三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

古い電卓を修理しました

2015-06-22 20:11:22 | 日記
古い電卓を見つけました。数字表示が真空管のようでした。
自宅に持ち帰って電源を投入したところ,普通のニキシー管ではなく,7セグメントの蛍光表示管のようです。しかし,セグメントに欠け(発光しない部分)があってまともな数字ではありません。
7セグメント数字表示は7つのセグメントが漢字の日のように配置されています。この電卓の表示器では左上の縦棒と底辺(横棒)が光りません。このため,例えば5を表示させると「う」のように光り,3を表示させると「ヲ」のように光ります。この現象はすべての桁に共通しているので表示器そのものではなく,駆動回路に問題がありそうです。
内部を見てみました。下の写真をご覧ください。

左右に開きます。右側がキーボード部分で左側は論理回路と電源,それに表示部です。キースイッチにはリードスイッチが用いられています。素晴らしい!
下の写真は論理回路部分です。この写真は修理後のものです。

上の写真を拡大しました。左上の集積回路の上にトランジスタが追加されています。○で囲んだ部分です。

この集積回路は6個のトランジスタが組み込まれたトランジスタアレイというものです。6個のうちの2個が壊れていました。古いものでもあり,補修品の調達は無理と考え,単体トランジスタに置き換えたものです。
組み上げたところの外観を下に示します。。

2の平方根を計算して表示してみました。1.4142・・・ですが,4の数字にご注目ください。一般の7セグメントの表現と違うことがお分かりいただけるでしょうか?――そうです,この表示器は7セグメントではなく,8セグメントだったのです。そのため,4が形のよいものになっています。
なお,この電卓はカシオのモデル「√121-E」というものです。平方根機能がついた初めての物だったのでしょうか?1973年頃販売で当時44,000円だったようです。■

電鍵のつまみを自作しました

2015-06-17 05:47:06 | 日記
まずは下の写真をご覧ください。

電鍵(でんけん)です。聞きなれない言葉でしょう。英語では telegraph key だそうですが,普通単に key と呼ばれます。この電鍵,一般の人にはなじみがないでしょうが,姿はご存知の人も少なくないでしょう。
さて,もう一度上の写真をご覧ください。左上をつまんでレバーを上下させるのですが,そのつまみの形がちょっと妙でしょう?これは前の持ち主が石膏で拵えたものだそうです。
このままでも使えるのですが,わたし流に作り直してみました。下の写真です。

材料・加工方法でいろいろ悩んだのですが,今回は陶器にしました。
パートナーが焼き物に凝っているので陶土を少し分けてもらい,試行錯誤で拵えたものです。つまみの下の方にはM3.5程度の旧ねじを埋め込みました。型など用いず,まったくの手づくりですのでよく見ると凸凹です。
どうですか?どっしりとした質感が出ているとは思いませんか?
・―・・・ ―・― ― ―・(おわり)■

レトロな砲弾型ラジオ

2015-06-14 05:57:42 | 日記
「ハムはラジオに始まってラジオに終わる」と誰かが言ったとか。
ハムとは「アマチュア無線家」のことである。この言葉どおり最近ラジオの組み立て・修理が楽しくなった。もっとも,わたしの取り扱うラジオは真空管式である。さらに,戦前のものが特にいい。
最近インターネットオークションで砲弾型ラジオを手に入れた。残念ながら真空管式ではない。不動ということだったので外函を利用しようと目論んだ。しかし,そのままで受信できた。
まずは正面を。

縦・横それぞれ約30cmの砲弾型。この形は昭和初期のものに多かったようだ。なぜ縦長いのか不思議に思っていたが,スピーカをラジオ回路の上部に配置したためであった。背面は下の写真のとおり。(裏蓋をはずしたところ。)

現代のものだから半導体式である。左側の機構はカセットテープの収納部分。入力電圧は117Vの米国仕様。中国製とある。内部をざっと見ただけでその雑な作りがわかる。
ところで,裏蓋を外したのは可変抵抗を交換しようと思ったからである。ラジオはそのままで鳴ったのであるが,音量調節のつまみを回すとガリガリと雑音がすごい。可変抵抗がガリオームになっているのだ。
中身を取り出した。

