CozyConer

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子ノ権現から古民家茶屋へ

2015年10月10日 | 登山・ウォーキング

子ノ権現とはなんぞや?まず読めますか?「ねのごんげん」と読みます。正式には「子ノ権現天龍寺」と言い、天台宗のお寺なんですが、山のほぼ頂上に創建されてます・・・と言うか、実はどこが山の頂上なのかは実は謎でした^^;

子ノ権現について詳しくはコチラからどうぞ。

10月の三連休初日はその子ノ権現を目指すことにしました。

西武線の所沢駅で秩父方面の電車を待ちます。来た来た。今回乗るのは祝休日に運行している快速急行で2ドア、ボックスシートタイプの電車です。この手のは旅情を掻き立てますね(笑)

1時間ほど揺られて到着したのが西吾野駅。埼玉県の飯能市です。予報では晴れだったんですけど、やや曇り気味で気温も低め。長袖のTシャツに半袖Tシャツ重ね着だと少し辛い感じ。ちなみに半袖Tシャツはサッカー日本代表のレプリカユニフォームを着ました。背番号6の森重選手のユニです。ちょうど代表ウィークだったしね(^^)

出発は9時半、標高は誤差あるとは思いますけど約260mが出発地点になります。

お!西武線の特急レッドアロー号です。しかも先代のカラーをまとったレッドアロークラッシック。普通のレッドアローはグレー塗装なんですけど、やっぱりこっちの色の方が良いなぁ。

しばらくは舗装された生活道路を登っていきます。コケむした路肩なんですけど、なんだか綺麗です。新芽?なのかチョンチョンとコケが伸びていました。

やがて登山らしく山道になっていきます。ここの山の特徴は、結構な急登なんです。最大斜度も30度近くもあるんだとか。高低差にして400m程度ですが距離が短いので一気に登っていく感じ。割とダイナミックです。

何年か前に6月の蒸し暑い時期に登ってフラフラになったことがありました(笑)

道中は間伐が進んでいて、うっそう感も少なく明るい山道です。でも西吾野駅から登るハイカーは少なく、ほんの数人しか見かけませんでした。それゆえにのんびり歩くことができました。

舗装路に出ると、もう間もなく子ノ権現に到着です。実は車で来れるところなんですよね。

 

お天気があまり良くなくて眺望はこんな感じ。青空を期待してたんだけど、日差しが無い分楽に登れたのかもしれません。

山門を潜ります。自転車で登ってきたツワモノが何人かいました。すげーなぁ〜^^;

この聖橋を渡るとお寺です。正面の寺務所の茅葺屋根が見事です。

ここは足腰祈願が有名で、その証拠?に巨大なわらじが祀られてました。

これを見たら「あ!小学校の遠足で行ったかも!」と思い出した方もいるのではないでしょうか(笑)

休憩含めて1時間45分で到着。標準コースタイム通りです。気温も湿度も低くて登山には良い季節になりました。

人も少ないので境内をくまなく散策。天気が良いとスカイツリーが見えるんだとか。しかも高さも同じらしいです。しかしお腹が空きましたぁ〜(笑)

ランチタイムを楽しみにしながら西武線の吾野駅を目指して下山していきます。下りも斜度があるので慎重に足を進めます。スニーカーを履いたお気軽ハイカーさん達が苦労していました。怪我しないようにね。

山道が終わったあたりからポツポツと人家が出てくるんですけど、そのひとつの畑に奇妙な物が・・・案山子のつもりなんでしょうか。なんだかホラーです。夜中に見たら腰抜かすだろうなぁ。

ハイ、今回のお楽しみのひとつがコチラ

安保2年に建てらたという古民家。昭和7年からうどん屋として切り盛りされたとかで、今は三代目が継いでおられます。

店内はこんな感じでとてもレトロ。しかも流れる音楽がジャズですからそのギャップがお洒落としか言いようがありません。

お昼時もあってほぼ満席。車やバイクで来れるので人気のお店になっているようです。

そして今日のランチ。肉汁つけうどんです!竹筒の器がイイですよね。熱々のおうどんが入っています。そしてつけ汁も熱々ですが、汗で冷えた身体にはちょうど良いです。じわっと来るんですよ、お味も暖かさも。はっきり言いましょう。めちゃウマイっす(^^)/

カミさんは食後にスイーツを注文してました。天草きな粉黒みつアイスです。四角いのが天草、要はところてんの塊で、左にある丸いのがアイスクリーム。少しご相伴にあずかったんですが、とても優しい味でした。こちらもはっきり言いましょう。めちゃウマイっす(^^)/

 

