Fuu

ある日には山 ある日には畑 自然体で気分良く暮らしています。

白虎隊の最後の地 飯盛山で

2010-10-08 11:52:04 | 旅行記

飯盛山へ行くバスを待っていたけれど 様子がおかしい。時間が着ても全然来そうにない。 バス停には結構たくさんの人が待っているので 行ってしまったわけでは無いらしい。 しかし おかしい。。。。と小さなチラシが一枚貼ってあった。 今日は蒲生氏郷の祭りで バスは5時までこの通りは通らないと

ありゃ 大変 大変 大急ぎで城に戻り客待ちのタクシーを拾う。

「待ち時間をサービスしますから 帰りも乗りませんか?」と言われたけれど まだバス通っているし 丁重にお断りして 飯盛山に登り始める。 

Ugokuhodou 山と言うからにはちょっと覚悟しなきゃと思っていたんだけれど 岡のような高さで 動く歩道(階段?)まで用意されている。 あ でも優良だった・・・・ 確か

立っているのがやっとのようなきつい勾配の動く歩道を使って一気に上へ

Mati 夕方が近そうだ。暗くなる前に降りないとね

右手に降りていくとまず飯沼貞雄の墓がある。

昔坂上忍君のでていた白虎隊のドラマを見たことがある。 痛ましくて胸がつぶれる思いで見たドラマだった。 飯沼貞雄(定吉)は自刃した白虎隊隊士のうち唯一生き残った少年。 どんなにつらかっただろう。 生きていることを恥じたこともあったかもしれない。 でもそのおかげで 実録を知ることができた。

Iinumahaka 保科正之時代に作られた藩校日新館

そこへ武士の男の子は10歳になると入学することになっていた。 その前に6歳から9歳までの間の集まりもあって そこで会津の子どもはこのようにしなければならないと言う心構えからみんなで約束事を決めたり反省会をしたりしたのだそうで その最後にはいつも「ならぬ事はならぬのです。」と締めくくられた。

とにかくあかんことは あかんのよ 理屈じゃないよ

ってところでしょうか?

同じように家訓15箇条って言うのもあり 厳格に守ってきたのだ。 この中に一つだけ気にいらんのがある。 「婦人女子の言うこと 一切聞くべからず。」 あんまりだと思いませんか?

ともあれ会津の武士としての心得を強くたたき込まれた子ども達が飯盛山まで来て見た城の様子に絶望的になったことは想像ができる。

Siro2_2 見えるだろうか? 真ん中あたりの緑の中に修復中の城が見えるのだけれど

ここから煙が上がっているのを見て敵の手にかかって死ぬよりは。。。とみんなで討ち死にする道を選んだ白虎隊は15歳から17歳までの部隊で幼少組の14歳もいたとか・・・・

あずさゆみ むかふ 矢さきはしげくとも ひきなかへしそ もののふの道

飯沼少年の母が短歌に託して渡したと言われている歌です。 そんな馬鹿な・・・・大事に育ててきた子どもにこんな事を言って戦場に出す母親はいない。 どんなにつらかったか

Jyunshokuti

討ち死にを決めた少年達 死を恐れることは本当に無かったのか  昔「村に戦争があった」という映画を見たことがあります。 村の子どもが(まだ教育も受けていないような子どもでした) 敵を目の前にしていよいよ最後と悟ったとき 「死ぬって痛い?」「大丈夫 あっという間だよ」 と言う会話の後 誇らしげに胸を張って銃弾に倒れた最後がどうにも痛ましくて暫く涙が止まらなかったことを思い出します。

純粋さは 疑うことも無く死を選んだのでしょう。 生まれた環境 時代 選ぶことができずその中で精一杯生きてきた幼い子ども達を思ってしばし立ちすくんでいました。

Odou ここは元々お寺のお墓のあるところのようで夕方になるとしめられてしまいます。 そろそろ戻ることに。。。

ん? おもしろい建物が建っています。

Sazaedou 何となく 雑な作りに見えるこの建物サザエ堂と言います。

斜めに木が組まれているのには秘密がありました。 

先に言うと このお堂は上まで行けるのですが 螺旋階段をぐるぐる回って行くとやがて下りになり 同じ道を通ることは無いよ。。。と言うものです。 傾いているようにさえ見えるので 日本のピサの斜塔って言うそうで。。。

Sazaedou2 入り口の屋根には立派な細工がされています。 

Suropu こんなスロープ伝いに登っていきます。西国三十三観音ヶスロープ伝いにあるとのことでしたが 階段の不思議を見ているうちにすっかり忘れていました。

Cyuusin ぼけていますが 中心はこんな風で 向こう側の階段が見えます。

Tenjyou 天井にはお札がいっぱい貼ってあります。 ここが頂上で 不安定な傾斜で急に下り始めます。

いろいろ考えるに それぞれの反対位置から螺旋を描いていくとぶつからないで登っていける。片道を下りに使えば 一度もぶつからないで上り下りができる。

こんな駐車場を見たことがある。

それにしても この摩訶不思議な仕組みを考え それを形にすることはものすごいことだよね? 尊敬です。 国指定文化財だそうで。

Sazaedou3 もう一度ご覧ください。 ちょっと秘密が見えてきた気がしませんか?

Itukusimajinjya 厳島神社です。

ここにある戸の口堰洞穴を伝って白虎隊は猪苗代からここまでたどり着きました。

半端な距離では無いですよ。

複雑な思いを捨てられなくて 帰路につきました。 武家屋敷とか見る予定があったのですが もう夕方です。 宿に戻って 暖かいお風呂に入りましょう。

コメント (6)
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