…。
ユースの仲間のお勧めは…いくら丼…観光客用じゃないこの店のいくらはしょうゆ漬けで…小鉢にたっぷり…お値段もめちゃ安…。
財布に優しくてオイシ~!

 アイヌの人が開いている木彫りの店でお土産を物色…。
そこで留守番をしていたのは本州から木彫り修行に来ていたお兄さん…。
アイヌの師匠の腕前について熱く語った。

 お兄さんに勧められて…鷹の爪だか熊の牙…だかを模った木彫のトップを細い革紐でつるしたペンダント…チョーカーにしては長過ぎる…を買った。
魔除けなんだって…。

 買い物をしていると…可愛いお嬢さんが学校から戻ってきた…。
目がくりくりっとしたアイヌの人の顔立ち…。

 ねっ…分かるでしょ…。
師匠の木彫りの女性の顔…みんなお嬢さんの面影があるんだよ…。
お兄さんはにこにことそう言った。

うんうん…確かにそうだ…この木彫り…愛情こもってるんだねぇ…。
頑張ってね…お兄さん…。

 その店からさほど離れていない店で…木彫りの体験ができるというので…実は昨日から通ってプレートを作っていた。
ここは元気いっぱいのお母さんが切り盛りしている…。
馴染みの観光客も多いらしい。

 夕方…旅立つつもりだったので…大至急仕上げ…。
仕上げるには仕上げたけど…友だちがもう一泊しようと言い出したので…そのままユースに留まることにした…。

ここで釧路か登別を断念することになった…。
それは明日考えることにして…疲れたことだし…押入れみたいな寝床へ…。

ああ…今日も楽しかったなぁ…。
それじゃ…また明日ね…。

ぶらり…旅…⑤ 知床初日編→変…?

2006-12-23 17:17:17 | ぶらり…旅
 多分…斜里駅辺りから路線バスに乗って知床へ向かったんだと思うが…降車した駅の名前が定かではない…。
とにかく…自分たちの町を走っている路線バスと変わらない普通のバスに乗って目的地へと出発した。

 旅も終わりに近付いたせいか…時間的なことからちょっとだけ予定を考えた…。
…って友だちが考えたんであって…相も変わらず自分はその後についていくだけ…なんだけど…。

 知床のユースに一泊して…翌日には登別へ向かい…さらに釧路へ行って…旅を終える…。
ちょうど北海道をぐるっと回った感じで…。
そんなコースを頭に描いていた…。


 田舎の道をバスは走る…。
外気に比べるとバスの中はすごく温かい…。 

 窓の外を雪がちらちら舞い始めた。
ああ…綺麗だなぁ…くらいに思っていたら…あっという間に吹雪になった。
途中…乗車してきた人たちも雪だるま状態…。

 やがて…危険だから…というのでバスは吹雪の中で立ち往生…。
吹雪が治まるのを待つ…。
 自分らの町では…滅多に体験できない状況だが…こんなことはここら辺では当たり前にあることなんだそうだ…。
さすが雪国…。

 しばらくして吹雪が一段落すると…バスは何事もなかったように走り始めた。
目的地からそれほど離れていないところに…何かの撮影隊らしき一行が来ていた。
何事かと目をやると…エゾ鹿が一頭…道路沿いの藪に居るではないか…。

 おおっ…! 
是非にも見たいと思っていた鹿さんじゃないの…!

 鹿はじっと座っていてこちらを見ているのだが…野性っぽくない…。
野生なら人が近付けば…すぐに逃げるんじゃないのかなぁ…。
撮影用に細工でもしてあるんだろうか…なんて勘繰ってしまう…。

 それでも間近でエゾ鹿を見られた気分は決して悪くはない…。
知床まで来た甲斐はあったな…。
その時はそれだけでもウキウキだった…。

 知床のユースは結構常連さんが多いらしく…そのままスタッフになってしまった人もいるみたいだ…。
写真家の常連さんもまるでスタッフのひとりのような顔をして泊まっていた…。

