またまた時計の修理の話になってしまった。「時計」はわたしの本来の趣味ではな
い。――と言えばちょっと言い過ぎだが,要は古いメカが好きなことの一環でしか
ない。
まあ,そんな言い訳はやめて本題に戻ろう。
2,3年前フリーマーケットで大きな柱時計を手に入れた。高さは116cmほど。欅と
思える木材で筐体を仕上げた立派なもの。残念ながら鐘打ちのゼンマイが切れてい
て毎正時と30分の時報が鳴らない。まあ,その分安かった訳で。
家に持ち帰って簡単に手入れを済ませ,壁にかけていた。時は正確に刻んでいる。
このたび一念発起して切れたゼンマイの修理に取り組んだ。
文字盤を取り除くと,内部の機構が見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/b3/9b7db81de7894bc79b7b3b5c77a21e53.jpg)
定刻になるとハンマーが動いてらせん状の針金の付け根部分を叩く。すると,ボー
ンいう独特な音が出るという仕組み。ゼンマイは左右にあって,右側は時計用で,
鐘打ち用は左側。ゼンマイが切れて伸び切っているのがお分かりいただけようか?
ゼンマイを修理するために機械部分を取り出した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/bb/38ceecf8ae4ec57d978ccd2c8be77de4.jpg)
ゼンマイは軸の付近で断裂していた。その長さは10cmほど。これなら残ったゼンマ
イを再利用できると判断した。
下の写真はゼンマイを巻く軸と折れた部分。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/a4/93ebf34461ee7eb2ac5ded7e0f707b7a.jpg)
軸に突起があり,その突起にゼンマイの穴をひっかける仕組み。したがって,残った
ゼンマイを使うにはゼンマイの破断近くに穴をあけなければならない。相手はばね材。
簡単には穴が開かない。
ゼンマイをそ引き出して(当地の方言。「そ」は強意の接頭辞か?)まずは端の方を
アルコールランプで加熱・焼きなまし。
ついでドリルで穴を開けた。下の写真をご覧いただきたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/d9/1bdb48b361086fa8231f001f21f812cd.jpg)
何とか開いた。
つぎにこれを巻き軸の突起に引っかけなければならない。穴あけも大変であったが,
この引っかけがさらに大変な作業だった。何しろ相手はゼンマイ。しかも大型の柱時
計であるから力も強い。何度か怪我をしそうになりながら悪戦苦闘の末引っ掛け・巻
き上げに成功した。
組み戻して壁にかけた。指で針を回すと毎正時と30分でボーン・ボーンと心地よい響
き。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/1e/23b99d3501a7452c9f542df24ec46a84.jpg)
柱時計だから本来は柱に掛けないと様にならないのであるが,我が家には柱が1本も
ない。いや,正確には時計をかけられるような柱がないのである。最近の家屋は大体
同じような作りであろう。
ところで,この時計,メーカが詳らかでない。文字盤にはYAMATOとだけ表示されて
いるだけ。マークもない。MADE IN ・・・の表記もない。
らせんの台座部分(鋳物?)に浮彫があるが,それには「S. CLOCK CO.」とあるだ
け。
以上を手掛かりにインターネットで調べたが見つからなかった。
以上
い。――と言えばちょっと言い過ぎだが,要は古いメカが好きなことの一環でしか
ない。
まあ,そんな言い訳はやめて本題に戻ろう。
2,3年前フリーマーケットで大きな柱時計を手に入れた。高さは116cmほど。欅と
思える木材で筐体を仕上げた立派なもの。残念ながら鐘打ちのゼンマイが切れてい
て毎正時と30分の時報が鳴らない。まあ,その分安かった訳で。
家に持ち帰って簡単に手入れを済ませ,壁にかけていた。時は正確に刻んでいる。
このたび一念発起して切れたゼンマイの修理に取り組んだ。
文字盤を取り除くと,内部の機構が見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/b3/9b7db81de7894bc79b7b3b5c77a21e53.jpg)
定刻になるとハンマーが動いてらせん状の針金の付け根部分を叩く。すると,ボー
ンいう独特な音が出るという仕組み。ゼンマイは左右にあって,右側は時計用で,
鐘打ち用は左側。ゼンマイが切れて伸び切っているのがお分かりいただけようか?
ゼンマイを修理するために機械部分を取り出した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/bb/38ceecf8ae4ec57d978ccd2c8be77de4.jpg)
ゼンマイは軸の付近で断裂していた。その長さは10cmほど。これなら残ったゼンマ
イを再利用できると判断した。
下の写真はゼンマイを巻く軸と折れた部分。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/a4/93ebf34461ee7eb2ac5ded7e0f707b7a.jpg)
軸に突起があり,その突起にゼンマイの穴をひっかける仕組み。したがって,残った
ゼンマイを使うにはゼンマイの破断近くに穴をあけなければならない。相手はばね材。
簡単には穴が開かない。
ゼンマイをそ引き出して(当地の方言。「そ」は強意の接頭辞か?)まずは端の方を
アルコールランプで加熱・焼きなまし。
ついでドリルで穴を開けた。下の写真をご覧いただきたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/d9/1bdb48b361086fa8231f001f21f812cd.jpg)
何とか開いた。
つぎにこれを巻き軸の突起に引っかけなければならない。穴あけも大変であったが,
この引っかけがさらに大変な作業だった。何しろ相手はゼンマイ。しかも大型の柱時
計であるから力も強い。何度か怪我をしそうになりながら悪戦苦闘の末引っ掛け・巻
き上げに成功した。
組み戻して壁にかけた。指で針を回すと毎正時と30分でボーン・ボーンと心地よい響
き。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/1e/23b99d3501a7452c9f542df24ec46a84.jpg)
柱時計だから本来は柱に掛けないと様にならないのであるが,我が家には柱が1本も
ない。いや,正確には時計をかけられるような柱がないのである。最近の家屋は大体
同じような作りであろう。
ところで,この時計,メーカが詳らかでない。文字盤にはYAMATOとだけ表示されて
いるだけ。マークもない。MADE IN ・・・の表記もない。
らせんの台座部分(鋳物?)に浮彫があるが,それには「S. CLOCK CO.」とあるだ
け。
以上を手掛かりにインターネットで調べたが見つからなかった。
以上