雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

神戸空港

2006年04月14日 | adorably autistic
今日は学校をお休みして、朝から息子と神戸へお出かけ。
中学進学の教育相談に使う予定の診断書をドクターに書いて
いただきました。

そのあと、とんぼ返りすれば給食に間に合う時間だったのですが
昨日本人に確かめると
「とちゅうからがっこういかない。こうべくうこういきたい」

実は前回受診の予約を取っていたときは春休みだったので
受診のあと新しくできた神戸空港を見に連れて行ってあげるよ、と
約束していたのですが、ちびくまが吐き下しの風邪にかかって
しまったので、キャンセルになっていたのです。

ちびくまとしては約束していたのに行けなかったところ、として
心残りなままだったのでしょう。自閉っ子の心残りは
できるだけ早く納得いく形で解消しておかなきゃ。
そこで、前回の予定と同じように、診察が終わったあとは
神戸空港へ行くことにしました。

神戸市営地下鉄とポートライナーを乗り継ぎ、空港に着きます。
3Fのガラス越しに少し飛行機を眺めてから、昼食を食べる候補の
お店を見て回ります。ちびくまは例によって
「ちびくまくんはカレーライスのおみせにします!」と言うので
滑走路に面した洋食レストランに入ることにしました。


ちょうどお昼時なのでレストランには行列ができていましたが
これも私が並んで、息子は私が見えるところで待っています。
席に案内される少し前に声をかけると、ちゃんと来ました。

テーブルについて、オーダーをし、料理が運ばれてくるまでの間
息子は席で伸び上がって飛行機を見ています。
お天気はあいにくの曇り空で、海もグレーに見えましたが
滑走路のすぐ向こうを行きかう船の姿も見えます。

それに飽きると、こんどはテープルに用意されたカトラリーを
1つ1つ取って、
「おかあさん、もんだい。これはスプーン、これはフォーク、これは?」
「えーーっとねえ、なんやろ。のこぎりやったかな?」
「ブブー。ちがいます。これはなんでしょう?」
「えーーとねえ、それじゃあ、ストロー」
「ちがいます。おかあさん、これはナイフです」
しょうもないボケですが、これで結構時間が稼げます。

まもなく、料理が運ばれてきました。
自宅ではいまだに手づかみ・うろうろ遊び食べなちびくまですが、
一歩家を出ると、ちゃんと席についたまま食事をし、
箸やカトラリーを使います。
本人もちゃんと家と公共の場の違いはわかっていて、
外では頑張っているのです。

途中で飛行機が目の前で離陸すると、その場で立ち上がって
手を振ってたのですが、これはまあご愛嬌ということで。

食べ終わった後は展望デッキに上って、フェンス越しに飛行機を
見ます。ちょうど時間帯が良かったのか、離陸も着陸も
2機ずつ見ることができました。

空港を堪能したあとは、直通バスで1時間強かかって帰宅。
その後療育センターまで飛んでいきました。
早速先生に「こうべくうこうへいきました」とご報告。
開港のニュースを見て以来、「行きたい」「行きたい」と
繰り返していたくらいなので、やっと念願かなって嬉しかったのでしょう。


それにしても、ちびくまを連れて外出するのは本当に楽になりました。
学校でこまめに外に連れていってくれていることもあるでしょうし、
やはり昨年秋の東京旅行の経験が大きな成長につながったようでもあります。

アメリカにいた頃にこれくらい落ち着いていたら、
もっといろんなところに連れて行ってやれたかもしれないなあ、と
ちょっぴり残念に思ったりします。