 風呂も綺麗だし…他の泊り客も…初めて訪れた自分たちを違和感なく受け入れてくれて…気分ものんびり…くつろげた…。

 ユースでは…知床を満喫できるように泊り客のために幾つかツアーが用意してあり…自分たちも翌朝…ノルディック・スキーを履いて滝を見に行くツアーに参加することにした…。
スキー初心者でもOKってことで…。

 高校卒業以来…運動らしい運動をしていないし…スキーも始めたばかりの自分はちょっと体力的に心配だった…。
何しろ…友だちはスキーのベテラン…。
まあ…できるだけ…迷惑かけない程度について行くしかないなぁ…。
 
 そんなことを考えながら…夜更けて…外へ出てみると…何と空には満天の星…。
言葉も無かった…。

 漆黒の墨の上に金粉をたっぷりばらまいたみたいに…隙間もないほど星だらけ…。
何処が何座…なんてもんじゃない…。

 夜空一面…星…星…星…!
すっげぇ…!

 自分たちの住んでいる町の…あれはいったい何なんだ…?
星ってこんなにあるもんなんだぁ…!

ちょっと手を伸ばせば届きそうなくらいのところ…夢かと思った…。
寒さも忘れて立ち尽くす…。

 知床の夜空の神秘的な光景…。
満天…というのはこういうことなんだ…と実感する…。
胸の空くような爽快感…。

こんなすごい星空ばかり毎日見ていたら…誰でも善い人になれちゃうかも…。
目に見えない…大きな力の存在を信じたくなってくる…。


 さあ…明日は頑張るぞ!
ツアーの皆さん…迷惑かけたら…ごめんね!



ぶらり…旅…④ 小樽編→変…?

2006-12-22 17:19:00 | ぶらり…旅
 今でも惜しいことした…と思うのがここ小樽での買い物…。
移動の道すがら…ふらっと立ち寄った店で見つけたコーヒーカップ…。
小樽焼き…だと記されてあった。

 深みのある黒っぽい赤…というか…濃い臙脂色…のそのコーヒーカップを見た瞬間…ひと目惚れ…。
焼き物の衝動買いなんてしたことはないけれど…これは絶対欲しい…と思った。

 少し形の違う同じ色のカップがふたつ…。
両方手に入れたいんだけど…旅先だから持ち運びが…。
割れ物だしなぁ…。

 しばらく躊躇った後…手に馴染む方をひとつだけ買い求めた…。
そのカップは今でも実家に置いてあるけど…帰るたびに使っている…。

 もう…二十年余だよ…。
親に借金して旅をしている自分が普段使うカップにしては少し贅沢品だが…いい買い物だった…。
何かの拍子に少しだけ…欠けちゃったけど…。

 今考えれば…送って貰えばよかったんだよね…。
旅の途中って頭しかなくってさ…。
欲しかったなぁ…。


 さて…小樽と言えば北一硝子…なんてことは当時はまったく知らなくて…友達の後にくっついて歩いていた。

 商店街の通りをぶらぶらと目的地に向かう途中…ふと横を見ると…なんだかパン屋さんのような店が目にとまった。
ショーウィンドウの向こうにカーネルおじさんのような白髪の品のいいおじさんが居て…じっと見ていた自分に向かってにっこり微笑み…会釈してくれた…。

おおっ! 感激っ!

 思わず立ち寄りたくなったが…友だちが先を歩いているのでそうもいかない。
ごめんね…カーネルおじさん…おじさんのパン食べてみたかったよ…。
心の中でそう呟きながら友だちの後を追う…。

 北一硝子…は雰囲気抜群の観光スポット…木材の骨組みに石張りの壁…時代を感じさせる倉庫で…その中に展示してあるガラス製品がきらきらと星のように輝いている…って当たり前か…。

 ランプの明かりで照らされた童話の世界から抜け出たようなホールがあった…。
そこは多分…喫茶店かレストランだったと思うのだけれど…。
 そういう雰囲気のところは…眠くなっちゃうから…どちらかと言えば苦手…。
コーヒーを楽しむ間くらいなら気持ちよく過ごせるけど…ね。

 館内では…それこそ食器・花器・アクセサリー…等々…多種多様なガラス製品にお目にかかれた…。
ガラス製品を作る体験もできるって話だったけど…今回は見学のみ…。

 いつも思うんだけど…高熱になった硝子に金属の管を通して息を吹き込む時に間違えて吸っちゃったりしないのかなぁ…?
高熱の空気吸い込むのと同じだから…口の中とか喉の気管とか…火傷しないかなぁ…?
 管が長いから大丈夫なのかな…。
今度…何かで機会があったら訊いてみたい…!

