「一月(いちげつ)普く 一切の水に現じ、一切の水月(すいげつ)一月に摂(せっ)す」というお示しがあります。
「一月」というのは「一性(いっしょう)」のことです。
先ずお互いの「唯一法性(ゆいいち ほっしょう)」を天上の月に例えて見れば、天上の月というものは普く地球の上の水に現れます。
地球上の水はどれ程あるか数えられるものではありません。
河にも谷にも海にもありますが、皆大切に現れるのです。
露が一つあれば、其の一つの露に月が現れ、露が千あれば其の千の露に月が現れるように、一法性(いちほっしょう)が一切の性に通ずるのです。
この「一月」というのは「不変真如」で一心の体で「一切の水に現じ」というのは「隨縁(ずいえん)真如」です。