CozyConer

サッカーやグルメや旅行やキャンプや…日常のちょっとしたことをつらつらと。JリーグのFC東京を強烈に応援しています。

棒ノ折山 春爛漫の縦走路

2009年04月29日 | インポート

P1000416  ゴールデンウィークの初日と言われるが、前半はカレンダー通り故に29日の祝日は貴重な1日だ。いつのまにか「昭和の日」定められたみたいだが、元々昭和天皇の誕生日からして「みどりの日」よりかはしっくりくるかもしれない。さて、そんな昭和の日は早朝から西武鉄道の飯能駅に降り立って、名栗方面のバスを待っていた。今日の目的は「棒ノ折山(969m)」である。なんだか変な名前であるが、山頂で棒が折れた、とかあまり縁起の宜しい名前には感じられない。しかも「棒ノ峰」であるとか、字が少し変わって「棒ノ嶺」だとかいろんな呼び方があるようだ。8時29分発の急行バスに乗ると、登山口まで連れて行ってくれる。今回は少し欲張って奥多摩側のJR御嶽駅まで縦走することにした。

【コース概要】名栗湖登山口 →(1:20) 棒ノ折山 →(0:20) 黒山 →(1:40) 岩茸石山 →(1:20) 惣岳山 →(0:40) 御嶽駅

P1000428  登山口バス停(と言ってもバス停がある訳ではない、バスが止まるだけ)にて準備を済ませて名栗湖のほとりをぐるりと回って登山口へ向かう。すこし風が冷たいが絶好の登山日和だ。ちょっと霞んでいるかなぁ~と思うが、絶景が期待できそうだった。しばらく樹林帯を歩いていくと、だんだんと水の流れる音が聞こえてくる。近くに沢が見えてきて、登山道はそのまま沢と合流し、しばらくは沢登りとなる。といってもビショビショになる程の沢登りではなく、気持ちよくマイナスイオンを浴びる程度だ。途中、ワンコも元気良く登っていた。ワンコを連れた登山は昨今賛否両論いろいろあるようだが、そんなに目くじら立てる必要もなかろうというのがボクの考え。何でもそうだが度が過ぎるのが行けないのであって、それはワンコも人間も同じことだ。

P1000452  そんな気持ちの良い沢登りもあっというまに終了し、快適なトレッキングとなる。途中の小ピークにおいては、その直下はかなりの急登となる傾向があるようで、階段状に整備された道はあまり登りやすいとは言えない。自分の歩幅が確保できず、しかも土砂が流出してしまい骨組みだけ残った階段はむしろ危険だ。棒ノ折山頂直下の急登を上がると、広々とした山頂が待っていた。さてさて、本日のお楽しみの昼食の時間である。いつもはオニギリと味噌汁という定番から今回はオーガニックっぽいくるみパンを使ったオープンサンドにきのこのスープだ。カッテージチーズとカボチャのペースト、そしてオニオンサーモンを適当にパンの上に乗せて頂いた。うまい~!ちょっとお洒落なランチタイムとなった。

P1000455  さぁ、先を急ぐことにしよう。というのもまだこの先、奥多摩側へ下りるまでが長い道のりなのだ。一気に棒ノ折を下ると次のピークが黒山である。途中ほとんど人とすれ違うことなく来たので、きっと静かな山頂かと思いきや、字のごとく黒山の人だかりであった。ちょうど昼時にも重なったこともあるだろう。そそくさと山頂の写真を撮って先へ進むことにした。1時間以上連続で上り下りを繰り返しているとさすがに足への負担は大きい。一気に次の中継点、岩茸石山まで行きたいところだったが、その手前の小ピークで休憩した。かなた頭上から子供たちの「ヤッホー」という歓声が聞こえる。え、あれが岩茸石山か?まだあんな先、しかもずいぶんと高いじゃないかぁ~。一気に気持ちがなえる。

