まちみちふうけい

間もなく10年目も通過点

No.1586 吉野川分水(2)・・・国営東部幹線水路、その1

2021-06-11 10:59:41 | 吉野川分水
よろしくお願いします。



















さてさて、奈良県内籠もり中の今、主流となっているのが吉野川分水巡り、GWに吉野川まで走って下渕頭首工を巡ったことで一段落するつもりが、新たな資料や参考となるマンホールを見つけたことによって、更にディープな巡りを行っているところです。前回はこのシリーズのスタートと言うことで、下渕頭首工から幹線導水路を通って御所市の山の方にある東西分水工までやって来ました、ここからは大和平野を網のように張り巡らせている水路をたどっての記録が始まります。写真1枚目、2枚目にあるのが東西分水工、南海で言うと天下茶屋駅、阪急なら十三駅、近鉄なら布施駅のような乗換のターミナル駅みたいな感じ、ただ水はこの分岐点を西へ行くか東に行くかは選べません、当たり前やがな。分岐点から右に分かれているのが東幹線水路、今回から数回にかけて巡る水路の始まりです、でもその始まりはいきなりトンネル、県内平野部の田畑にきれいな水を供給しなければならないので、この先も暗渠やふたをされた水路で進んで行くことになります。

分水工から分かれた水路は暗渠を進んでいる、近鉄吉野線の南側を通っているのは確かだが、アップダウンの繰り返しの道ではその水路を確認することができない。国道169号線のバイパスとなる道へと出ると水路はやっと姿を現してくれる、上部はフタをされて水の流れは見えず、両側には柵もなされて十分な警備で水が運ばれている感じ。頭首工から分水工を経て東西に分かれた幹線水路は農林水産省の管轄、いわば国の持ち物となっている↓↓↓

「吉野川(紀の川上流)の大迫ダム、津風呂ダムを水源とし、大淀町の下渕頭首工より取水して大和平野内約300キロを流れる水路です。農業用水として導水されており、大和平野の農業利水の安定化に役立つとともに、水道用水としても重要な役割を果たしています。そのほかにも河川流量の増加、地下水涵養、河川の水質改善、地域用水の提供、洪水の軽減など農業以外にも数々の恩恵を与えています。」

農林水産省のページを見るとこのように記されている。往時の奈良県の灌漑問題は深刻だったが、吉野川の水を引き込むとなったら和歌山県も巻き込むことになるし、地域も利権を絡めて好きに手に出すことができないから国の立ち合いが必要だと言うことか。


















高取町では度々、国道169号線や町道沿いに幹線水路を見ることができる、相変わらず無味乾燥なコンクリートのフタがズラリと並んでいて、何か見るからに鋼鉄のスネークのよう・・・何か例えが悪いですねえ、すみません。それでもその部厚そうなコンクリートの下からは、いかにも涼やかそうな水の流れの音が聞こえてくる、まさに命の水が運ばれていると言った感じです。写真1枚目、2枚目にある施設は高取町下土佐にある東部幹線内で初めてとなる分岐点、ここから分かれた飛鳥第1号工区は高取町北西部から明日香村西部方面へと流れていく、この地域はまだ巡っていないので、近々走りに行こうと考えています。東部幹線は高取町の中心部を所々で姿を現しながら横断して、やがてキトラ古墳付近へと至っている、ここからは暗渠となっていよいよ明日香村へと差し掛かって行く。

















明日香村に入ってからも水路は姿を見せ隠れの繰り返し、キトラ古墳からは北上して峠付近を通るのでこの区間は巡りの方も結構苦労させられた。その姿は高松塚古墳付近でプッツリと見えなくなってしまい、どこを通っているのじゃは分からなくなってしまう、ちょうど観光の中心に当たる地域と、道路網が整備されたこともあって姿を見せにくくなってしまったのだろうか。明日香村の中心部へと入り飛鳥川の橋が架かる所で農林水産省の看板を見つける、ここで東部幹線水路は飛鳥川に分水して、その流れは飛鳥第2工区・・・飛鳥川へと放流された水の流れはこの先にある2つの頭首工によって明日香村界隈の田畑へと用水を供給していくことになる・・・へと導かれていく。一方の幹線水路はこの付近では水の流れを見せながら甘樫丘に接する田園風景の中を進んで行くのですが、続きはまた次回でのお伝えとしておきましょう、今回もご覧いただきましてどうもありがとうございました。・・・・・・・・・・・・まちみち



最新の画像もっと見る

コメントを投稿