 あはは…こんな変なことばかり言ってたら…こいつってどっかおかしいんとちゃうか…なんて思われちゃいそうだね…。
でも…誰か知ってる…? 知ってたら…ぜひ教えてね…。

 北一硝子を出て…運河の方へ行ったような気がするんだけど…はっきりとした記憶がない。
もうひとつふたつ観光スポットを訪ねたんだけどなぁ…どこだったっけ…?


 この日の泊まりは民宿…道中で知り合ったひとり旅の可愛い女の子から教えてもらったお勧めの宿…。
夜汽車の見える大きな窓が売り物…。 鉄ちゃんたちも利用するらしい…。
汽車と言っても今じゃ電車だけどね…。

 宿の建物は可愛いくて当時はまだ新しかった。
夕食の後片付けとか…夜食の準備とかを泊り客が分担して手伝うことになっていて…その分料金が割安…洗濯できる設備もある。

 アットホームでいい雰囲気…。
勿論…御自慢の夜汽車の風景もなかなか良かった…。
夜の闇の中を走る列車の窓の灯りがとてもロマンチック…ファンタスティック…。


 ロマンチックでないのは北海道の物価…ってか…食事の料金が高い…。
観光地だからか…仕方がないのかもしれないけど…。

 本場だから自分らの住んでいる町よりは海鮮料理が割安なんじゃないか…と思いきや…とんでもない。
言うまでもなく…新鮮で物が良いことは間違いないだろうが…貧乏な旅人には到底手が出ませんな…。

 それと…今はどうか分からないけど…当時は町から町へ移動するためには何度か乗り継ぎをしなければいけないのだが…その都度…繋ぎがひどく悪かった…。
電車の中で過ごした夜も2度ほどあったかな…。

まあ…それもまた…心楽しいんだけどねぇ…へへ…。

 おっと…電話してねぇや…。
熊にでも食われたかぁ!…ってオカンの声が聞こえそうだ…。



ぶらり…旅…③ 札幌編→変…?

2006-12-21 17:12:00 | ぶらり…旅
 以前…札幌でアイスクリームの食べ比べをした…と話してくれたクラスメートがいた…。
そのせいかどうかは知らないけれど…友達の予定に入っていたようだ…。
札幌で二種類のアイスクリーム…何れもバニラを食べてみたけど…どちらもまあまあ美味しかった…。

 何かどうでもいいみたいだって…?
そういうわけでもないんだけど…。

 何で感動が薄いのかというと…それがもっと昔なら…わあ…札幌にはこんな美味しいアイスがあったんだぁ…ってことになったんだろうけど…すでに高級を謳った既成のアイスが他の地方にも出回っていて…それほど味にめちゃくちゃ差があるとは感じられなかったからだ…。

 むしろ…今のようにご当地ものが流行っている時代の方が…それぞれの土地で美味しいアイスにありつけると思うよ…。

 
 さて…ちゃんと観光もしてきたんだ…ってとこも話さなきゃね…。
北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)という重要文化財の建物を見に行った…。
現在は資料館みたいになっているけど…今でも道庁の会議室として使われている現役さん…。
 1888年に建てられたアメリカ風ネオ・バロックという様式の建物。
1909年に火災にあって建てなおされた二代目なんだそうだ…。
お城みたいで綺麗な建物だよ…。

 不思議だと思わない…?
この時代…明治21年頃と言えば…日本はまだヨーロッパに目を向けていたのに…この建物はアメリカ風なんだよ…。

 1800年代の西洋建築の建物は…ほとんど西欧系で…ゴシック様式を取り入れたものが多いような気がするんだけど…。
ネオ・バロック様式の建物は1900年代には幾つか建てられている…。

 建てなおされてからネオ・バロックになったわけじゃなくて…もともとだったようだね…。
他の地方に比べると北海道はまだ若い都市だったから…新しいものを取り入れたんだろうか…?