このままここに泊まってしまいたいくらい癒される茶屋でした。ハイキングでも良し、ドライブでも良し、良いお店を見つけました。

さ、帰路を急がないと。西武秩父線は1時間に2本程度しかありませんからね。

子ノ権現はいくつかコースがあって、竹寺という天台宗のお寺経由で降りるルートも有名です。今回は西武秩父線の西吾野駅から吾野駅のコースを取りましたが、都心からもアクセスしやすいので、遠出は出来ないけど、お気軽に本格的登山の雰囲気を味わいたい、というのにぴったりかもしれません。本格的に寒くなる前に晩秋の子ノ権現登山は如何ですか?オススメです。


360度の絶景「飯盛山」

2015年09月23日 | 登山・ウォーキング

今年の9月の連休は土日がうまいこと繋がって5連休、いわゆるシルバーウィークになっています。そして次のシルバーウィークは11年先になるんだとか。これは満喫しないわけにはいきませんね。ということで先月に続いて山梨県北杜市の「明野の家」にお世話になることにしました。

そして今回の山行は、清里と野辺山の間にあるとてもかわいらしい山、飯盛山にしました。「めしもりやま」と読みます。そう、ご飯を盛ったような山だからこの名前になったそうです。

ここは以前にも登っていました。2008年のことです。実に7年ぶり。当時のブログはコチラから。その時と同じように清里から登る為にとある施設の駐車場に車を置かせてもらいます。早朝故に誰もいません。下山したらちゃんとお買い物するので許してね^^;

この山は割とポピュラーなんですが、清里から登る人は稀の様です。前回もほとんどいませんでしたし、今回は一人だけすれ違っただけ。だから自分のペースで歩くことが出来ます。しばらく車道を歩き、登山口から入りますがしっかりと整備された道で楽に歩けます。登山口から小一時間はうっそうとした林の中を歩きますが、途中から一気に空が開けました。標準時間よりも若干ハイペースだった為に、コンディションを考慮してここでしっかりと休憩。この先は視界を遮る物がなく快適な山行になります。

8月の茅ヶ岳登山と違って体力気力共に余裕があります(笑)

松ぼっくりの若い実が目に付いたので記念にパシャリ。これくらいだと何だか食べられそうです。

山頂が既に見えています。あそこまで登るのか、という目標が見えるのって良し悪しですがね・・・遠いと感じるか、もう見えていると感じるかはその人の性格と疲れ具合でしょうか。この時はポジティブに思えましたよ!ご飯を盛ったように見えますか?

登山道は清里側はずっとこんな感じで綺麗に整備されています。写真撮り忘れたんだけど、下山した野辺山側はむしろ原始的な登山道で、本格的な山道、ガレ場の連続でした。

程なく山頂に到着。清里の駐車場を出てから2時間弱で登頂に成功です。山頂は長野県なんですね。足元なんですけどわかるかなぁ〜、小さな点々があるでしょ?これ羽蟻の群なんですよ。たくさんウヨウヨしてまして・・・この山頂の碑がシロアリにやられてるんじゃないだろうか?と心配になってしまいました。

 

ここからの景色は絶景です。360度周りが全て美しい景色。写真は八ヶ岳方面を写しているんだけど、この日は残念ながら雲に隠れてしまいました。ここから見える八ヶ岳は本当に美しいです。7年前の写真はコチラ

さぁお楽しみのお昼です。時間はだいぶ早いんですが、朝食も早かったのでお腹が空きました。途中のコンビニで買ったおにぎりがここではご馳走になります。カミさんが真空断熱のミニジャーに具沢山のお味噌汁を作ってくれました。これが程よく煮立ってて美味しいんです。自宅でスープの材料を入れておくと、山頂付近では食べ頃になっているという仕組み。便利な世の中になりました。

さて下山です。降りるのはJR小海線の駅、野辺山を目指します。JRで一番高地にある駅で有名ですね。先にも書きましたが、ここからの登山道は割と本格的な山道です。細い巻道あり、ガレ場あり。ところが子供連れの一行がたくさん登って来ます。登山慣れした方々もいますけど、大概はスニーカーにショルダーバック程度の軽装が多いですね。と言うのも平沢峠にある駐車場に獅子岩登山口があるんですが、そこからだと比較的お手軽に登って来られるところなんです。でも足場も悪いのでお子さんをおんぶしながらとかはやめた方がいいと思います。本当に危ないですよ。

そしてその平沢峠には日本の分水嶺がありました。ここに降った雨は右側なら日本海へ、左側なら太平洋に流れる境目なんです。なんかすごいところに立ったしまった感覚です(笑)

