雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

助けを求める力(その2)

2007年10月02日 | 楽しい学校生活
それはあくまで、「周りの人が気が付いて助けてくれるのを
待っている」だけの受動的な姿勢でしかありません。
でも、「自分を認め、応援しようとしてくれる人は親や先生以外にも
沢山いて、適切なやり方で助けを求めれば、助けてもらえることは
沢山ある」という実感が持てるようになれば、もう一段
ステップを登って、自分から助けを求めていけるのではないか、と
いうのが私の考えであり、希望でもありました。

息子が、転地学習のときに同じ班でいろいろと助けてくれたK君に
初めて自分から質問をして疑問を解決したというのは、
まさにそのステップを一段登ったことに相違ないと思ったのです。

実は、私が「息子を進学させる中学校に求めること」のひとつは
まさにこのこと、つまり、「ありのままの自分を認め、応援して
くれる人は親や先生以外にもいるという実感の持てる環境」でした。
小学校6年間の間に、親や担任の先生、介助の先生、訓練士の先生、
ガイドヘルパーさん、施設の職員さんなど、「障碍のある子と
共に生きることを『選択した』大人」との関係をしっかり
作り上げることができたので、

今度は、「特に障碍のある自分と一緒にいることを『選択した
わけではない』同年代の子どもたち」とも信頼関係を持つことができ、
「自分はみんなと違っているけれども、そのままで尊重されている」
「ちゃんとした助けの求め方をすれば、助けてくれる人は
 沢山いる」ということを

自我が確立しはじめるこの時期にしっかり実感しておいて欲しいと
思ったのです。
もちろん、それをなしとげるには、ただ息子を定型発達の仲間のなかに
放り込んでおくだけでは逆効果になるので、息子と周りの子どもたちの
双方の気持ちに寄り添ったきめ細かいフォローが必要になってきます。

息子がやっと2学期になって、多分これまで一番息子のことを
気遣って積極的に助けようとしてくれてきたK君を選んで
こうした行動に出たことは、そうした環境がちゃんと中学で
用意されていること、息子が自分が守られているという安定した気持ちで
中学生活を送ることができていることの証拠のように思えて
とても嬉しかったのでした。