 建築関係の知識は全然持ち合わせてないから真相はよく分からないけれど…ひょっとしたら…これからの町だから何処よりも新しく…なんて思ってたかも知れないね。
当時の人の意気込みを考えたりすると…なんか面白いじゃない…?


 それから時計台を見て…さらに観光スポットの市場へ…。
めちゃくちゃたくさんの店が並んでいて…どこで何を買おうかと迷う…。
威勢のいい掛け声が響く中…中部地方でタクシー運転手をしていたことがあるというおじさんの居る店で買い物…。

 紅鮭一本と筋子を買って…実家へ送って貰った…。
おじさんから聞いたところでは…鮭は釧路に揚がるものが一番だという話だった。

 さて…土産を送ったからにはオカンに連絡しておかなければならない…。
何しろ生ものだからな…。

出発してから初めて電話を入れた。

 「なぁんだ…あんた生きとったんかね? 」

オカンの第一声…。
生きとるに決まっとるだろうが…電話しとんのやぞ…。
勝手に殺すな…。

 「なしのつぶてだから…何処ぞでのたれ死んどれせんか…と思っとったわ。 」

死んどりゃテレビで…行き倒れ発見…のニュースがやるわい…。

 「生きとるなら電話くらいしなさいか! 」

ま…気が向いたら…な。
そう言いたいところを我慢の子…。
下手にしゃべって借金に利息をつけられたらかなわん…。

 「何処に居るの? 」

札幌じゃ…明日は何処行くか分からんけどな…。
何しろ計画なしの気まま旅…。
鮭送ったから…と…やっと用件を言って電話を切った。


 後から聞いた話じゃ…あの紅鮭…実家の出刃では歯が立たず…のこぎりで切ったろか…と思うくらいさばくのが大変だったんだそうだ…。
後年…自分で鮭をさばくようになって…鮭はやっぱり切り身を買った方がいい…としみじみ思う…。
鍋にすると…あの鮭の頭は最高に美味しいんだが…労力を考えると…ね。

 ね…ちゃんと観光してたでしょ…?
えっ…どっか違うって…?

う~ん…どこか…なぁ…?





ぶらり…旅…② 温根?編→変…?

2006-12-19 22:40:00 | ぶらり…旅
 これは…多分…多分ね…温根だったと思うんだよ…。
北キツネ牧場…というところを訪ねた…。
近くにもうひとつ北海道きつね村があるそうなんだけど…おそらくこっち…。
間違ってたらごめんなさいね…二十年以上も前の話だから…。

また…キツネかい()!…って怒らないで…よ。

 キツネ大好きなんだけど…動物園か映画でしか見たことなくてさ。
友だちが行くって決めてから…ずっとわくわくしてたんだ…。
なんたって…あの尻尾がいいじゃないか…。

それまでキツネの牧場なんて聞いたことなかったんだから…。
不思議だったね…。

 何故…不思議かっていうと…キツネには寄生虫を持っているのが居るんだ…。
エヒノコックス或いはエキノコックスと呼ばれる寄生虫でね…肝臓や脳に障害を及ぼすらしい…。
命を失う危険性が非常に大きい感染症だと聞いている…。

 ノネズミなんかに幼虫が寄生しているというから…おそらくはそれを媒介にして成虫が犬やキツネに寄生するんだろう…。
寄生された犬やキツネに触れることで…或いは…糞尿から人間にも経口感染するんだよ…。

 野生のキツネにみだりに近付いてはいけない…のは当たり前で…そのキツネをたくさん飼っている牧場があるっていうことが非常に興味深かったわけ…。

 牧場の出入り口付近にはちゃんと手洗い場が設けてあって…感染防止のために必ずここで手洗いをするように…というような内容の注意書きがしてあった…。

 鉄柵を挟んでのご対面…やっぱり可愛い…なぁ。
大好きなオオカミ相手とはまた違った感覚で見ているのだけど…。

 中に白いキツネのコーナーがあって…何匹か白いキツネが居た…。
これだけたくさん居るっていうのは…アルビノってわけではなくて…そういう種類なんだろうね…。

 もしくは…冬毛が白いとか…さ…。
アルビノなら眼が赤いんじゃないかな…。
 その白狐の目が赤かったって記憶はないんだ…。
う~ん…赤いのも居たのかもしれないけど…どうだったかなぁ…。
頼りないなぁ…この齢で…もう…惚けたんかなぁ…。