P1000466  そんな小ピークから一旦下山し(ものすごくもったいなく感じる)、再び目の前に岩茸石山の壁が立ちはだかると、こりゃも登るしかありません。諦め気分でえっちらおっちらとよじ登る。やがて山頂に立ち、この時ばかりは報われたなぁ~としみじみ感じた。さ、次のお楽しみのコーヒータイムだ。さっそくお湯を沸かしていつものコーヒーをドリップして、おやつの酒饅頭で至極の一時。近くには初老のご夫婦がアマチュア無線のCQコンテストの真っ最中であった。おそらく自作と思われる4エレのループアンテナを東側に向けていた。コーヒーを飲みながら、旦那さんの非常に流暢な無線会話に関心しつつ、隣の奥さんは何もすることがなく暇だろうな、と妙な心配なんぞしてしまった。この岩茸石山は、奥多摩の高水三山のひとつで、これで3回目の登頂となった。これまでは晩秋や初冬ばかりだったが、春爛漫のこの時期、新緑の淡い緑が本当に綺麗だった。三山の三つ目、惣岳山に差し掛かった際、山頂を避ける巻き道があったので、足腰バテ気味のボクら軟弱夫婦は躊躇なく巻き道を選択・・・。その後は見慣れたコースを無事御嶽駅まで下っていったのであった。

 快晴の1日、休憩含めて7時間弱のロングコースはとても楽しい山行となった。帰りに立ち寄った拝島駅近くの居酒屋は、リュックを背負った登山帰りのお客が多数見受けられ、すぐに満杯になる程だった。キリっと冷えた生ビール、すっごく美味かったなぁ~。これだからやめられませんヨ、登山はネ!


阿修羅と谷中散策

2009年04月26日 | まち歩き

P1000343  この3月末から上野の国立博物館にて阿修羅展が開催されているのはご存知のことだと思う。この阿修羅像、歴史の教科書や美術の教科書でお馴染みなんだと思うが、どことなく知っている仏像であった。というのは3つの顔、6本の腕が妙に記憶に残っているのである。仏像に興味があるわけでもないのに、無性に見たくなる衝動は、きっとそんなところから来ているのだろうか。と言うことで快晴の日曜日、早起きして朝一番から乗り込んでやろうという勢いで上野までやってきた。9時ジャストに鶯谷駅へ到着し、国立博物館へ到着したのだが、既に長蛇の列、9時半の開場を前にして既に気持ちは凹み気味。だが、一歩中に入ってしまうと、その仏像らの雰囲気に気持ちが引き締まる。より詳しく知りたいと思って、ガイドしくれる装置を首から下げて、指定の番号を入力すると、なんと女優の黒木瞳さんの声でナレーションが流れる。こりゃ良いわ。ここでは詳しく歴史については述べないが、7世紀の昔からやってきた仏像達は、それはそれは不思議な感じであった。特に主役の阿修羅、本来は戦いの怒る仏様であるにも関わらず、その3つの顔の表情は穏やかであったり、ちょっと憂鬱そうであったり。とても怒ってる仏様には見えない。阿修羅像は360度、ぐるりと見ることができるので、興味がある方は是非この機会にご覧頂きたい。本当に1300年前からやってきたのか、と驚愕するに違いない。

P1000368  さて、お腹も空いてきて、阿修羅展を後にして、谷中の方へ向かってみた。いくつか食事処を下調べしておいたものの、調度昼時で何処も一杯だ。たまたま通りかかった気になるお店へ入ってみた。不忍通り沿い、谷中というよりは根津になると思うが、八重垣商店街にある「カレーとネパール家庭料理 PASA」だ。小さな洋品店の2階にあり、テーブル席が5卓程度というこじんまりとしたお店だ。ランチメニューのカレーの中で、トマトの野菜カレーを注文した。辛さも好みに合わせてくれる。サフランライスが付いてきて、デザートにヨーグルトまで出てくるのだ。で、肝心のお味の方はトマトの酸味が効いていてとても美味しい。辛味は中辛でお願いしたのだが、もうちょっと辛くても大丈夫だ。写真の後ろにチラっと写っているが、ネパールのビールも昼間っから頂いてしまったが、とてもライトで美味しいビールであった。

P1000375 食後は根津神社へと向かってみた。調度、ツツジ祭りを開催しており、沿道から人、人、人でごった返している。満開にはまだちょっとな感じではあるが、見事なツツジの花の山である。そして境内には縁日が出ていて、そこかしこで美味しそうな匂いがしている。最近は焼そばやお好み焼きの定番以外にもステーキだの、餃子だのバリエーションが豊富である。どうにか混雑する神社を脱出すると、鼓笛隊等が車道で演奏していた。街を上げてのお祭り騒ぎであった。