平沢峠から約1時間程歩くとJR野辺山駅です。キャベツ畑の中をひたすら歩くだけなのであまり面白くはありません。アスファルトだから足が痛くなってしまう・・・

この野辺山駅はJRの最高地にある駅で有名です。気温もおそらくこの日は20度を切っていたんじゃないかな。かなり肌寒い感じでした。

そして小海線が運行本数がめちゃ少ない。普通だと2時間以上待つハメになるところ、休日だったせいか臨時の列車が用意されてました。それでも30分以上ま待ちましたけどね。この小海線に乗って一駅だけローカル線の旅を満喫です。

清里駅で下車して、駐車場まで戻りました。お約束通り施設内でお買い物をして戻る途中、花と葉っぱに覆われた車のオブジェが。オブジェかと思ってよく見ると、これフィアットパンダじゃないですかね?廃車になった車をうまく利用してとても楽しげな物に仕立て上げていました。いいですね、こういうセンスって。

明野に戻ってのビールが格別だったのは言うまでもありませんね。シャワーを浴びて、テラスで茹でたての枝豆つまみにプシューッっと一杯。これだから登山はやめられません^^;

少しずつコンディションが整って来ている感じがしますが、あまり無理をせずに月に1回のペースで里山登山が出来ればいいなと思っています。来月は何処に登ろうか今から楽しみです。オススメがあれば是非教えてください。よろしくお願いしますm(__)m

 


今年は山登りを復活しようとリハビリ始めました(^^)

2015年01月24日 | 登山・ウォーキング

椎間板ヘルニアで寝込んでた時、たしかサッカーのワールドカップ(南ア)と冬季オリンピック(バンクーバー)を自宅で観てたよなぁ〜。ってことは既に4年が経過しているんですね。最後に登った山が鹿児島県の開聞岳、通称薩摩富士に登った数日後、ボクは腰痛で動けなくなったのでした・・・

会社にも行けないし、そもそも動くと腰のあたりに電気が走るようななんとも言えない痛みがあってこの先どうなるのかなぁ、と不安な毎日でしたけど、今は若干後遺症と言いましょうか、右足の足裏に痺れが残る程度まで回復。でもこれが実は足元の感覚がわからないので、すぐに捻挫しちゃう副作用があって、とても登山なんか復活しようなんざ考えもしませんでした。

でもちょっとずつ、本当にちょっとずつ回復してきているように思い、そう思うと今度はお山が呼んでいるような錯覚に陥る日が増えて来たのでございます。

かつては「百名山全部制覇するぞ!」なんて粋がってましたけど、もうそんな気はサラサラありません。だから今年は近くの小山から登り始め、いろいろ手応えを感じてみようと思ってます。ということで先日は埼玉県飯能市にある200mを切る天覧山に行き、今日は東京八王子市にあるミシュランに載ってワールドワイドになった高尾山に登ってみました。

高尾山はいろいろな登山コースがあるんですが、途中に滝がある6号路を選んでみました。途中に「岩屋太師」という洞窟の中にお地蔵さんが祀ってある脇を通ります。ちょっと神秘的な雰囲気があってお参りせずにはいられません(^^)

しばらく行くと、滝修行で有名?な「琵琶滝」に到着します。さすがに修行している人はいませんでしたが、この時期でもやるのかな?寒そうだなぁ〜。まぁ修行ですからしょうがないですね。

この6号路は良いですよ。人が少ないしずっと沢伝いに歩くので、水の流れる音を聞きながらの山行です。カラカラに乾いた紫陽花がそこかしこにあったので、きっと初夏には綺麗に咲き乱れるんでしょうね。のんびりと歩いているんですが、こんな緩斜面ばかりで良いのだろうか?と不安になります。案の定、山頂の直下から鬼のような階段が続くのです。久しぶりに心臓バクバクでした。最後にツケを払ったっていうのはこういうことです(笑)

そんな鬼階段を登りきると、こんな植物が。これシモバシラって言うんだそうです。可憐な花を咲かせるシソ科の多年草らしいのですが、冬は茎が枯れていても根は元気に水を吸い上げており、氷点下の日に枯れた茎の部分に氷柱を作る、そこから「シモバシラ」という名前が付いたらしいです。面白いですねぇ。鬼階段を登ったご褒美だと思うことにしました(笑)

程なく山頂に到着するのですが、なんだか工事中でちょっと興ざめ。人気の山なので混んでるかと思いきやそれほどでもありませんでした。ちょっと寒いしね。こんな日に登ろうとは思わないのかな。持参したお茶とおやつで少し休憩しました。あいにく天気が曇ってしまい、青空ってわけではありませんが眺めはマズマズ。子どもの頃、元旦に初日の出を見に登ったのを思い出します。

おやつで少し空腹が癒されたので下山することにします。途中に高尾山の守り神、薬王院に立ち寄りました。ここは知る人ぞ知る、天狗をお祭りしている寺院です。無事の下山とお仕事の成功と自分と家族、そして皆さんの健康を祈願しました。欲張りましたかね?

