活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

此の物1

2018年12月09日 | 法理

皆さんが自分と思っているもの、これは自分でも人でも何でもありません。

「此の物」というのが一番適切な表現なのです。


特別に分けていえば、「此の物」は肉体と精神より成っています。


「此の物の働き」というのは「六根(眼・耳・鼻・舌・身・意)の働き」であって

これは自分のものでもなければ、誰のものといえるようなものではありません。


「六根という道具の機能」が集まって私たち衆生の生活を成しているのです。

大切なところは、「此の物を認めて想った時だけに此の物(自分)があるということです。


「このもの無くば、彼のものなし、このものあるが故に彼のものあり」と、お経の中で

はっきり示されています。


よく「悟りを開いた」とか、「自己に目醒めた」というような表現を耳にされたり、

本で読まれると思います。


これは「私が目醒めた」とか「私が悟りを開いた」というものではありません。

「此の物が縁そのものに成った」ということです。


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