P1000392  谷中方面に向かって歩く。一本裏道に入ると静かな路地になる。下町らしい生活感も感じることができる。そして、コテコテの下町っていうワケでもなく、少しお洒落なところも持ち合わせているのが谷中っぽい。そして谷中と言えば、何故かネコが有名なのである。以前、谷中銀座へ出向いた際にも沢山のノラネコ達が住民とたわむれていた。そんなネコにあやかったお店もいくつか見受けられる。突然こんな標識なんかあったりしてつい微笑ましく思ってしまう。ところが今回は、御ネコ様には1匹しかお目にかかることができなかった。ネコ好きにはたまらないエリアかもしれない。そしてネコだけではなく、お寺も沢山ある。お寺の隣がお寺、なんてのがザラであった。よく法事の方々とすれ違ったのだが、今日は何かそういう日なのかな、と思ったりしたが、単にお寺が多いというのが理由のようであった。

P1000414  JRの日暮里駅へ向かう途中、谷中霊園を通ることにした。ここも有名な霊園であることから、有名人も多数眠っている。途中、徳川慶喜(とくがわ よしのぶ)のお墓があるとのことで、ちょっとお参りでもしてくか、とお気軽な気持ちで向かってみた。墓地の中を右に左にと歩いて行くと、ちょっと雰囲気の違う場所に出た。何人かの人達が柵越しに覗いている。お、これか。徳川家のお墓が、たとえ有名な墓地とは言え、谷中霊園内にあるってのも普通にあるのかと思っていたが、ちゃんと格式高い状態であった。そしてお馴染みの葵の御紋である。この写真を撮りながら心の中では水戸黄門のテーマが流れていた。で、ちょっと意外だったのは、神式のお墓なんだそうだ。ボランティアだと思われるお爺さんが丁寧に説明してくれた。帰りには徳川家の家系が書かれた資料まで頂戴してしまった。

 昨日までの大雨が嘘のように晴れ渡った日曜日、思わぬ散策となって、とても有意義に過ごすことができた。上野から谷中周辺はとってもミステリーで魅力的な下町である。また機会があったら訪れてみたい。 


つつじと蕎麦の里 坪山

2009年04月19日 | 登山・ウォーキング

P1000022  その山はこの時期大変人気とあって、相当混むらしい、という事前情報があったが、ヒカゲツツジが群生しているというので、一目見てみたいというまぁ坊のリクエストにお応えすることとなった。場所は山梨県の上野原市になるが奥多摩山系である。JR中央線の上野原駅からバスで1時間程度の距離で、この時期はその名物のツツジ見物客が殺到するとのことから、じゃその第1便のバスが到着する前に登ってしまおうと作戦を立てた。6時過ぎに愛車にて自宅を出発、中央自動車道を利用して上野原ICで降りる。折からの格安高速料金のせいか、早朝から車の数が多い。上野原から先は西原(さいばら)方面へ向かう。快適なワインディングだ。ボクサーエンジンは小気味良いエンジン音を奏でてくれる。

P1000318  やがて、「びりゅう館」というレストハウスへ到着した。今回はここに車を置かせてもらい、坪山という標高1102mの山を目指す。ここで注意したいのは、今回、普段使われる駐車場へ止めたところ、この時期はバスの折り返し場として使われる場所であった。富士急バスの方々には迷惑をかけてしまった。ここにお詫び申し上げたいと思う。良く見ると他の駐車場へ止めるように注意書きがあるので、それに従って欲しい。さて、びりゅう館からしばらく車道を歩くと、坪山登山口だ。身支度を確認して、登山道へと入っていく。天気も良く、本当に気持ちの良い山行だ。のんびりと歩いていると、傾斜がだんだんきつくなってきた。こりゃ結構な急登である。痩せ尾根にツツジがビッシリと群生しているので、かき分けて進むことになる。狭い登山道だし、これで大量に登山客が来たらどうなることやら。早めに来て正解であった。だんだんとツツジの木にも花が見られるようになってきた。今回の目的、ヒカゲツツジは薄い黄色の花なので、一見すると葉っぱと同化してしまい、花には気がつかない。他にもピンクが鮮やかなミツバツツジなども群生していた。そして目線の下の方には、イワカガミやイワウチワなどの高山植物も結構群生していたが、まだ花には時期が早かったかもしれない。それにしても急な登り坂である。最後の山頂直下は、心臓が口から半分飛び出した格好であったに違いない。9時半には山頂へ到着した。コースタイムが2時間のところ、1時間半ちょいで登り切った。まずまずのペースだ。山頂には2組程度しか居らず、決して広いとは言えない山頂にてしばらく休憩だ。さすがに9時半だとお昼には早すぎるので、コーヒーを沸かして、いつものように和菓子をつまんだ。