小さな天狗の銅像がたくさんあります。高尾山に来た!って感じがしますね。

今日のメインイベントとでも申しましょうか。カミさんがとても楽しみにしていた「天狗焼」を途中のケーブルカー乗り場の売店でゲット。これここでしか売ってません。そしてめちゃ美味しいです。まぁタイ焼きの天狗版なんですけど、外の皮はカリっとしているのにもっちり感があり、餡は黒豆です。しかも焼きたてだからアツアツ。やけど注意です。

絶景ポイントからはスカイツリーが見えました。だんだん天気が回復してきたので、青空になってきましたね。日が差すと暖かいです。そして下山道に進むのですが、今回は高尾駅に直接降りるコースを選択。以前カミさんが単独登頂した際に降りたコースなので、興味があって選択してみました。通常は京王線の高尾山口駅に降りるんですが、一駅先まで進むことします。このコース、ちょっとした本格的登山な雰囲気かもし出してます。いいですよ、これ。距離はわずかですけど満足感ありあり。油断すると本当に滑落します(笑) 今度はここから登ってみようと思いました。

いやぁ高尾山を満喫。楽しかった。足の調子はまだまだですけど少し自信が出て来ました。もう少し近場の低山でリハビリ続けようと思います。高尾山はいろんなコースがあるので、陣馬山とか相模湖のコースでまだまだ楽しみますよ!


初春の開聞岳 日本百名山(15/100)

2010年01月11日 | 登山・ウォーキング

   2010年一発目は日本百名山の記事となった。昨年末から腰を痛めたり、足を捻挫したりと不安ではあったが、どうにかそういう不運を払拭したいと願いを込めての初登山、ちょっと長くなりますがお付き合い下さい。本年もどうぞ宜しくお願いします。

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 会社の危機が囁かれているJAL、毎日のニュースにヤキモキしながらこの日を迎えた。三連休初日の1月9日、ボクら夫婦といつもの登山仲間のT氏は羽田に集合し、JAL1867便で無事鹿児島空港へ着陸したのであった。空港からバスで市内の繁華街、天文館まで移動し、鹿児島での最初のイベント、昼食へと向ったのである。

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 途中で偶然見かけたいつもお世話になっている「好日山荘」だ。山用品は大概ここで調達するのだが、鹿児島で見付けるとは思わなかった。

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 さて、お待ちかね、本日のお昼は事前にいろいろ調べ上げた鹿児島のニューフェイス、「えびしおラーメン」だ。トンコツのスープが九州だろ、と仰るだろうが、このえびしおのさっぱりしたスープは絶品!丸ごとえびが入ったわんたんもプリプリしてて美味しい。チャーシューなんぞとろけそうであった。

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 さて、食後は翌日に控えている開聞岳登山の下準備で情報収集すべく、ひとまずJR鹿児島中央駅を目指してみた。鹿児島中央駅は旧名を西鹿児島駅と言い、鹿児島の玄関口である。九州新幹線の開業を機に鹿児島中央駅と改名したようだ。そんなときにカミさんが「何アレー?」とすっとんきょうな声を上げているのでボクらも見上げてみると…、おっと何だアレは?火事?そんな規模じゃない。爆発?あ、桜島の噴火じゃないか!こりゃ大変だ。何処に避難するんだ、と軽くパニック。ところが焦ってるのはボクらだけで市民の皆さんは特に無反応だ。え~、そうなの?これって日常茶飯事?と半信半疑のボクらは駅ビル屋上にある観覧車を目指していた。

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 やはり観覧車で桜島を見ようなんて思ってるのはボクらだけのようであった。皆さん落ち着いている。去年は500回以上も噴火を繰り返した桜島、鹿児島の皆さんには当たり前の光景のようだ。そろいも揃って高所恐怖症のボクらは手に汗握りながら観覧車から無心にカメラのシャッターを切ったのであった。

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 そんなドタバタの初日も過ぎて翌朝は始発の電車に乗るために朝4時半に鹿児島中央駅に向った。ここから指宿・枕崎線でのんびりとローカル線の旅のつもりであったが、なんか雰囲気が違う。早朝にも関わらずすごい人の数だ。実はこっちに来てから知ったのだが、1月10日は指宿でマラソン大会があるとのこと。なんでも新年最初に開催されるメジャー大会なので、人気があるらしいのだ。ご覧のように狭いホームは押すな押すなの大盛況。のんびりと旅をする場合じゃなかった。どうにか座れたものの、ラッシュアワー並の混雑で1時間程揺られて指宿駅まで向ったのであった。

