CozyConer

サッカーやグルメや旅行やキャンプや…日常のちょっとしたことをつらつらと。JリーグのFC東京を強烈に応援しています。

神々の国、出雲の旅

2015年02月21日 | 旅行記

皆さんは飛行機のマイレージを貯めていますか?我が家はいろいろな支払いをとある航空会社のカードに集約してコソコソとマイルを貯めている、いわゆる陸マイラーと呼ばれている部類です。意外と貯まるんですよ(笑)

でもマメにチェックしてないと、せっかく貯めたマイルが失効してしまうことに!そこであわてて旅行でも行くか、と空いてる飛行機を探したのが「出雲便」だったワケです。

そんな不純な?動機はこの際無視しまして、2月14日のバレンタインデーに羽田を飛び立ったのでした。離陸直前にエンジントラブルというチョー不安な出発でしたが昼前に島根県の「出雲縁結び空港」に降り立ちました。名前がステキな空港ですよね。この日はひとまず松江市街に向かうことにしました。

松江駅付近でお昼を食べてから松江城に向かいます。松江城のお堀をゆっくりと廻る「堀川遊覧船」に乗ってみました。

こんな感じで船頭さんが観光案内しながらお堀を一周します。船の中はコタツになっていて、風は寒いものの足元はポカポカです。

ここは小泉八雲の生家だそうです。八雲さんの銅像もありました。こんな風にいろいろ案内してくれてとても楽しいです。そして・・・

所々、とても低い橋があるんですけど、その時は屋根が下がります。みんなコタツにうつ伏せ状態。こちらご一緒した女子大生と思われる3人組、その内2人が気持ちよさそうに眠ってしまいました(笑)

一周するのに1時間もかかりません。これはオススメです。船を降りたらお城に向かってみました。

なんとも勇ましいお城です。でも入場料が高かったのでそのままスルー(^^; ちなみに天守閣が現存する貴重なお城なんだそうですよ。これまで国宝だったのが、法律が変わって重要文化財に格下げ?になったと船頭さんは嘆いてましたが・・・

さぁ、実は結構時間がタイトなんです。先を急ぎます!

ジャーン!ここは宍道湖です。汽水湖でヤマトシジミで有名ですね。この日は風が強くて白波が立っていました。なんだか海そのものです。この近くに「宍道湖しじみ館」という施設があったので覗いてみました。

お土産がメインなのかな、しじみについてのうんちくを説明しているコーナーもあるんだけど、あまり人が入っていないような・・・その中で目に付いたのが「しじみソフト」です。食べなかったけどね。試してみても良かったかなぁ〜。

ここから歩いてすぐのところに一畑電鉄の「松江しんじ湖温泉駅」があります。ここから電車の旅が始まります。この日乗った電車は割と新しい車両でしたが、概ね年季の入った古い車両が多い様です。

これわかりますかね?東京の京王線で使われていた車両とすれ違いました。こういうお古の車両が走っているのも鉄っちゃんにはたまらない鉄道なんだと思います。1時間程揺られて出雲市駅まで移動し、この日は出雲のホテルに泊まりました。

翌15日は少し早めにホテルをチェックアウトし、出雲大社を目指します。出雲市駅前からバスに乗り途中の旧大社駅前で下車しました。

どうですか、この威厳のある駅舎。どこかで見たような・・・調べてみると設計者が東京の高尾駅を設計した方なんだそうです。1990年までJR西日本の駅として使われてました。今は廃線になっています。

駅前には丸型の郵便ポスト。「このポストは復元したもので使えません」となってましたけど、うちの近所じゃまだまだ現役の丸型ポストがたくさんありますよ。

駅にはSLも飾ってありました・・・が、かなり傷んでます。これ危ないんじゃないかなぁ。小さいお子さんは注意が必要です。

遠くに出雲大社の白い鳥居が見えるですけどわかりますか?昔は東京から直通の特急「出雲」というのがあり、ここで降りて出雲参りしたんでしょうねぇ。

旧大社駅を後にして先に進みます。途中に道の駅があったので、ちょいとトイレを拝借するために立ち寄りました。そしたらこんな公衆電話が・・・

ン?普通の電話じゃね?

