雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

まっくろ。

2007年10月17日 | adorably autistic
自分のパソコンで夢中になって遊んでいて、ふと
窓の外に目をやったちびくまが、

「お母さん、見て、まっくろだよ」

真っ黒って、何が?・・・と思って外を見ると、外はすでに真っ暗。
秋の陽はつるべ落としと言いますが、ついさっきまで向かいのスーパーの
明るいベージュの壁に西日が反射してきれいだったのに。

「ほんと、もう真っ暗になっちゃったね。秋になると、お日様が
 出ている時間より、お日様が出ていない時間のほうが
 長くなるから、夜になるのが早いんだね」

さりげなく「まっく」にポイントをおいて
しゃべるのは、彼が小さいころからしてきたことです。
彼が言い間違ったときに「それは違うよ、こう言うんだよ」と
わざわざ指摘するのは「失敗感」を植えつけるので逆効果。
でも、彼が違いを聞き取れる程度にはっきりと発音します。

べらべら長い説明をするのは自閉っ子には逆効果、ということも
すっかり有名になりましたが、息子が何かに興味を持ったときには
こうして少し説明がましい台詞を付け加えてみたりするのは
最近心がけていることです。

彼の場合、あれほど文字が好きなわりに、文章を読んで知識を
身につけるのが難しいので、こうしたやりとりの中で知識の断片を
残していけば、いつの日か彼の中でパズルがぴったり合うことが
あるかもしれない、と思っています。

「そうか~、お空がnavy blueになることは、『まっくろ』じゃなくて
 『まっくら』って言うんだね」

なんだか不思議な納得のしかたをしている息子なのでした。