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  指宿からは、ご覧のような一両編成のディーゼルカーに乗り換える。ここから30分程度で開聞駅まで向うのだが、唯一ローカル線の旅を満喫できる。この時点で6時頃なのだが、まだ真っ暗だ。東京より九州の方が日の出が遅いのである。

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 6時半頃、開聞駅に到着。車内で朝食を済ませてあったので、そのまま登山口へ向う。まだ真っ暗だ。途中、帰りにバスを利用するつもりだったのでバス停とバスの時間を確認した。と、ここでもマラソンの影響があった。乗ろうとしていた時間のバスはマラソンの為運休だと…ガーン。バスは数が少ないので貴重なのにぃ、と文句を言いながら登山口に向った。

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 腰にはコルセット、右足首にはサポーターと万全の体制で少しずつ登っていく。実はこんなに日の出が遅いとは思ってなかったのでヘッドライトを忘れてしまっていた。T氏が持参したライト1個で暗い登山道を登っていく。1合毎にご覧のような標識があり、距離感を掴めるのが有難い。

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 開聞岳は別名薩摩富士と言い、標高924mの見事な円錐形の山である。登山道はその山肌をらせん状に撒くように整備されている。5合目付近までは樹木に覆われているが、突然視界が開ける場所がある。この日は前日とは打って変わって曇り空。朝焼けが見えるのだが、肝心の太陽が何処にあるのかわからない。でも御来光ということで手を合わせてみた。

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 8合目を越えるとぐっと高度が増してくる感じがする。薩摩半島と、その昔ネス湖のネッシーを意識したイッシーという怪獣がいると言われている池田湖が見える。地図と同じ地形だ、と当たり前のことに感動する。

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 コースタイム2時間半のところ、どうにか2時間で山頂へ到着した。風が強くて寒い寒い。ちょっと霞んでいるのが残念だ。天気が良いと屋久島まで見えるそうだ。

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 山頂でのご褒美は、昨日、天文館の菓々子横丁購入した鹿児島名物?「焼どうなつ」だ。揚げてないのでヘルシーだ。しっとりとしていて美味しかった。

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 下りは少し早くて1時間半程度で降りてしまった。標高924mということもあり、お手軽な山の印象がある。実際に登山口には「やさしい山です」なんて案内板に書かれているが、常に一定の角度が続くので油断しては行けない。しかも標高はゼロスタートに近いので、それなりに覚悟は必要である。さて、本来は降りてからバスに乗り、指宿まで戻ったところで昼食と考えていたが、バスが運休された以上、この近くで食事をする必要がある。登山口は2合目になるのだが、そこから「かいもん山麓ふれあい公園」という施設へ行くことができる。その中にあった「そばの館 皆楽来(みらくる)」で食事をすることにした。見事な開聞岳の雄姿を眺めることができる。

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 ジャーン!とろろそば定食だ。本格的な手打ち蕎麦でコシがあって美味しい。蕎麦が美味しいのは嬉しいのだが、オニギリがまた美味しいのだ。白いお米だけで特に具も味も付いてないのだけれども、ツヤツヤのお米が非常に美味しい。まさにシンプルイズベストである。で、このボリュームで650円ってのも見逃せない。

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 さて、満腹にもなってひとまずバス停に向ってみることにした。途中、公園の管理事務所に立ち寄って山岳バッチを購入しようと思ったら現在品切れとのこと。ところが予約しておくと後で郵送してくれるそうだ。しかも登山証明書なるものも頂くことができた。トボトボ来た道を戻っていくと、行きは暗くて見えなかった1合目の標識があった。ココが一合目で、奥に薄っすら移っているのが山頂ってワケだ。遠いなぁ~、こうやってみると。

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 結局次のバスを待つものの、時間になっても来る気配がない。しょうがない、JRで戻るとするか。開聞駅まで来るとバスがやってきた。指宿方面へ行くようだ。T氏が運転手に乗っていいか訪ねると、マラソンの影響で何時間かかるかわからんよ、JRが良いよ、とアドバイスされていた。なるほど、今日はマラソンでこの界隈は混乱しているようである。列車が来るまで時間があるので駅付近を散策。と言っても何もなく、既に菜の花が満開なくらいであった。のどかな無人駅である。

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 開聞駅14時8分、定刻に来た2両編成のディーゼルカーに乗り込む。開くドアは1ヶ所で、整理券を取って乗り込む。バスの要領だ。降りるときは運転席の後ろのドアから料金を払って降りるシステムだ。途中「西大山駅」に到着すると、2分ほど停車してくれる。ここはJR最南端の駅で、乗客らは急いで列車から降りて写真を撮るのだ。で、良く見ると標識には小さく「JR」と書いてある。実は駅というカテゴリーで言うと、沖縄にモノレールが出来てしまい、最南端の座はそちらに奪われてしまったらしい。なので後から小さくJRと追加したのであろう。