どうみてもかつてはNTTだったと思われるボックスに普通の電話が置いてあります。市内はこれで無料通話できるみたいですね。

また駅です(^^;

ここは昨日乗った一畑電鉄(通称バタデン)の出雲大社駅。そして飾ってあるのが「デハニ50型電車」だそうです。これ映画に使われたんだそうですよ。中井貴一さん主演の・・・

RALWAYSという映画です。脱サラしたサラリーマンが電車の運転士になるというストーリー。今度観てみようかな。

はい、ようやく出雲大社に到着です。ここから参道になるんですけど、珍しく下り道です。出雲と言えば神話、神話と言えば「因幡の白うさぎ」ということでしょうか、境内のそこかしこにウサギがいます。

カワイイですよね。ワニ(サメのこと)に皮を剥がされて泣いているウサギに優しい大国主命が真水で体を洗いなさい、と声をかけてあげます。確かそんな神話でしたっけね。

こちらが本殿になります。チラっと上の方に見えているのが本殿ね。以前仕事の関係で出雲に来た際、「お庭踏み」というお祓いを中で受けたことがありました。懐かしいなぁ。この日は日曜日とあってたくさんの人が「お庭踏み」の順番を待ってました。

出雲大社というとこちらの写真がよく知られてますね。でもこちらは神楽殿というところだそうです。そして「いずもたいしゃ」ではなくて「いずもおおやしろ」と読むのが正しいようです。それにしてもこの大きなしめ縄は迫力モノです。前はこのしめ縄にコインを投げでうまくはまると御利益があるとか言われてましたけど、今は禁止されてます。コインが刺さらないように網がかけてありました。

ところで何で出雲大社が縁結びの神様なんでしょうか。いろいろ諸説ありますが、どうも男女の縁を取り持つという意味ではないようです。人々のあらゆるご縁を結んで下さる、とても優しい神様、それが大国主命(おおくにぬしのみこと)だそうです。これからもいろんな人とのご縁を大事にしようと思いました。

今回の旅で実は一番楽しみにしていたのが、「古代出雲歴史博物館」です。古代史大好きなボクとしてはよだれモンです(笑)

出雲大社では大木で組んだ柱の跡が多数見つかっています。諸説いろいろあるようですが、この古代の出雲大社はこの模型のような空中神殿だった、とのこと。平安時代に書かれた書物に記されていた、ってことは平安時代(西暦970年頃)以前の話だった、という意味ですから、そんな時代にこれほどの建造物が出来たのか、と信じられないような信じたいような不思議な感覚です。だって今造るのも大変ですよ、これ。

これは出雲で出土した銅剣です。すごい数じゃないですか。昭和59年に358本の銅剣が発見されたんです。これはここ出雲に一大勢力があった、という意味を示している、当時としてはとても大きな大発見だったそうです。それまでは、古代の出雲国なんて実は大した勢力じゃなかった、というのが定説でした。それが一気に覆り、神話の「出雲の国譲り」というのは実話なのかもしれない、というのが最近の大方の見解です。

その後も銅鐸がザクザクと出土しました。もうこれは大陸文化としっかりと交流していた、という証にしかなりませんね。大和朝廷ではほとんど銅鐸は出ていませんので、別の文明が出雲にあった、ということです。倭国は西日本一帯を収めて行きますが、その際出雲国と壮大なる戦いがあったのかもしれません。出雲は滅びるのですが、その後の政府広報誌である古事記や日本書記には「出雲が国を譲った」という美談に仕立て上げた、という感じでしょうかね。古事記や日本書記には「大国主命は天皇の守護神になった」と記されているので、今でも大黒様と名を変え、縁起の良い神様として愛されているのでしょう。

大社前のお蕎麦やさんで「出雲蕎麦」を堪能した後、そろそろ出雲を引き上げなければなりません。空港に戻るまで少し時間があったので海岸まで歩いてみました。

稲佐浜というところに「弁天島」というパワースポットがありました。古くはもっと沖にあった、と言われています。だから島なんですね。出雲地方は10月の神無月を「神在月」と言います。各地に散った神様が出雲に帰ってくるから、です。そしてその神々がこの浜から陸に上がるんだそうです。なんだか神秘的ですよね。

思いもよらぬきっかけで始まった出雲の旅。でもしっかりと楽しんで来ました。とても充実してたくさんパワーをもらった二日感になりました。長文お付き合いいただきましてありがとうございました。きっと皆さんにも出雲の神様パワーが授かること間違いありません(^^)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