三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

TS-520Vの改造

2020-05-20 05:27:28 | 日記
TS-520Vとは,かつてトリオが売り出したアマチュア無線用のトランシーバです。
トリオは現在ではケンウッドと呼ばれています。ご存知の方も多いのではないでし
ょうか?
そのTS-520Vは,同じく無線機器を製造販売している八重洲無線のFT-101とともに
当時のベストセラーになったとか。当時わたしはアマチュア無線から遠ざかってい
たので詳しいことは知りません。
そのトランシーバ(の中古品)を手に入れたのはもう5年以上も前のこと。10年近
くになるかも?

TS-520はなかなかいいトランシーバですが,いくつか気にくわないところがありま
す:
(1)電鍵(でんけん=モールス符号を作り出すスイッチ器具)を接続するジャッ
クが背面にある。(プラグの挿抜がやりにくい)
(2)出力電力を調整できない。
上記の不満を解決するための計画を立てたのはもう3~4年前のことでした。(1)
の改善とともにエレキーも内蔵することにして,その回路も基板に組み立てました。
その回路基板は本体内のオプション基板装着場所に取り付けました。

左上の赤の楕円で囲んだ部分です。ぴったりと収まりました。
さて,今回改造した部分をご説明いたしましょう。下の写真をご覧ください。

改造にかかる前面パネル部分の変化を左から順に見ていきます。対象部分は色のつ
いた丸や四角で囲んでいます。
(1)電鍵ジャック・・・一番左側の青丸です。本来ここには何もありませんでし
た。ドリルを使ってパネルとシャシに穴を開けました。実はここが一番の難関でし
た。
(2)送信/受信/VOX切り替えスイッチ・・・赤丸です。本来ここは送信/受信
のスイッチがありました。その2つ右側にあったVOX-ON/OFFスイッチを合わせて
ここに機能を集約させたのです。このために簡単な論理反転回路を追加しました。
(3)RF ATT-ON/OFFスイッチ・・・緑丸です。VOXスイッチのあった場所です。
申し遅れましたが,VOXとは音声で送信モードに切り替える機能です。つまり,こ
の機能を使えば,送信するときに送信スイッチを操作しなくていいわけです。RF
ATT-ON/OFFスイッチは本来赤四角のところにありました。(RF ATTは入力信号
を減衰させるための回路です。)
(4)エレキーのスピード調整・・・赤四角です。RF ATTスイッチを追い出した
跡に調整用の可変抵抗を取り付けました。この可変抵抗はスイッチ付きで,OFF
にしたら通常の電鍵が使えます。(エレキーとは全自動電鍵とも呼ばれるようで,
モールス符号の短点(・)と長点(-)とを自動的に発生する仕組み。)そのエレ
キーを操作するためにパドルというものを使いますが,上の写真でトランシーバの
上に乗っかっているものです。
(5)送信電力調整・・・青四角です。可変抵抗を取り付け,これを回すことに
よって,出力電力をおよそ1Wから10Wまで連続的に変えることができます。元来
ここにはRITスイッチがありました。
(6)RIT調整・・・緑四角です。RITとは受信周波数のみずらすものです。この
機能を有効にするか無効にするかのスイッチが青四角の場所にありました。今回
プルスイッチ付きの可変抵抗を採用することによって一体構成にしたものです。

改造はまあざっと上に書いたとおりですが,実はそのためにいろんな付帯事項が
あります。また,熱的に改善したところもあります。しかし,そのようなことま
では述べる必要がないでしょう。
末永く愛用するつもりです。
以上

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