勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

自爆営業

2013-11-21 23:28:09 | Weblog
 今年も年賀状の季節になった。筆不精の僕は、仕事柄年末は忙しく、それを理由に何年も年賀状を出すのを怠っていた。すると、当然のことながら年々年賀状が届くのが少なくなり、それもちょっと寂しい気がする。世の中の景気が悪くなるとともに、忙しさもいまいち、数年前から、今まで不義理をした方に年賀状を出すことにした。


 先日の朝日新聞に年賀はがき「自爆営業」という物騒な見出しの記事が踊った。郵便局員は年賀はがきの販売ノルマを割り当てられ、売れなければ全て自費で買い取らなければならず、それを「自爆営業」と呼ぶらしい。年賀はがき3,000枚を詰めたリュックサックを両肩に掛けた男性が、年賀はがきを割安で買い取る金券ショップを見つめる姿もあったという。


 昨日郵便局からの届きものがあった。それを受け取ると配達の若い男性が、「ご主人は年賀はがきは要りませんか?」と聞いてきた。「あなたたちは自爆営業というはがきの割り当てがあるんですね」というと、「朝日新聞をご覧になりましたか?」と笑ながらいう。そこで枚数は少ないが、彼に届けてもらうことにした。そして今日、はがきを届けてくれたが、少ない枚数でごめんね、というと、お気持ちが嬉しいです、といい、わずかですがといってポケットティッシュとカイロを置いていった。

 我々の仕事も、自爆営業といえるかどうかわからないが、毎月のノルマやパーティー券の割り当てがあり、彼らの気持ちが痛いほどよくわかる。ある局員は、1万枚のノルマに対し、自力で売れるのは4千枚ほど、残りは自分で負担しなければならず、身も心もボロボロになり、30年勤めた郵便局を辞めたという。皆さんも機会があったら、郵便配達員の方からも買ってあげてくださいね。