若いころから登山が趣味のわたしはコンロを数台持っています。
コンロについては苦い思い出があります。元来,わたしは山では焚火で用を済ます主義でした。その方が断然野趣に富んでいます。そもそも山に行くのは自然に触れるため。そこに文明の利器を持ち込むなど言語道断という訳です。もちろん,水も持って行きません。谷川や湧き水を利用します。
しかし,以下に述べる2度の失敗からコンロと水を携行することにしたのです。
まず,最初は由布岳(大分県)でのこと。
ご存知のとおり由布岳は火山(だった山)で,表面は火山性の石・岩で覆われており雨が降っても水はすぐに地に吸い込まれ,谷川などありませんでした。水がないまま頂上に到着。周囲を見回しても薪になるものはありません。仕方なくごみを集めて燃料にし,米を炊くための水にはお茶を使いました。(友人がお茶を持っていました。)当然米を研いだり洗ったりということはできません。
つぎに,冬の犬ヶ岳(福岡県と大分県の県境)でのこと。
予想外に雪が積もっていて,薪など手に入れようがありませんでした。このとき,詳細は省きますが,別の登山者からコンロ(フォエーブス)を貸してもらったという始末。
その後,国立公園内では焚火が禁止されているといったようなことを聞き及ぶにつれコンロを使うようになったという次第です。
おっと,コンロではもう1つ面白い経験をしました。
友人のコンロを借りて祖母山(大分県)に登ったときのこと。事前練習もせずに,燃料の灯油も竹田駅前で調達というずさんさ。山小屋でコンロに火をつけようとしても手順が分りません。箱の中に取扱説明書がありましたが,外国語。英語,フランス語,ドイツ語,それにアラビア語(?)のようです。一番自信のあった英語を読みましたが,spirit の意味が分かりません。当時の知識では「魂」という言葉が浮かびましたがコンロの点火手順とはおよそ縁のない言葉。
では,ということで英語のつぎにわかるドイツ語の説明を読みました。すると,英語の spirit に該当する箇所には Alkohol とあったのです。それでようやくアルコールで予熱することが分かった次第です。
いやはや,こんな登山者が遭難して迷惑をかけるのでしょうね。
話を本題に戻しましょう。
まず,SVEA のコンロからです。一般にはラジウスと呼ばれていますが,わたしのはスベア製です。50年以上昔一番最初に買ったコンロです。灯油仕様です。
予熱して着火。
何とか火はつきましたが,弱い!ポンピングして圧力をかけてもあまり強くなりません。ポンプに力が入りません。
消火して冷えた後ピストンを取り出しました。
どうやら革カップが干からびているようです。
では,ということでオイルで揉みほぐすことに。
オイルは買ってから30年ほど経過していますが,まだまだ使える(と思います)。
しかし,再度燃焼試験をするとやはり火力が弱い。しかし,ピストンの力(反発力)は上がったようです。
つぎに Phoebus No.625。10数年前に買ったものです。ノズルを灯油用に交換しています。本来はガソリン仕様ですが,ガソリンは怖い!また,ガソリンと言ってもホワイトガソリンです。普通の(自動車用の)ガソリンは使えません。つまり,高価!
予熱の最終段階でポンプから燃料の灯油が漏れ出てきました。
ちょっとわかりづらいでしょう。
接近して撮影しました。
如何でしょうか?おわかりいただけますか?
結局,このままでは危険ということで燃焼試験中止。
今回の点検では2台ともピストン(革カップ)に問題がありそうなことが分かりました。近日中に交換して修復させます。
以上
コンロについては苦い思い出があります。元来,わたしは山では焚火で用を済ます主義でした。その方が断然野趣に富んでいます。そもそも山に行くのは自然に触れるため。そこに文明の利器を持ち込むなど言語道断という訳です。もちろん,水も持って行きません。谷川や湧き水を利用します。
しかし,以下に述べる2度の失敗からコンロと水を携行することにしたのです。
まず,最初は由布岳(大分県)でのこと。
ご存知のとおり由布岳は火山(だった山)で,表面は火山性の石・岩で覆われており雨が降っても水はすぐに地に吸い込まれ,谷川などありませんでした。水がないまま頂上に到着。周囲を見回しても薪になるものはありません。仕方なくごみを集めて燃料にし,米を炊くための水にはお茶を使いました。(友人がお茶を持っていました。)当然米を研いだり洗ったりということはできません。
つぎに,冬の犬ヶ岳(福岡県と大分県の県境)でのこと。
予想外に雪が積もっていて,薪など手に入れようがありませんでした。このとき,詳細は省きますが,別の登山者からコンロ(フォエーブス)を貸してもらったという始末。
その後,国立公園内では焚火が禁止されているといったようなことを聞き及ぶにつれコンロを使うようになったという次第です。
おっと,コンロではもう1つ面白い経験をしました。
友人のコンロを借りて祖母山(大分県)に登ったときのこと。事前練習もせずに,燃料の灯油も竹田駅前で調達というずさんさ。山小屋でコンロに火をつけようとしても手順が分りません。箱の中に取扱説明書がありましたが,外国語。英語,フランス語,ドイツ語,それにアラビア語(?)のようです。一番自信のあった英語を読みましたが,spirit の意味が分かりません。当時の知識では「魂」という言葉が浮かびましたがコンロの点火手順とはおよそ縁のない言葉。
では,ということで英語のつぎにわかるドイツ語の説明を読みました。すると,英語の spirit に該当する箇所には Alkohol とあったのです。それでようやくアルコールで予熱することが分かった次第です。
いやはや,こんな登山者が遭難して迷惑をかけるのでしょうね。
話を本題に戻しましょう。
まず,SVEA のコンロからです。一般にはラジウスと呼ばれていますが,わたしのはスベア製です。50年以上昔一番最初に買ったコンロです。灯油仕様です。
予熱して着火。
何とか火はつきましたが,弱い!ポンピングして圧力をかけてもあまり強くなりません。ポンプに力が入りません。
消火して冷えた後ピストンを取り出しました。
どうやら革カップが干からびているようです。
では,ということでオイルで揉みほぐすことに。
オイルは買ってから30年ほど経過していますが,まだまだ使える(と思います)。
しかし,再度燃焼試験をするとやはり火力が弱い。しかし,ピストンの力(反発力)は上がったようです。
つぎに Phoebus No.625。10数年前に買ったものです。ノズルを灯油用に交換しています。本来はガソリン仕様ですが,ガソリンは怖い!また,ガソリンと言ってもホワイトガソリンです。普通の(自動車用の)ガソリンは使えません。つまり,高価!
予熱の最終段階でポンプから燃料の灯油が漏れ出てきました。
ちょっとわかりづらいでしょう。
接近して撮影しました。
如何でしょうか?おわかりいただけますか?
結局,このままでは危険ということで燃焼試験中止。
今回の点検では2台ともピストン(革カップ)に問題がありそうなことが分かりました。近日中に交換して修復させます。
以上
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