ごめんね…。
キツネが好きだって言うわりには知識がなくて…。

 牧場内には随分たくさんのきつねが飼われていた…。
環境も…まあ…なんとなく自然っぽい感じにはなってたけど…野生じゃないってのは…すぐ分かる…。

逃げないもんね…。 人間を怖がらないし…。
餌くれるからなぁ…人間が…。

でも…まあ…可愛かったからいいや…。
尻尾が特に…ね。

こうなったら…野生の鹿…見たい…!
見られると…いいな…!

最後にちゃんと手を洗って…。
キツネ…バイバイ…またね…。

 今…生きてここに居るってことは…まあ…感染しなかったからだね…。
人間に飼われているあのキツネたちが寄生虫を持ってたかどうかは分からないけれど…予防は大切…。

ところ変われば…寄生虫も変わるってお話…。

えっ…全然…旅行記になってないって…?

…ごめんね…。



ぶらり…旅…① 函館編→変…?

2006-12-18 20:04:00 | ぶらり…旅
 かれこれ…二十年以上前になるか…ぶらっと旅に出たことがある…。
前日か前々日くらいに友だちから行かないか…と誘われて…じゃ…行こうか…ってな具合で決めてしまった…。

オカン…明日…北海道行って来るわ…。
金貸して…。

あっそ…行ってらっしゃ~い…。
十一でいかが~?(十日に一割の利息…だよ。)

そいつは暴利だぁ…元金しか返さんぜぇ…。

あっけないくらい簡単…?に許可を貰って出発…。
勿論…後からちゃんと返済したってば…オカンは甘くないんだよ…。

 行き先は北海道…それ以外に何処と決めていたわけではない…。
寝台列車に乗って青森へ行き…青函連絡船に乗って北海道へ渡った…。
話には聞いていたけど…列車の寝台のめちゃくちゃ窮屈なこと…半身起き上がったら頭打ちそうだった…。

 連絡船だから…当然のように最初の土地は函館…。
何しろ自分は北海道なんて始めてだし…何処にどんなものがあるってこともまったく知らない…。
行く先の予定はその都度…友だちが決めてくれるので…ただ…それに従うだけ…。

 昼中…レンガ造りの建物なんかを見て周り…素泊まりの宿だけ確保して…函館山へ夜景を見に行った…。
ロープウェイに乗って…山頂へ…。
冬の終わり頃で…とにかく…寒かった…。

夜景より何より…自分は売店のおばちゃんの話が興味深かった…。

少し前まではこのあたりにもキツネが居たんだけどねぇ…この頃では姿を見せなくなっちゃったねぇ…。

そっかぁ…北海道でもそうなんかぁ…。

 何しに行ったか…北海道…。
もっと見るものがあったでしょうに…。
 ほらほら100万ドルの夜景はどうなったの…?
綺麗だった…ってか…夜景ってそんなに何処でも変わらないと思うから…あんまりそこのだって記憶がないんだよね…。

函館の記憶が消えたキツネとは…まったくどうしようもない頭だね…。

 あ…もうひとつ…どでかいカレイ…まるのまんまの唐揚げを食べた…。
迫力だったな…。

 ちょっと前に作ってみようと挑戦してみたんだけど…家庭用の油鍋では小さ過ぎて大苦戦だった…。
こっちで手に入るずっと小さいカレイだったのに…それでも鍋に納まらない…。
半分ずつ揚げてやっとこさっとこ…。

 おまえ…本当は何見てきたんだ…って?
いやぁ…申しわけない…なんせ二十年も前のことで…。

ちゃんとトラピスト教会など観光にも行って参りましたです…はい…。

てへへ…。