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 ちょっと鉄道ファン向けにマニアックな写真もアップしておこう。運転台越しに見える、菜の花と開聞岳。薄くて見えないカナ~

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 さて、指宿まで来ると、さすがマラソン大会らしく駅付近が賑やかだ。今日はもう一つのお楽しみ、指宿名物のすな蒸し風呂に入ることにしてあるのだ。砂むし会館まで歩いて行くと、国道をたくさんのランナーが走っている。走っているというより歩いている、という表現が正しいかもしれない。ゴールはもうすぐだ。ガンバレ~。さて、砂むし風呂とは、砂浜が地熱で暖かくなっており、そこへ寝そべって砂をかけてもらいじっくりと蒸される、言わばサウナのような物である。受付で料金900円を払い、浴衣に着替える。浴衣の下は下着は付けずにスッポンポンだ。これで砂浜まで降りるのだが、妙に無防備な感じがしてスースーするのが慣れない。順番が来ると、指定された場所に寝るように指示される。そこへスコップで砂をかけてくれるのだが、これほど温かいとは思っていなかった。むしろ熱いくらい。そして砂って重量感がある。最初は気持ち良かったが、目安10分と言われていたけど、我慢出来ないかな。もう8分くらいから意地である。先に入った人達が出たのを確認してボクらも脱出。もう全身汗ビッショリ。究極のデトックスだ。この後は砂をシャワーで洗い流し、温泉で更にサッパリとさせてもらった。さすがにカメラを持ち込む勇気はなかったので撮影出来なかったが、写真の左側のムシロの屋根の下で皆さん砂に埋まっている。

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 じっくりと温まった後は、鹿児島市街まで戻らなければならいない。まだマラソンランナーは走っている。こりゃ帰りの列車も混むだろうな、と覚悟して指宿駅まで戻った。案の定ご覧のような状態。行きは座れたが、帰りは1時間近く立っての乗車になった。通勤ラッシュ以上だわ。ボクら登山組みも少し見られたが、ほとんどがマラソン帰りの人達だ。足腰ボロボロの状態では辛かっただろう。JR九州ももう少し輸送力に力を入れてくれてもいいのに、と思ってしまった。並行する国道は大渋滞だったので、バスも大変だったに違いない。

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 朝3時半に起きての行動で1日が非常に長かった。反省会はホテルから歩いて数分のちょっと洒落た焼酎バー「酒々蔵(ささぐら)」へ行ってみた。鹿児島と言えば芋焼酎、でも最初はビールで乾杯したかったので、選んでみたのは地ビールである。SATSUMA PURPLEといってサツマイモが原料のラガービールだ。炭酸は低めでお芋の香りが良いビールであった。色も見事な紫色だ。そして更に鹿児島と言えば…

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さつま揚げを避けて通るワケには行かないだろう。他にも黒豚のチャーシューや薩摩地鶏の炭焼き等、名物を次から次へと頂いた。ここのお店は焼酎を「割り水」というスタイルで出してくれる。これは事前に水で焼酎を割っておいて、それをしばらく寝かしておくらしい。これによりまろやかで美味しい焼酎の水割りになるとのことだ。試しに一杯飲んでみたが、たしかにまろやかだった。でもボクはロックがいいかなぁ~。二次会はコンビニでツマミを買い込み、ホテルに戻ってボクらの部屋で行ったのだが、途中から記憶がない。いつの間にか寝てしまったようだった。

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 翌朝は比較的ご機嫌な目覚めであった。あまり疲れも感じていない。今日は市内観光をしてから帰路に付く予定である。まずは朝ごはんをしっかり食べねば。宿泊しているホテルの朝食はバイキングである。で、ご覧のお茶漬けのような物、これは「鶏飯(けいはん)」と言って、奄美地方の郷土料理とのこと。ご飯に漬物や錦糸卵、ゴマ、刻み海苔等お好きな物をトッピングし、鶏のだし汁をかけて頂く。少し甘めの汁はダシも効いててとても美味しい。すっかりお腹一杯になってしまった。

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 ホテルをチェックアウトし、昨日予約した観光バスに乗り込んで市内半日コースのスタートだ。写真はお世話になったバスガイドさん。長身でスタイル抜群のガイドさんは話も面白く、非常に楽しく過ごすことができた。有難うございました。