さらに分解を進めて問題の可変抵抗器を取り外した。そこで,これと同じ仕様の可変抵抗を求めて近くの部品店に行ったが見つからなかった。インターネットで注文すれば手に入るだろうが,時間と余分な費用がかかる。

そこで,修理することにした。
上の写真で,可変抵抗の本体(円筒形)の右下部分に四角い穴が開いている。ここから無水アルコールを浸ませた脱脂綿を突っ込んで内部を拭ったのである。よくなるかどうかわからないが,ガリオームになった原因は多分この摺動部分にゴミが入ったか腐食したためであろう。
いい加減なところでやめて組み立てなおした。
組み立てはなかなか苦労した。一度組み立てたものを再び分解したり・・・。
で,電源を入れると・・・あれ?鳴らない。ランプも点かない。トランスの二次側の電圧を測ると・・・あれ?電圧が出ていない!トランスが壊れたか,電源コード部分が切れたか?いくら雑な作りでもそんなことはあるまい。冷静になって考えると,プラグを間違っていたことがわかった。ラジオのプラグではなく,そばにあった半田ごてのプラグを差していたのだ。
改めてラジオのプラグをコンセントに差し込み,スイッチ(先ほど修理した可変抵抗)を回すとガリガリの雑音は消えており,ラジオ放送の音声がさわやかに聞こえてきた。■

早朝登山

2015-06-13 09:54:53 | 日記
歳とともに忙しさが増している。
たまの休日は特に忙しい。一日に2つも3つも用事をこなそうとすると,午前・午後・夕食後というように一日をいくつかに区切って取り組むことになる。そうすると,趣味の登山にも半日しか割けない。しかし,少しでも切りつめたいところ。
そういうことで,きょうは3時半に起床,4時に家を出た。最近の日の出は5時頃だからそれに合わせて5時に登山開始としたのである。
明るいとは言っても森林地帯の登山道に入るとまだ薄暗い。
それでも生き物たちの動きは活発で,きょうは大きな蛙が特に目についた。ガマと呼ばれるものに近い大きさ。いつもはこのような蛙を見ることがないので彼らは夜間か明け方に活躍しているものと思える。写真を撮ろうとしたが,うまく撮れなかった。
そのうち,登山道に大きな蛾が横たわっていた。

息も絶え絶えの様子。あるいはもう死んでいるのかも知れない。一夜の短い生涯を終えたのだろうか?(←勝手な想像)小鳥のエサにでもなるのだろう。
小鳥と言えば,薄暗いのにソウシチョウが大きな声で囀っている。しばらくすると,鶯も鳴き始めた。
頂上近くになると急に視界が開ける。ヤマボウシがまだまだ綺麗。

ヤマボウシの実は秋に赤く熟れる。そのまま食べられる。しかし,果実自体が小さいので果肉も少ない。味は熟した柿のようだ。今年の秋はヤマボウシ酒をたんまり作る計画。
ヤマツツジもまだ綺麗な状態を保っている。咲き始めて3週目になる。

この位置から見るヤマツツジもなかなかいい。同じ山であるが,何度登ってもその都度何か新しい発見があるような気がする。
先ほどのヤマボウシのそばに何やら実をつけた木があった。まだ青いが,熟れたら食べられるのだろうか?何の実だろうか?サルナシならいいのだが,どうもそうではないらしい。

名前は忘れてしまったが,この時期沢山咲いている花。

キイチゴも実をつけている。写真を撮った後いくつか失敬した。

キイチゴのほか写真には撮らなかったが,野苺も実をつけている。
最近の若い人は野生のイチゴを食べる習慣がないらしい。キイチゴや野苺を見ても,それらが食べられるかどうかわからないのだ。野苺と蛇イチゴの区別もつかない。
これはアケビ。この秋が楽しみ。しかし,収穫しようと思っていると誰かに採られていることが多い。

アケビの実を見つけると今でも嬉しくなる。わたしと同世代の人は同じではなかろうか?
アケビの実は甘いのであるが,果肉がほとんどない。つまり,ほとんどが種なのである。わたしなどは,口の中で舌を使って種の周囲についているわずかな果肉を味わうのであるが,わたしの祖母は種ごと飲み込んでいた。昔の食べ方はこのようであったのだろう。■

