金剛経の一節に「応無所住而生其心(おうむしょじゅう にしょうごしん)〈まさに住する所なくして しかもその心を生ず〉」という一文があります。
生じる所も滅する所も無く、縁に触れて物事が生じるということです。
「心と肉体とが別に生る」という考え方の人が多いですが、「思った時は思いその物だけ」なのです。
心とか肉体というものは考えられません。
「思いそのものだけ」ということです。
しかし、そこに「人の介在が有(在)る」と思いが思いだけに済まされないのです。
善いとか悪いとか、好きとか嫌いとか、そういう意識が付着することになるのです。