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 そしてそのガイドさんオススメの鹿児島名物がコレである。「両棒餅」と書いて「じゃんぼもち」と読む。でっかい餅という意味ではなく、「両」が中国語のリャンであり、そこから「じゃん」となったらしい。「両」の意味は、薩摩武士の脇差は2本であり、この餅も2本の串を刺しているところから付いた名前とのこと。左側が醤油ベース、右側が味噌ベースのタレで、いわゆるみたらしダンゴのお餅版だと思って頂ければ良い。非常に柔らかいお餅なので慌てるとのどに引っ掛けるので注意が必要だ。駅や空港ではお目にかかれない逸品らしい。

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 市内の名所を回った後、バスは一路桜島へと向う。フェリーターミナルにてバスごと船に乗船。15分程度の船旅だがとてもワクワクする。この錦江湾はイルカが自生しているとのことだったが残念ながらお目にかかることはなかった。

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 桜島に上陸すると、バスは急な坂を必死に登る。やがて桜島の4合目となる「湯之平展望所」へ到着した。ここからは目前に桜島の雄姿を眺めることができる。まさに活火山、いつ噴火してもおかしくない形相だ。今日は大人しいが一昨日、噴煙を見ることができたのはある意味ラッキーだったのかもしれない。ここまで活火山と人々が共存しているところも世界を見ても珍しいんだとか。被害さえなければ観光目的にも一役買っている桜島ってところなんだろう。

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 市内観光は午前中で終了し、午後はフライト時間までフリータイムだ。腹が減っては戦はできぬ、初日はさっぱりした塩ラーメンだったので、最終日はトンコツのラーメンにしようと思って美味しいと言われるラーメン屋を物色した。当初探していたお店、どうやら移転したのか、畳んでしまったのか見付けることができなかった。それではと、さっきの観光バスのガイドさんオススメ、「くろいわラーメン」を頂くことにした。白濁したトンコツ&鶏ガラスープはあっさりしている。細いモヤシもたっぷりと入っていて、シャキシャキ歯応えが良い。麺はストレートでツルツルしており、全体的に飽きの来ないあっさりしたラーメンであった。特にスープは後引く感じでついつい飲み干してしまそうになる。九州のラーメンは福岡の久留米が発祥の地らしく、久留米からトンコツが熊本→博多と流れていったそうだ。何故かそれ以上南下することはなく、鹿児島のトンコツは独自ルートで開発発展したらしい。なので、九州ラーメン派に言わせると、何か物足りないような印象があるらしいが、ボクはこのあっさりした鹿児島ラーメンの方が好きである。

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 さあ、2泊3日の鹿児島はいよいよ最後である。天文館でラーメンを食べた後、駅へブラブラと向かい、「鹿児島維新ふるさと館」という歴史施設を訪れた。幕末の維新戦争の立役者、薩摩藩西郷隆盛を中心とした英雄らを紹介し、その前後の歴史を学ぶことができる施設だ。圧巻なのは西郷隆盛や大久保利通等の人形がコンピュータ制御されたシアターを見ることができることだ。これは結構ハイテクなんじゃないかな。西郷さん表情豊かに演技してくれるのだ。これで300円の入場料はお得感バリバリであった。近代史を学んだ後は、一路空港へ向った。フライトまでの時間はもう定番である反省会だ。あれは良かった、これは反省すべきだ、と活発な意見が飛び交ってのお開きとなった。

 今回は、タイトルこそ開聞岳登山っぽいが、話の半分がグルメ情報になってしまったようだ。九州の南端にそびえる開聞岳、ココを登るのが夢であった。時間と余裕があれば屋久島の宮之浦岳や、霧島、阿蘇等の九州の明峰を縦断してみたいのだが、さすがにそこまで余裕はない。今度九州の山を登るのは何時になるだろうか?何処へ登るのだろうか?そう考えるのもまた楽しみである。長文でしたが、最後までお付き合い頂きまして有難うございました。本年が皆さまにとって良い年になることをお祈りしております。


今年の締めは日の出山

2009年12月29日 | 登山・ウォーキング

 今年も残すところあと僅か。昨日は仕事納めではあったが、最後までバタバタと忙しく、納会にも顔出せずに普通の帰宅となってしまった。ま、残業するよりマシだわな。そんな年の瀬に今年最後の登山を、と27日の日曜日に奥多摩は日の出山へ行ってきたので報告しようと思う。

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 今回のコースは、御岳山山頂駅 → 日の出山(昼食) → 麻生山 → 金比羅神社 → 武蔵五日市駅 だ。総延長約12キロのロングコースだが、御岳山までは一気にケーブルカーを使うので、コースのほとんどが下りとなる。これじゃ登山じゃなくて下山だネ。ま、年末の飲み会続きの体たらくな身体には調度よいリハビリになる。JR青梅線の御嶽駅でいつもの登山仲間のT氏と待ち合わせ、バス、ケーブルカーを乗り継いで山頂駅へ到着した。年末の為かバスもケーブルカーもガラガラである。お天気は申し分なく、ちょっと着込んできたので暑い位だ。準備を整え、日の出山方面へ出発した。途中、ご覧のような宿坊の間を通り抜ける。宿泊者○○様ご一行歓迎の看板等出ているところを見ると盛況のようだ。皆さん泊まりに来てるのだろうか。御岳山で忘年会ってのも悪くないな。