P1000335_3  うまいコーヒーを飲んでいると、途中で追い越した年配の方々が登ってこられた。いやぁ、あの急登を登ってきたのかと思うと、本当に健脚である。手狭な山頂故にボクらは早速撤収を始めた。バス客が来たら、きっとごった返すに違いない。山頂からは三頭山が綺麗に見渡せる。富士山もかすかに姿を見せてくれた。三頭山を背にして、車を止めたびりゅう館へと戻る。最初にある程度一気に下ると、その後は小ピークをいくつか越えていく。秋には紅葉が素晴らしいとのことだ。快適な尾根伝いが終わると、山腹をジグザグと降りることになる。途中巨木などにも出会えるので、ダラダラと続く割には飽きが来ない。そして下りもコースタイム2時間のところ、1時間半でびりゅう館へ到着できた。ちょうどお腹も空いたので、西原名物の蕎麦を食べることにした。ボクの頼んだのは、あれもこれも付いてくるよくばりセットだ。とろろの麦飯も付いてきて、美味かったです。

 当初はお手軽な山だと思っており、ハイキング気分であったが、息をもつかせぬ急登は登り応え満点の山である。奥多摩の山々はまだまだあなどれない山々が沢山あるかと思うと、これから先、とても楽しみになってきた。


東京の頂点 雲取山 日本百名山(5/100)

2009年04月12日 | 登山・ウォーキング

P1000022  11日早朝、埼玉県の所沢駅から特急電車に乗り込む。レッドアロー号だ。終点の西武秩父まで1時間程度のゴージャスな旅、目的は東京都の最高峰、雲取山の登山である。快適な旅はあっという間に終わり、西武秩父から三峯神社行のバスへ乗り換える。登山口まで一気にバスで向かうのだ。以前は秩父鉄道の三峰口駅からロープーウェイを経て三峯神社へ出るのがポピュラーであったが、老朽化の為ロープーウェイは廃止された。10時半頃に三峯神社へ到着するが、まだ早い時間のためか閑散としており、登山者のみがいそいそと準備に忙しそうであった。三峯神社はヤマトタケルを祀っているとのことで、個人的には非常に興味深いのだが、今回は先を急がせてもらうこととし、一路雲取を目差す。霊場っぽい雰囲気の木立の中を進む。よく整備された登山道で、快適なトレッキングだ。時折、チラチラと見える奥秩父の名峰、両神山が「こっちへも来いよ」と挑発しているようだ。

P1000187  比較的緩やかに高度を増していくと、やがて霧藻ヶ峰へ到着する。待望の昼食の時間だ。峠には有人の小屋というか売店があり、その軒先で休ませてもらうことにした。休憩料は一人400円でお茶かコーヒーが飲める。え?有料なの?と思うことなかれ、この場所で切り盛りするには相当なコストがかかると思う。管理人のおじさんとの会話や、他の登山者との会話で思わぬ情報も得ることができるので、積極的に利用したいところだ。実際にこの先、かなりのアイスバーンだという情報を得ることができた。もしアイゼンを持ち合わせていなければ、この時点で引き返すことができたのだ。

P1000205 さて、先を急ぐとしよう。更にゆるゆると高度を上げ、一旦お清平に出ると、ここからこの日のメインイベントの急登が始まる。前白岩を越えるまでの辛抱だ。ゆっくりと足を進めていくと、前白岩の肩に出た。一旦下ると廃墟と化した白岩小屋があり、ここで小休止。汗を拭きながら眺望にため息をつく。コーヒーを沸かして、持参した和菓子を頂いた。和菓子は酒まんじゅうだが、これがコーヒーと絶妙なるハーモニーをかもしだす。至極の時であった。

 
P1000209 のんびりもしてられずに、あたふたと出発した。さてもう一分張りだというところで、足元の様子が変わってきた。雪だ。所々に雪があり、しかも凍り付いている。しばらくそのまま登ったが、限界を感じて、軽アイゼンを装着した。途中、アイゼンを持っていないパーティーと遭遇したが、難儀しているようだ。ゆっくり登って欲しい、と声をかけて先を急いだ。

P1000212  雪の登りが一段落したところでサプライズ!目前に2頭のシカが!結構余裕で何かをついばんでいる。カメラを向けても焦ることなくジロっと睨まれるだけだ。まだ若いシカだったのか、結構無邪気な顔していてカワイイもんだ。もう少しかまってみたかったが、いい加減にして先を急いだ。

