雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

おもちつき。

2006年03月09日 | 楽しい学校生活
今日は地元のF小との交流。
F小5年生の「もちつき」に参加してきました。

1クラス1つの石臼でのもちつき。
このあたりはニュータウンなので、おうちでのもちつきを
見たり体験したことのある子はほとんどいないのでしょう、
蒸したもち米がそのまま固まっちゃうんじゃないかと
心配になるほどの手際の悪さでした。

でも何とか回数を繰り返すうちに子どもたちも少しずつ
要領がわかってきたようで、最後にはちゃんとおもちが
できました。できたおもちに子どもたちが群がって
各々の分を丸め、その場でぱくつきます。
食べ盛りの子どもたちなので、あっという間におもちは
なくなり、第2弾にとりかかりました。

ちびくまは、以前はこういう活動に誘ってもらっても
ほとんど輪に入ることなく、ただ障担と時間を過ごして
帰ることが多かったのですが、今日は初めのうちこそ
輪の外で一人遊びをしていましたが、そのうち、
「ちびくまくんもこっち来て見とき」
「ちびくまくんももちついたら?」
と声をかけてくれる子たちもいて
石臼をとりまく子どもたちの中に自分から入っていって
ニコニコ笑いながらもちつきの様子を見ていました。

ちびくまの順番になって杵つきをはじめると
「うまいやん~」と褒めてくれる子がいたり、
ちびくまが給食をM小で食べる関係で
第2弾の出来上がりを待たずに引き上げようとすると、
別のクラスの子が息子におもちを分けてくれたり

月に一度、1時間くらい地元の小学校に来るだけの事で、
果たしてどれだけ息子に得るものがあるものか、
どれだけ周りの子どもたちの理解が進むものか、
私は最初随分懐疑的でしたが

こうした小さな試みを5年の間積み重ねてきたことで
子どもたちも先生たちもありのままの息子を「そういう人」として
そして「ここにいていい人」だと受けとめてくれる土壌は
少しずつでも育ってきていることを感じて、嬉しく思いました。

息子のほうでもこの学校も自分が来ていいところで
ここでは交流担が自分の先生で、ここでも自分を
手助けしてくれたり、励ましてくれたりする仲間が
いることを肌で感じておくことは、
彼の「人間を信じる力」を育てる上でとても大切なことだと思います。

経済的には福祉的な援助なしで生きていくことはたぶん困難だろうし、
身辺自立のほうもいかにも心もとないのだけれど

自閉っ子の「自立」にとって
「自閉のままの自分を好きであること」と
「自閉のままの自分を、好きになってくれる人がいること」は
基本条件なのかもしれない、と考えています。