真実に悟りを開いた時を、仏法でいう 「死 」即ち 「大死一番(たいしいちばん)」 といい、
「大きく死に切る」 といいます。
しかし、死に切ったという状態だけがあるのではありません。
同時に本当に、隔てなく生き返るという状態、
「大活現前(たいかつげんぜん)」 がなければなりません。
それが本当の真理というものです。
「身心脱落、脱落身心」 です。
本当は 「生と死」 とは、距離(隔て)がないものです。
生命には始めがないということです。
始めがないという事は、終わりもないという事です。
この時の状態ですべてのものが終わったんだと言い切れるものが、
この世界では何一つ無いのです。
「生」 も 「死」 も何かというと、変化の状態、移り変わりということです。
「本当に死ぬ」 とは、仏教でいう 「大死一番・大活現前」 のことです。