活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

此の物2

2018年12月10日 | 法理

私たち衆生は、いつのまにか不知不識に「此の物を自分だと認識」してきました。


しかし「此の物」は自分ではありません。「衆生」なのです。

「衆生」とは「六道(りくどう)を輪廻する存在」なのです。


「此の物」は「象徴」に過ぎません。


そこで「此の物という象徴」と「本来の自己」との隔たりを失くさなければなりません。


問題は「すでに一体であり、一つのものであった」ということを「自覚」することです。


「私が目醒める」ということではありません。

「此の物が縁そのものに成る」ということです。


おシャカ様の最後の説法の一節に「仮に名付けて身と為す」という文言(もんごん)があります。

ですから、「此の物」を名付けて「此の身」と称するのです。




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