まちみちふうけい

間もなく10年目も通過点

No.461 富士を追って(9)・ようこそ、富士山

2016-04-25 09:19:20 | 旅行記
おはようございます。













写真1枚目、JR吉原駅から見える富士山。ここまで天気と雲との我慢比べ、山頂が見えてくれたのは昨日の朝一番の新幹線の車窓から、その時は豊橋を通り過ぎた所で見えたのでこれは幸先いいなと思っていたのが、その後は全然姿が見えなくなって今日は午前は雨も降る始末。三島付近では裾野がチョイと見えただけでその後も近づけど近づけど山頂を見せてくれなかった富士山が、やっと山頂の雲も取れてその全容を見せてくれました、やあ~、我慢した甲斐があったわ。


岳南電車各駅巡りも終わり、JR吉原駅からはできるだけ行ける所まで旧東海道を進んで行くことにする。その旧東海道も駅前付近は工場が建ち並ぶばかりの無粋で情緒もない風景、それでも景色が開けた所からは富士山が大きくきれいに見える、これはこれでまたいい風景だ。旧東海道はこの先で国道1号線を越えて北へと向かって行く、この辺りでは旧街道の雰囲気が漂う町並の通りとなってくる。やがて進行方向左手側にある左富士神社の前を通り過ぎる、この先にはさっきの各駅巡りの時に後回しにした名勝左富士、早速行ってみることとしましょう。








その場所は旧東海道が市道と交わる所、交差点の一角にここが『名勝左富士』との表示と松の木が立っていて小さな休憩所と言う感じである。さて、富士山はと言うと・・・確かに東海道から見ると左側に見える。でもこれは地図で見ても分かる通り、この辺りの旧東海道は国道1号線の先から逆S字型になって、ちょうどこの場所は道が右側へとふくらもうとしている所、だから富士山が左側に見えるのも当然なのである。それに左側と言ってもほとんど前方なので、左富士とはちょっと謳い過ぎな感じもする。まあまともに左に見えたらそれはそれでオカルトなんですが。実は東海道新幹線でも新大阪方面の車窓はほとんどが右側からしか見えない富士山が、一瞬だけ左の窓から見える所があります、さて、それはどこでしょう?そちらの方が正真正銘の左富士と言った感じです。







この辺りも工場群の真ん中と言う感じで、旧街道の雰囲気とは到底無関係そうな石の壁が通りに沿っている。富士市と言うとその名からして富士山のイメージが大きいが、それと同等なほどにあったのが工場のイメージ。初めて東京に行った時は大垣夜行乗車、その時はずっと眠れなくて、夜中でも富士山が見えるかな・・・と思って手を窓ガラスにかざしてずっと車窓からの景色を見ていた、今思うと夜中で見えるはずもないのにホント、バカですなあ。それでも見えるかなあ、と思って富士駅に近づいた時に見えたのは闇に浮かぶ工場の建物やパイプや煙突からでる煙とか・・・自分(一人称)の中ではそれが富士市のイメージになってしまった。
富士市はその後自転車で3度ほど走ったが、工場の煙に曇った空とは裏腹に富士山はよく姿を見せてくれる、まあジンクスと言うやつだろうか、そのジンクスは今回も生きていてくれたと言うことか。鉄道と工場群と富士山、ミスマッチがちな三者のコラボレーションが今回の旅に花を添えてくれました。この先、旧東海道は富士市の中心地の町並を縫うように抜けて行きます、今回の旅の終わりも近づいてきているわけですが、その話についてはまた次回に、まだもう少しだけ続きます。今回もお付き合いのほど、どうもありがとうございました。      まちみち