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ある事件の判決

2008-04-22 22:15:08 | 雑感
今日、ある事件の判決が出されました。ある事件というのは山口の光市で起きた母子殺害事件。

事件の内容についてはここでは触れません。インターネットを検索すればいくらでも情報は見つかるでしょう。自分が知っているのもそういった情報の範疇を超えないし。

実はこの裁判で気になっていたのは、勧善懲悪という図式。
遺族感情は理解する。遺族が「奴を死刑にしてくれ」というのは素直な思いだろうし、その口に蓋をする必要も無い。気になっていたのはマスメディアも同じ論調だったこと。いや、論調というのは少し違うな。新聞、TV含め「死刑にすべし」とは言っていない。けど、報道される素材は、被告=悪といったものがほとんど。世の空気は「死刑判決」がでないと収まらないような風潮だったのではないか?

今回の判決内容は「判例」を踏襲していないらしい。被害者の夫の方は「判例」を「司法が勝手に作った”慣例”」と語り、そのような物は壊せば良いと判決前に語っている。判例というのはそんなに軽いものじゃない、と俺は考える。法の下の平等という我々の社会の大原則がある。法律というのはそれだけでは多様な解釈ができるもの。様々な裁判を通じて法律を運用するための解釈を固めていく。その基礎が判例だ。言わば裁きの内容も公平性を保たなければならない。

今回、被告側は上告するというが上告審で判決が覆る可能性は薄いと言われる。だとするならば「判例変更」に当たる可能性がある。従って最高裁はこの審理を大法廷で行うべきだ。なんだかやりそうにないけれど。

ちなみに俺は今回の判決自体を肯定も否定もできない。
事件をずーっと見ていたわけではないし、中身について詳しいわけではない。

因果応報という言葉もあり、俺は死刑制度を否定しない。否定はしないが、この刑が執行後にはそれが量刑不当であったり、無実の罪であったりしても取り返しのつかない刑である。よって刑を下す、或は執行に際して極めて慎重を期すことが司法、行政には求められると思う。

コメント
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