時の記念日――わが家の振り子時計

2015-06-10 20:22:15 | 日記
きょうは6月10日,時の記念日ですね。
そういうことで,わが家の振り子時計をご紹介しましょう。もちろん,ゼンマイ式の時計です。
まず,玄関の外に大きな丸時計があります。直径はおよそ50cm。

かなり古いものです。いや,この時計に限らずここにご紹介する時計はすべて古いものです。文字盤には前所有者の名前というか店舗名が記入されています。
この時計はリサイクルショップで買いました。振り子がなかったのですが,手持ちのジャンク品を使えばよかろうと安易に考えました。それが大きな間違いでした。そう簡単ではありませんでした。世間の人には騒音になるかも知れないので鐘打ちのゼンマイは巻きません。
玄関を入ると正面に3つ掛かっています。

左から,ヤマト,精工舎,明治です。ヤマトは高さ約125cmです。これを基準に他の時計の高さを想像してください。
ヤマトはフリーマーケットで手に入れました。最初3,000円とか4,000円とか言われましたが,最終的には1,500円まで値切りました。しかし,鐘打ちのゼンマイが切れていました。修理したいのですが,ちょっと手ごわいのでしばらくこのまま使います。
つぎに精工舎のもの。これとてかなり背の高い部類に入るのですが,両側の時計が余りに高いので低く見えますね。わが家の振り子時計では一番新しい世代のものでしょう。非常に正確です。
明治時計のものは,売値は4,500円でした。一目見た瞬間「これはいい!」と思いましたが,何しろ4,500円は高い。一旦店を出てしばらく頭を冷やして考えることにしました。
しかし,そのうち「誰かが買って行くのではないか?」と心配になり,ついに買うことに決心して再び店に戻りました。店主に買いたいと言うと,500円負けてくれました。4,000円也。
傷も汚れもなく非常にきれいな状態で動作もしっかりしています。
わたしの部屋に入ると2台かかっています。

左がメーカ不明の八角時計,右は精工舎のものです。
八角時計はオークションで手に入れました。落札価格は忘れてしまいました。わたしの幼い頃,近所の家に八角の柱時計があったことを思い出します。わたしの家には柱時計そのものがありませんでした。たぶんその頃から八角時計にあこがれていたのでしょう。
精工舎の時計はわが家で一番背が高い。150cmほどあったかな?残念ながらこれも鐘打ちが故障しています。ゼンマイは切れていないのですが,ゼンマイを巻いたとき逆転しないためのツメが折れているのです。いずれ修理しますが,当分の間このまま使います。
つぎは床の間にかけている柱時計です。

精工舎のものでカレンダーがついています。パートナーの実家からいただいた記念品です。
動作不良になっていたのですが,長い時間をかけて修復しました。元気に動いています。
ワンちゃんルームに掛けている時計です。伯母からいただいたものです。

リズム時計製です。リズムといえばミシンも作っていましたね。
この時計は作りが変わっていて,左が時方のゼンマイ,右が打ち方のゼンマイとなっており,さらに巻き方が逆方向です。他社の真似をしていないことを明示するためだったかも知れません。
同じくワンちゃんルームにかかっている丸時計です。

メーカ不詳です。商標はあるのですが,わかりません。
この時計は風防ガラスが失われていました。わたしがアクリル板を切って貼りつけました。何とか様になっているようです。
余談ですが,カレンダーが5月のままですね。
居間にかかっている丸時計です。明治時計製です。

この時計,某リサイクルショップに長い間売れずに残っていました。たしか9,800円だったと思います。その店が移転したのでさっそく見にいったところ,980円で陳列されていました。「エッ!本当?」すぐさま買い求めました。移転の混乱で一桁間違えたのでしょうか?それとも,売れないものを早く処分したかったのでしょうか?いずれにしてもいい買い物をしました。
最後は同じく居間に掛けている柱時計です。

残念ながらメーカがわかりません。どこで手に入れたのかも覚えていません。元気に働いています。
以上ご紹介したのはあくまで「振り子時計」です。振り子時計以外の時計も含めたらわが家には何台の時計があるのでしょうか?■