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映画好き、円柱野郎のブログです

ウジコウジオ作品集!?

2010年07月01日 23時55分18秒 | 本・雑誌
本屋に行ったらこんな新刊が…。

20世紀少年の脇役 ウジコウジオ作品集 (ビッグコミックススペシャル)

「20世紀少年の脇役 ウジコウジオ作品集」

…よもやウジコウジオの漫画が発売されるとは。
シャレで出してるのだろうけど、スピンオフにしたってニッチ過ぎて、そっちの方で笑けてしまうw
(ウジコウジオについてはWikipediaをどうぞ。)

ただ、ウジコウジオの作品としては「20世紀少年」の番外編として「週刊ビッグコミックスピリッツ」に掲載されてたみたいですな。
俺は普段雑誌では読まないから載ってたなんて全然知らなかったので、本屋でこの表紙を見かけた時には面食らってしまったw


…で、中身ですが。
ウジコウジオの作品についてユキジがダメ出しをし、それをヒントにウジコウジオが色んなテイストの作品を書き上げていくものの、やっぱりダメ出しされる…といったパターンのギャグマンガ。
しかし劇中マンガが意外にしっかり描いていたりして、浦沢直樹…さすがだなあと思ったりする。
いや「しっかり」と言っても、作風としてラブコメ専門を旨とするウジコウジオの描くマンガの残念な感じが「しっかり」出てるって事ですよ。
特に最初の方なんて、昭和マンガのベタというか、今ではもう誰もやらんような(中略)ことを恥ずかし気もなく描いている感が個人的にはたまらんのですw

それが作品を重ねる毎にちょっとずつマシになっていくんだけど、そのちょっとずつ加減もまた絶妙。
最初は三流漫画家の作品を適当に再現してスピンオフとしただけかと思ったけど、1冊を通じてこの作風の微妙な改善を表現してくるとはなかなか手が込んでいて面白い。
(最後の方にまたダメになってる気がするけど。)


あぁ…何かだいぶ褒めてしまっている気がするけど、ハッキリ言ってジョークの固まりの様な企画と内容なので、それはそれとして受け止められないと辛いかも。
でもこんな事をやってしまうのも浦沢直樹と「20世紀少年」のネームバリューがなせることなんだろうなあ。

にしても、この“微妙な漫画家が描いた微妙なマンガ”という体裁から生まれるギャグをストライクゾーンとしている人がどのくらいいるのだろうか?
などと余計な心配もしてしまう一冊です。

ちなみに、この劇中マンガの一本目である「あおぞらChu-意報」は、「20世紀少年」の5巻でウジコウジオがユキジに見せたモノという設定ですが、5巻の時と比べてコマ割りと画風がちょっと違うのが残念。
ここまで拘っていたら大したものだったけどね。
コメント
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