P1000224  やがて目前に数張りのテントが見えてきた。どうやら本日のお宿、雲取山荘に到着したようだ。テント場を抜けると、まるで昔の小学校のような山荘が出迎えてくれた。受付を済ませ、部屋に案内してもらった。8畳の個室の真ん中にコタツが用意されている。豆炭で暖められており、夜寝るときもコタツに足を突っ込んでもOKとのこと。混む様なら相部屋になります、とのことだったが、結局ボクら夫婦で広々使わせてもらった。

P1000227  18時の夕食が結構待ち遠しかった。準備が出来た、との連絡があり、食堂へ向かうと名物のハンバーグ。ご飯も炊きたてですごく美味しい。思わずお代わりしたかったけど、食べ過ぎには注意しないとね。でも回りの方々、「チョー大盛りで」とか「富士山級で」とか言いながらご飯のお代わりを要求していた。

P1000226  食後は部屋に戻り、まったりとした時間を過ごす。普段は口にしないウィスキーだが、紅茶で割って飲んでみると意外にも美味しい。病み付きになりそうだ。携帯電話もかろうじて圏内になるのでmixiの日記を書いてみた。また持参した緊急用のアマチュア無線機のスイッチを入れてみると、多摩地区のレピータが受信可能だ。さすが東京で一番高いところにある(厳密には埼玉県にいるのだが)。しかもこの無線機、ラジオの受信ができるので、周波数を81.3MHzに合わせてみた。するとおなじみのJ-WAVEが聞けるではないか。なんともご機嫌ではないか。だがしかし、容赦なく訪れる睡魔に勝つことはできずに気がついたら深い夢の中であった。

P1000238  翌朝は5時少し前に起床して日の出を拝もうと思っていた。しかしあいにく曇り空で雲がオレンジに輝く程度であった。昨晩は瞬く星空を仰ぐことができ、天の川までしっかり見れたのに・・・。しかし西側には雲海が広がっており、その雲の海から(たぶん)両神山が顔を覗かしているではないか。待ってろよ両神山、そのうち登ってやるぜ!相変わらず挑発的な山であった(笑)。

P1000246  朝食を済ませて出発の準備だ。ここから山頂までは通常で30分程だが、もうつるんつるんに凍りついている。軽アイゼンでは少々心もとない。前爪があればなぁ~と思いながら慎重に登っていく。今朝、他の登山者から聞いた話だと、巻き道を通った人が昨日滑落事故を起こしたとのことだった。この次期は巻き道、特に北面を回る道は大変危険なのである。とは言え、この山頂直下も危険であることは間違いない。1時間弱の時間をかけてようやく山頂へ辿り着くことができた。

P1000248  山頂はほぼ360度の展望だった。富士山も綺麗に見える。南アルプスも雪化粧した山並みがはっきりと確認できた。いやぁ~、本当に素晴らしい。ため息連発だ。写真を無造作に何枚も撮ってしまっていた。この山頂で、埼玉県、山梨県、そして東京都の1都2県の境になっている。

P1000268  山頂から奥多摩方面を目指してしばらく歩くとまるで芝生を植えたような鞍部に出る。振り返ると避難小屋の赤い屋根と青い空が見事なコントラストを描いていた。さっきから「きれいだねぇ~」しか言葉を発していないかもしれないと気付く。

P1000274  緩やかな斜面を下っていくと、やがて奥多摩小屋に到着する。ここは素泊まり専用の小屋だ。ここでしばしの休憩とすることにした。目前には富士山がそびえており景色も文句の付け様がない。いつもの珈琲鳴館のドリップコーヒーを取り出し、お湯を沸かす。じっくりと蒸してからドリップした。美味いコーヒーには和菓子が我が家の定番、今回は豆大福であった。

P1000278 この付近にはヘリポートがある。救助や狩猟、荷揚げ等に利用する設備だ。聞くところによると、東京都の石原都知事も時々ヘリで訪れて、趣味の狩猟をされるとのこと。お金持ちは違うねぇ~。三峰からだと5~6分で飛んで来れるとか。ダイナミックな話である。