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 賑やかな御岳山を過ぎると、冬の日差しが差し込む林間コースへとなる。今日は本当に穏やかで良い天気だ。ただし立ち止まると風が冷たいので引いた汗が寒気をそそる。静かで良い山行だ。

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 1時間程で日の出山へ到着だ。案外広い山頂、そして案外眺望が良いので驚いた。ここなら日の出が綺麗に見れるのだろうか。それ故に日出山?綺麗に整備された山頂は居心地が良い。いつもならひいこらと坂を這いつくばって登ってくるのだが、今回は多少登り坂があった程度で到着した為あまり疲労感はなく、余裕の昼食の準備である。

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 今日のお昼はいつものカップ麺からグレードアップ?して鍋焼きうどんだ。具はご覧のように天ぷらしかなかったけど、身体が温まって美味しかった。こいつの注意点は、一度に一つしか調理できないことだ。更にアルミ箔の器があまり丈夫ではなく、もう一つの方は穴が開いてしまっていた。従って、最初に作ったうどんをボクら夫婦で分け合って食べ、あら方無くなったらもう一つのうどんを追加してまた分け合って食べたという具合。ちょっと落ち着かなかったけど美味しかったので「良し」としよう。

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 眺望はご覧のように素晴らしく、都心側に抜けているので、アレが何処だ、とか楽しむことができる。

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 すぐ脇には、ひょっこり山頂の姿がお馴染みの大岳である。奥多摩の山はこの大岳を目安にするとその周辺の山がわかり易い。この姿は我が家からも見えるので、この日の出山もきっと見えているに違いない。

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 ゆっくりと昼食を楽しんだら出発だ。ここから先が3時間以上歩かなければならない。金比羅尾根という長い尾根をジワジワと降りて行く。途中いくつかピークがあるのだが、麻生山という小ピークに登ってみた。地図を見るとちょっと迂回する程度だったので甘くみていたのだが、この立ち寄りが後でコースタイムに大きく響いてしまった。ご覧のように山頂と言っても木立の中であまり嬉しくない。で、ここで元来た道へ引き返せばすんなりコース復帰できたのだが、地図には点線ではあるが、このまま直進しても元のコースと合流になっていた。じゃ行ってみるかと進んだのだが、これが結構険しい。コース案内もないので、ロストする確立も高く、こんなところで迷ってもアホらしい。更に急坂なのでもし間違えたときにこれをまた登り返す気力も残しておく必要があった。落ち葉で足元が悪い中、滑らないように慎重に降りる。周りを確認しながら降りていくと、どうにか元のコースへ復帰できた。かなり時間的にロスった感じだ。今日は武蔵五日市まで降りたあと、15時50分発のバスに乗る予定なのだ。このバスに乗れないと、1時間後になってしまう。いやぁ~、焦りましたヨ。ところがこの焦りが悪かったのか、なんてことないところで右足をグキっとやってしまった。捻挫だ…。すぐさま手持ちの消炎スプレーで患部を冷す。まだ痛みはそれほどでもない為、靴紐を強めに締め直して先を急ぐことにした。時間が経つに連れて痛みが出てきたが、ブーツの足首をきつく締めているのでどうにか歩くことができる。五日市の街道沿いまで出たところで時間を確認。ラスト20分だ。よしどうにか間に合う。バス停についたのは10分前であった。もう一度スプレーをして幹部を冷した。

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 何故そんなに怪我してまでバスの時間に拘ったのか…。その答えはコレである。武蔵五日市からバスに揺られて30分、八王子の市役所近くにある蕎麦屋「中清」での忘年会だったのだ。ここの蕎麦はとても美味しくて、蕎麦だけじゃなくオツマミもとても美味しい。足の痛みも忘れてしまう程堪能したのであった。お近くにお越しの際は是非試して頂きたい。ちょっと飲み過ぎたけどネ。

 さてその後の捻挫はというと、早めに消炎スプレーで処置した為か痛みは引いてきている。でも足首をひねったりするとウッ!と声が出そうになるのでまだまだかな。皆さん、お気をつけ下さい。本ブログは本年はこれにて最後になる予定です(何かあったら書くかも)。読んで頂いた皆さまには大変感謝申し上げます。どうぞ良いお年をお迎え下さい。