P1000282  帰りは山梨の丹波(たば)にある鴨沢というところからバスで奥多摩駅へ向かう予定だ。しかしバスの時間をうまく意識して歩かないといけない。この時点でひょっとしたら11時半のバスに乗れるかもしれない、という期待があった。しかし場所を予測してコースタイムから割り出すと、コースタイムを10分上回るスピードが必要だ。しかも休憩は許されない。であればのんびり帰るべ、と言うことでお昼の準備に取り掛かった。この日の昼食は「ひきわり納豆そば」をチョイス。コッヘルにお湯を沸かして、乾燥麺と粉末スープを入れるだけ。納豆味が絶妙に美味い。インスタントラーメンのように油を使っていないので、食べ終わったコッヘルも油で汚れずに助かった。これはオススメである…と思ったが、帰宅してからスゴイ異臭に悩まされた。納豆は時間が経つとニオウのであった。

P1000294_2  やがて眼下には車道が見えてきて、しばらくその車道に沿っての下山になる。もう鴨沢バス停は目前だ。次のバスまで1時間ちょっとあるが、休息を兼ねれば大した待ち時間ではないだろうと思っていた。バス停に着くと、目ざとく酒屋を発見。ダッシュでビールを買いに行く。小走りできる余裕がまだあることに驚いた。今回の1泊2日の行程は、それほど体力的にしんどくは感じず、ちょっと余力を残しての行程に感じる。それが缶ビールで乾杯したとたんにヘナヘナと腰抜けとなってしまった。予定から少し遅れて、奥多摩駅行きのバスが到着したが、なんと素通り。え?満員で乗れないの?と思ったのもつかの間、2台で運行していたようだ。後ろのバスはガラガラでしっかり座って帰ることができた。今回もご他聞に漏れずに地元の居酒屋にて反省会を開催し、じっくりと反省を行った後にほろ酔い気分で我が家へ戻った。東京都最高峰、そして日本百名山の雲取山、良い山行が出来たことに感謝したいと思う。   


桜、桜、桜

2009年04月05日 | まち歩き

P1000106  この土日、北朝鮮からの挑発に翻弄されたわが国ニッポン。本当に不愉快である。しかもこの一大事に誤報を繰り返したわが国ニッポン、体たらくにも程があり、これまた不愉快この上ない。そんな折ではあるが、春爛漫な桜の話題を少し振り撒いてみよう。お口直しになれば幸いだ。

 土曜日に府中の桜祭りを見る機会があったので、カメラ持参で訪れてみた。府中駅から北側に東西に流れる、その名も「桜通り」という道があるが、これが見事な桜並木になっている。沿道のお店もこのお祭りに合わせて店頭に小物など並べていた。

P1000137  府中から桜を愛でながら国分寺の方へ向かっていく。裏路地をくねくねと歩いていると、立派な武蔵国分寺に出る。国分寺という寺は各地にあり、西暦741年、聖武天皇が疫病から守るために各地に建てたと言われており、国府の近くに建てられたそうだ。なるほど、府中が国府だった訳でここにあるのだろう。この手の歴史建造物は、そこに建っている意味がとても重要だし面白い。この後、JR国分寺駅のマルイにて買物をしてこの日の花見は終了した。

P1000160  翌日の日曜日、予てからの天気予報だと雨となっていたので、登山の予定も立てずにいたが、なんと晴れているではないか。近所の桜祭りも良いが、年に1回、一般市民に開放される貴重な桜を愛でに武蔵野市まで出向いて行くことにした。その前に我が家の回りも実は桜の名所である。マンションや近所の高校等の周りは桜で囲まれている。いやぁ、実に見事だ。ちょっと曇り気味なのが残念である。

P1000163  向かった先は、NTT武蔵野研究開発センタだ。実はボクの仕事の関係で密接なところでもあり、何も休日に来なくても、と思わなくもないが、普段中々見れない「NTT技術資料館」が開放されているので訪れてみた。この資料館では電話の発明から最初の電話事業、交換技術の進歩、ケーブル線などの素材に関する基礎研究など、時代に沿って展示説明してある。普段自由に見れないというのが本当にもったいない施設だ。また、この武蔵野研究所は桜並木も見事で、いつもは仕事のことで頭が一杯で桜を見る余裕もないのだが、今日はじっくりと愛でることができた。

 と、ざっとこの土日に見た桜をご紹介したのだが、ぶらりとデジカメを持って歩いたのだけれども気がついたら65枚もの桜の写真を撮っていた。桜の木の下でドンチャン騒ぎをするのも良いけれど、各地の桜を見比べて歩くっていうのも風情があって良いものだと自己満足に浸っているのであった。